2月14日(月)に予約受付を開始し大きく話題となった『HUNTER×HUNTER』に登場する架空のボードゲーム「軍儀」だが、現時点で公開されているルールでは先手必勝になってしまうのではないか、という指摘がTwitter上で話題を集めている。
うん、やはり「自駒より手前に打たなければならない」というルールがあっても先手必勝ですね。(むしろ後手が前方に合駒できないという縛りが厳しい)
— Yu Yamaguchi | Turing Inc. (@ymg_aq) February 15, 2022
☗1-7-1師 (済) ☖1-3-1師 (配置完了) / ☗6-8-1中新☖2-2-1師☗2-9-1大新…などと進め、長くても40手以内に詰みそうです(図は同じ動きの将棋駒) pic.twitter.com/9I6SJNbNlo
「軍儀」は『HUNTER×HUNTER』のキメラアント編にて登場する「東ゴルトー共和国」発祥の盤上競技。作中では完全なルールは紹介されておらず、現在予約を受け付けている商品は作品内での描写をもとにルールを再現、商品化へといたったものだ。
設定されたルールはチェスや将棋を踏襲したもので、互いのプレイヤーは10種の駒を駆使して相手の王「帥(スイ)」を詰むことを目指す。作中で象徴的であった、駒を重ねる「ツケ」、初期配置で使わなかった駒を手駒として打つ「新(あらた)」といった要素も再現されている。
今回、現在公開されている「軍儀」のルールにおいて先手必勝の手順を発見したのは、コンピュータ将棋やAI囲碁のトーナメントで実績のある 山口祐氏。
当初は「新は盤上の自駒より手前に打たなければならない」というルールを見落としていたそうだが、その後に同ルールに準じても先手必勝であるとの結論を出した。そのうえで「先手が好きなタイミングで配置終了できる」というルールが有利すぎる、と指摘している。
やはり先手が好きなタイミングで配置終了できるというルールが有利すぎますね…
— Yu Yamaguchi | Turing Inc. (@ymg_aq) February 15, 2022
ただし、商品版「軍儀」のルールはその全貌が明らかにされたわけではなく、公式サイト上でも「ルールは現在制作中であり、上記から変更となる可能性がございます」との表記がある。山口氏の指摘などをもとに、より洗練されたルールへと発展していくことに期待したい。