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『サイバーパンク2077』は日本語を含む10言語へのリップシンクに対応。フェイシャルキャプチャを一切使わずAIとアニメーターが力を合わせて生き生きとした表情を作る

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 11月19日(木)に発売予定のオープンワールドRPG『Cyberpunk 2077』(サイバーパンク2077)日本語を含む10言語のリップシンクに対応する。同技術を提供するJALI Researchが、講演の場にて明らかにした。

 ゲームを開発するCD Projekt REDは『The Witcher 3』でも同様の技術を導入し、日本語音声でもリップシンクに対応。『The Witcher 3』ではリップシンクのために外部ソフトウェアは利用しなかったようで、同社が独自に実装した機能のようだ。ただし、自社開発のリップシンクは完全に上手くいっていたわけではなく、リップシンクに対する問題が複数報告されていた。

 一方、『Cyberpunk 2077』はJALI Researchの提供するフェイシャルアニメーション支援技術「JALI」を利用し、より高度なリップシンクの実現を目指す。
 この技術がゲームにどのような影響を与えるか、JALI ResearchとCD Projekt REDのスタッフが紹介する動画も公開された。複数の言語に対応し、リップシンクだけでなくキャラクターの感情を表現する表情のアニメーションについてさまざまな角度から説明されている。

 すでに『Cyberpunk 2077』のゲームプレイ動画を見た方も多いだろう。登場するキャラクターの表情は生き生きとしており、しっかりとキャラクターの持つ感情が表現されていた。これらのキャラクターの表情は、モーションキャプチャ(フェイシャルキャプチャ)が使われていないのだというから驚きだ。

 無数のキャラクターが登場するオープンワールドゲームで生き生きとした表情を作るには、フェイシャルキャプチャでは間に合わない。AI技術とアニメーターの手により、生き生きとした表情が作られている。

 JALIは多言語音声に対し、瞬きや視線などの目の動き、眉、頭や首の動きを自動で生成し、アニメーターが自由に制御できる点が大きな売りだという。テキスト読み上げ入力から1/100秒でアニメーションを生成し、軽量であるとしている。

 これらの技術により、異なる言語でしっかりとしたリップシンクを実現しつつ、破綻のない表情を実現している。

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(画像は『サイバーパンク2077』公式サイトより)

 全世界でも話者が5000万人ほどといわれるポーランドのゲームデベロッパーということもあるだろうが、CD Projekt REDは以前から多言語対応に積極的だった。それは『The Witcher 3』の複数言語へのリップシンクにも現れており、『Cyberpunk 2077』にも引き継がれている。

 『Cyberpunk 2077』は11月19日発売。すでにゴールド宣言もなされており、我々はゆっくりとゲームの発売を待つだけとなった。

ライター/古嶋誉幸

ライター
『サイバーパンク2077』は日本語を含む10言語へのリップシンクに対応。フェイシャルキャプチャを一切使わずAIとアニメーターが力を合わせて生き生きとした表情を作る_002
一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros

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