アメリカのボードゲームパブリッシャー26 Letters Publishingは、SCP財団をテーマにしたTRPG『SCP The Tabletop Role-Playing Game』のクラウドファンディングをKickstarterで開始した。公式のゲームではなく、あくまで非公式のゲームとなる。日本語には未対応。2021年5月にリリース予定だ。
15ドル以上の支援でルールブックのpdfファイルが報酬となる。
ゲームはSCP財団のライセンスと同じクリエイティブコモンズライセンス「CC-BY-SA」のもとで販売される。そのため、プレイヤーは同社の許可を得ずにこのTRPG向けのアドオンやエクスパンションを制作することができる。
『SCP The Tabletop Role-Playing Game』は一般的な7つのダイスセット(6面から20面までのダイスセット)を使用したTRPGだ。プレイヤーはSCP財団の職員となり、様々なSCPオブジェクトに対応することになる。
26 Letters Publishingが以前リリースした『CreepyPasta the Role-Playing Game』でも採用した「Buy-Die」(ダイス購入)システムを再び採用。『ダンジョンズ&ドラゴンズ』などに採用されるd20(20面ダイス)システムと比べ、TRPG未経験者には覚えやすく、経験者にもキャラクター管理が楽しめるようになっているという。複数のセッションを通じたレベリングが不要で、現代的なホラーベースのTRPGにマッチしていると説明されている。
セッション中に各プレイヤーは80枚以上用意された「ドラマカード」デッキからカードを引く権利が発生する。戦闘ボーナスが発生するものや、追い詰められた際に「脱出路を発見する」といったストーリー自体を変更するものまで用意されている。
SCP財団をテーマにしているだけに、「セキュリティクリアランス」の概念も導入されている。ゲームマスターが望む限り、プレイヤーはレベルアップするごとにより強力な武器が使えるようになり、本を読み進めることができるようになる。開示する情報を制限することで初心者でも少しずつゲームに慣れていくためのシステムだ。
クラウドファンディングで集められた資金は、主に本を完成させるためのアートに使用される。さらに多くの資金が集まった場合は地元のゲームショップで販売するための資金などに充てられる。
ルールブックを含めてすべて英語となるため、一般的な日本人には少しハードルが高いかもしれない。とはいえ、日本でもよく知られるテーマを使ったゲームのため、何も知らない状態から始めるよりは理解しやすいだろう。
キャラクターシートが公式で配布されているので、興味がある方はシートを見ながらゲームに使うキャラクターを製作してみてはいかがだろうか。