あらゆるプラットフォームで展開され、全世界に1億人2000万以上のプレイヤーがいる『マインクラフト』。あらゆる活動の場である『マインクラフト』は、仕事の場にすらなり得る。イギリスの企業が『マインクラフト』のバーチャル庭師を募集していることを、海外メディアCNNが報じている。
求人募集を行っているのは、庭園向けの屋外小屋や収納、物置の大手レビューサイト「WhatShed」だ。値段や組み立て性などで10段階の評価をそれぞれの商品につけているほか、英国の顧客むけに購入ガイドを無料で提供しており、たとえば物置を設置する際の基礎工事の重要性とその方法などさまざまな情報を伝えている。
そんな会社が、次のサービスの場に選んだのが『マインクラフト』だ。『マインクラフト』庭師サービスは、“バーチャル庭師”が顧客の『マインクラフト』の世界に訪れ、完璧な庭園や背景を完成させるためにさまざまなフィードバックやヒントを与えてくれる。顧客の『マインクラフト』の世界を夢の楽園に変えるべくコンサルティングしてくれるというわけだ。
サービスでは単純に「時間をかければ素晴らしい世界ができる」などとアドバイスするのではなく、顧客の予算やスタイル、好みに備えて複数のデザイン案を考え、現在で何が有効で何が有効でないのかや、その詳細な理由を解説してくれる。初回の面談は1時間を予定しており、その後も希望によって複数回セッションを行うこともできる。
求人募集ページによると、『マインクラフト』のバーチャル庭師に求められるのは以下のような人材だ。
・ゲームの実用的な知識
・優れたコミュニケーション能力
・燃え上がる創造性
・在宅勤務への自信
・必須ではないが、ゲームではなく実際の造園経験
これらの能力を持ち、クライアントとの面談から予算内に収まる創造的なソリューションを提供。複数のデザインを提示し、将来的に変更を求められたらそれにも対応するといった業務を行う。賃金は雇用時で時給50ポンド(約7600円)から。自分で価格を設定して柔軟に働くこともできるという。
近年はeスポーツの盛り上がりの中でプロゲーマーが注目を浴びているが、『マインクラフト』のバーチャル庭師もそんなプロゲーマーのひとつの形と言えるだろう。『マインクラフト』にはほかにも、さまざまな彫刻を作る彫刻家や、すばらしい建築物を作るビルダー集団もおり、独自の経済圏を築いている。
ライター/古嶋誉幸