FPSにおいてショットガンとは、とにかくすごい攻撃力、敵の近くに寄れば寄るほど強くなる接近戦の王者。そんなイメージの武器だ。特にモンスターを相手に走り回って戦うようなアクション性の強いFPSでは、ショットガンほど心強い武器はそうないだろう。
大変強力ながら、一発ごとにリロードするため隙が大きなダブルバレルショットガン。比較的たくさんの弾を込められ、ダブルバレルショットガンよりは隙が小さく威力も控えめなポンプアクションショットガン。
このふたつのショットガンが共演した最初のFPSは分からないが、もっとも有名なのは『DOOM II: Hell on Earth』だろう。FPSにおいて邪悪なモンスターをやっつけるショットガンといえば、多くはこの2種類だ。
そして、『DOOM』の影響を色濃く受ける『Serious Sam』シリーズも、ショットガンはダブルバレルとポンプアクションショットガンの2種類だった。
しかし、8月発売予定の新作『Serious Sam 4』のトレイラーを見て気がついた方も多いだろう。本作には、さらにもうひとつのショットガンが導入されている。
新しいショットガンについて、『Serious Sam 4』を開発するCroteamのダニエル・ルシス氏は海外メディアPCGamesNに対し、「全ては楽しむためにやっています。」と語る。
「シングルショットガンとダブルショットガンは常にシリーズにありました。個人的に、(新しい)オートショットガンはこのゲームで一番好きな武器です。武器を手に入れ、敵にぶっ放すと楽しい。それだけです。“すでに2丁もショットガンがあるのに、どうして3つめを入れるんだい?” おもしろければ入れます。必ずしも理にかなっている必要はありません。」
ルシス氏は理にかなっていることよりも、面白さを重視していると語る。「それが楽しい限り、私たちは作ります。それがアーケードシューターにとって常に重要です。」
走り回りながら敵の攻撃を避け、銃をぶっ放すFPSを「アーケードライクなFPS」と呼ぶことがあるが、『Serious Sam』シリーズはまさに「アーケードライクなFPS」の最右翼に位置する作品だ。
余談だが、Croteamのメンバーはアーケードゲームのファンとしても有名だ。『Serious Sam』シリーズの残機制やスコアシステムは、アーケードゲームからその発想が来ている。
発表後は長らく続報が絶え、5月に続報が急に出てきたと思ったら8月にはもうリリースという電撃的な動きを見せる『Serious Sam 4』。無数の敵を相手に大立ち回りできる日はもうすぐだ。
ライター/古嶋誉幸