いま読まれている記事

「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す

article-thumbnail-200814k

 遅い奴には、RTAは追えない
 今夜はRTA in Japan……YOKOHAMAの伝説が蘇るのさ……

 8月13日から開催されているゲームのリアルタイムアタックを行うイベントである「RTA in Japan Online」。初日の深夜から披露された「HIGH SPEED DRIVING RPG」こと『Racing Lagoon』のRTAにて、同作の独特な言い回しとした親しまれてきた通称「ラグーン語」が大きく界隈を賑わせ爪痕を残している。

「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_001
(画像はTwitch「RTA in Japan Online 2020: Racing Lagoon」より)

 『Racing Lagoon』は1999年にスクウェアからreleaseされたHIGH SPEED DRIVING RPG。キャッチコピーは「遅い奴には、ドラマは追えない」。横浜を模した架空都市YOKOHAMA(あくまでローマ字表記)を舞台に、巨大な陰謀の上で刹那なレースバトルに挑む走り屋たちの戦いをdramaticに描く作品だ。

 自動車レースを題材としたゲームであるため一見普通のレースゲームに思えるかもしれないが、プロデューサーは『ロマンシング・サガ』シリーズの河津秋敏氏であり、一般的なコンピュータRPGの戦闘やフィールド移動をレースや車に置き換えたuniqueなシステムを採用している。

 たとえばYOKOHAMAの街を車で移動しPassingした敵とバトルするシンボルエンカウントを採用しており、一般乗用車や市営バスともバトルすることができる。GetRewardsというシステムが存在しており、レースの勝敗によって車のパーツを奪ったり奪われたりする。また、バトルするたびになんと車のパーツが成長する要素もある。

……そう、横浜は危険な街なんだ
それがおれたちのルール……GetRewardsさ……

「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_002
(画像はTwitch「RTA in Japan Online 2020: Racing Lagoon」より)
「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_003
(画像はTwitch「RTA in Japan Online 2020: Racing Lagoon」より)

 本作が発売から20年たった今でも多くのファンに知られ、愛されている理由は多くあるだろう。eccentricなゲームシステムやデザイン、YOKOHAMAを彩るクールなmusic、時にはseriousな一面を見せてくれる重厚なシナリオ。しかし多くの人の記憶に刻まれているのは、やはりゲーム途中に挿入される独特なセリフと口調、通称「ラグーン語」だ。

 一見するとどこか恥ずかしくこそばゆいようで、熱い魂のこもったポエティックなセリフ群。三点リーダーの多様、倒置法、突然の英単語などで構成されており、作品全体のdeepな雰囲気を作り上げている大きな要素と言っても過言ではない。

 23時過ぎから始まったRTA。解説Nakaさんの興味深い車知識に織り交ぜられながら、コメント欄やTwitterのリアルタイム実況ツイートは次々とラグーン語に感染していった。ゲーム自体も怪作と呼べる魅力を放つだけに「……GSでエンジンを休ませるのさ……」とはいかず、寝不足になった視聴者が続出した。

「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_004
(画像はTwitch「RTA in Japan Online 2020: Racing Lagoon」より)
「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_005
(画像はTwitch「RTA in Japan Online 2020: Racing Lagoon」より)
「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_006
(画像はTwitch「RTA in Japan Online 2020: Racing Lagoon」より)
「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_007
(画像はTwitch「RTA in Japan Online 2020: Racing Lagoon」より)
「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_008
(画像はTwitch「RTA in Japan Online 2020: Racing Lagoon」より)
「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_009
(画像はTwitch「RTA in Japan Online 2020: Racing Lagoon」より)
「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_010
(画像はTwitch「RTA in Japan Online 2020: Racing Lagoon」より)

 ラグーン語のミーム感染は『Racing Lagoon』のRTA中にとどまらず、最終的には次の『マリオカートアドバンス』RTAを超え、さらには翌日以降の他のRTAでもTwitchのコメント欄でラグーン語が頻出する事態になっている。

 とくに「PASSさ……」「……冗談じゃねえ……」といった言葉は多用されるようになり、またRTA中の失敗を意味する“ガバ”を使った「GABAさ……」という造語も生み出された。『Racing Lagoon』RTAのアーカイブ配信やこれからの配信を楽しむために、ごま塩程度に覚えておいてくれ。

 20年前も前に発売されたゲーム、この『Racing Lagoon』が再びfocusされるきっかけとなるRTAやゲーム配信は、文化を継承する手段として一役買っている。是非とも、これからの配信にも注目していただきたい。RTA in Japan Online」は公式Twitchチャンネルで8月16日夜まで配信予定……おれたちは最速の彼方へと行ける……。

文/tnhr

ライター
「RTA in Japan」で怪作RPG『レーシングラグーン』の独特なセリフの言い回しである「ラグーン語」が話題に。コメント欄が「冗談じゃねえ……」の嵐と化す_011
メイプルストーリーで人との関わり方を学び、ゲームのゲームらしさについて考えるようになる。主にRPG、アドベンチャーゲーム、アクションゲームの物語やシステムに興味のある学生。
Twitter:@zombie_haruchan

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

Amazon売上ランキング

集計期間:2024年4月18日15時~2024年4月18日16時

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ