スタイリッシュな義手「ヒーローアーム」で知られる義肢製作企業Open Bionicsが、コナミの米国現地法人Konami Digital Entertainmentと提携し、『メタルギアソリッドV ファントムペイン』の主人公「ヴェノムスネーク」の義手のレプリカを発売した(公式リンク)。
「ヒーローアーム」は、筋肉が発する電気信号を受けて実際に稼働し、ものをつかむこともできる“バイオニック・ハンド”だ。「ロケットパンチ」などの武装がない点を除けば、スネークの義手と機能はほぼ変わらないと言えるだろう。
When video games meet robotics! 🦾🥳🎮 Today we’re launching the iconic Snake bionic arm from @Konami’s Metal Gear Solid. Today the legend comes to life. #MetalGearHeroArm https://t.co/ipES5fJBFc pic.twitter.com/ZQCCfGlVNi
— Open Bionics (@openbionics) November 11, 2020
Open Bionicsはオリジナルのスタイリッシュな義手だけでなく、『アイアンマン』や『アナと雪の女王』とコラボした義手を製作していることでも有名だ。
あるいはゲームファンであれば、義手といえば『Deus Ex』シリーズの「アダム・ジェンセン」を思い浮かべる方も多いだろう。「ヒーローアーム」には、もちろんアダム・ジェンセン仕様のカスタムキットもラインナップされている(公式リンク)。カスタムキットの価格は各599ポンド(8万3000円)だ。
ヴェノムスネークのレプリカ義手もベースとなるヒーローアームにカスタムキットを装着して再現する(公式リンク)。ゲームから飛び出してきたような赤と黒の特徴的なデザインは、不謹慎と受け止められる誤解を恐れずに言えば、自分でもつけてみたいと思うほどかっこいい。
上記の動画で義手を装着するモデルとして登場しているのは、『メタルギアソリッド』シリーズが大好きだというダニエル・メルビル氏。生まれたときから右手がなかった氏は、「スネークの腕を実際に持てるなんて信じられない!」と喜びの声を寄せている。
Open Bionics社とのコラボレーションについて、Konami Digital Entertainment取締役社長の久保隆之氏は以下のようにコメントしている。
「ロボット工学の最先端を行くOpen Bionics社とコラボレーションできることを大変嬉しく思っています。世界中の上肢切断者の生活を変えるようなテクノロジーとデザインのダイナミックな融合の中で、ゲームの美学の象徴であるヴェノム・スネークと彼のバイオニックアームが、スクリーンから飛び出して命を吹き込まれるのを目の当たりにして、私たちはワクワクしています。」
スタイリッシュな義手を作る、というのは現在さまざまな企業が取り組んでおり、高性能化も相まってファッションのひとつとなっている。復讐鬼ヴェノムスネークの義手もゲームから飛び出し、さまざまな人に笑顔を届けることになるはずだ。
ライター/古嶋誉幸