アメリカSFファンタジー作家協会が主催するネビュラ賞2019のゲームライティング部門に、Obsidian Entertainment開発のSF RPG『The Outer Worlds』が輝いた。
The winner of the 2019 Nebula Award for Game Writing is the team behind The Outer Worlds! The winners include Leonard Boyarsky, Kate Dollarhyde, Paul Kirsch, Chris L’Etoile, Daniel McPhee, Carrie Patel, Nitai Poddar, Marc Soskin, and Megan Starks. #nebulas2020 @outerworlds
— Science Fiction and Fantasy Writers Association (@sfwa) May 31, 2020
ネビュラ賞はSFとファンタジー作品を対象にした文学賞だ。2018年より新設された「ゲームライティング部門」は「物語、キャラクター、背景を伝えるインタラクティブまたはプレイ可能なストーリー主導型の作品」をゲームと定義していることから、受賞作はビデオゲームに限定されない。初めての受賞作品はインタラクティブドラマ『ブラック・ミラー: バンダースナッチ』であった。
ネビュラ賞 2019のゲームライティング部門には『The Outer Worlds』をはじめ、1512年のフィレンツェを舞台にしたインタラクティブな歴史小説『The Magician’s Workshop』、アルコール中毒の探偵から見た世界を描いたオープンワールドRPG『Disco Elysium』、超新星爆発で太陽系が滅ぶまでの22分間を繰り返して崩壊の秘密を追うオープンワールドアドベンチャーゲーム『Outer Wilds』の4タイトルがノミネートされていた。
『The Outer Worlds』は、企業が支配する銀河の外れのコロニーに渦巻く陰謀と戦うSF RPGだ。『Fallout: New Vegas』や『Pillars of Eternity』など、2003年の設立当時からプレイヤーの選択が重要となるRPGを作り続けているObsidian Entertainmentの作品だけに、本作もプレイヤーの自由な選択が世界の命運を左右する。
プレイヤーの行動で決まる主人公の短所や仲間たちとのロマンスなど、ロールプレイと選択を重要視するObsidianらしい作品となっている。
ゲーム業界の有力な開発者たちが選ぶ「D.I.C.E.アワード」の“RPG・オブ・ザ・イヤー”や、アメリカ・テキサス州で例年開催される大規模イベントである「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」内で行われる「SXSW Gaming Awards」の“最も有望な新規IP賞」”など、ネビュラ賞だけでなく多数の賞に輝いている。
このほか、2019年のネビュラ賞におけるノミネート・受賞作品は公式サイトで発表されている。ほかの受賞作が気になる方は、こちらを参照して欲しい。
ライター/古嶋誉幸