高解像度、最高設定で遊ぶにはハイスペックで高価なハードウェアが必要となる『サイバーパンク2077』。どんなゲームもなんとかしてロースペックなハードウェアで動作させることを目指すYouTubeチャンネル「LowSpecGamer」が、そんな本作をいかに低い性能のマシンで動かすことができるかを挑んだ。
今回の目標は実売価格8000円ほどのCPU「AMD Athlon 3000G」とメインメモリ8GBのPCでゲームを動かすこと。グラフィックカードは使わず、CPUに内蔵された「Radeon Vega 3」を使用する。もちろん、このハードウェアはゲームの最低動作スペックをぶっちぎりで下回っている。
結果からいえば、設定を変更することで見事に動作している。もちろん見た目は大きく変わるが、むしろこれはこれで味があるのではないかと思えるほどの変化だ。
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動画内では、ゲームファイルを変更することでさまざまな設定を調整している。とくに面白いのは「hair 0」オプションで、『サイバーパンク2077』の世界では多種多様なヘアスタイルが見られるが、当然髪の毛を描写するにも処理能力が必要になる。このオプションはすべての髪の毛を無効にしてしまうというものだ。
本作で報告されているバグの中には、主人公Vの髪の毛がなぜか描画されないというものがあるが、設定を変更することで、これをすべての住人に適用することが可能なのだ。開発者が、わざわざこんなコマンドを用意しているというのも興味深い。
動画内ではほかにもさまざまな設定に挑戦しており、影の描写を無効にするとなぜかゲーム内の日光が眼球を焼き払うかのごとくまぶしくなり、強烈な白飛びが起きるような困難にも直面している。
https://twitter.com/LowSpec_Gamer/status/1339237920239214593
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最終的に低スペックなPC上での動作に成功したナイトシティは、これはこれで味があるように見えないだろうか。粗い粒子で構成されたナイトシティは、ある意味でサイバーパンクめいた色気を放っている。
動画によると、まだまだこの取り組みは進化の過程にあるという。コマンドの使い方に精通しておらず、完全な改造ツールもリリースされていない。間違いなくパート2を公開するということなので、興味がある方はYouTubeチャンネルLowSpecGamerをフォローして次回作を待って欲しい。
ライター/古嶋 誉幸