Valveは発売を開始した携帯型PCゲーム機「Steam Deck」について3月1日(火)、一部の予約者に向け、同社の創設者にして社長を務めるゲイブ・ニューウェル氏本人が自ら配達を行っている模様を収めた映像を公開した。
「ゲイブ氏がSteam Deckを手渡しで届けにきた」という噂は2月27日(日)ごろより海外のフォーラムサイト「Reddit」内で複数確認されている。投稿の中には同機のロゴマークが配されたキャップとポロシャツに身を包んだ氏の姿を自宅の監視カメラに収めたものや、本体ケースに同氏の直筆サインが記された画像も含まれており、高い信憑性があるとしてネット上を賑わせていた。
さらには事前予約をしていないにも関わらず、氏の姿を目にして「ハイ、ゲイブ!」と名前を呼んだら無償でSteam Deckを渡してくれたと主張する者もおり、周囲にはカメラクルーを引き連れていた点などからプロモーション用の撮影である可能性が推測されていた。
Gabe Newell going around the Seattle area, HAND DELIVERING the Steam Deck
byu/EndruCZ inSteamDeck
今回の映像の公開により、その予想は的中していたことが判明。YouTubeにアップされた4分ほどの動画の中では、配達人に扮したゲイブ氏が複数人の家を訪れるシーンが映し出されている。予想外の同氏の登場に驚きを露わにしながらも、みな嬉しそうに会話を楽しんでいる様子が印象的だ。
ゲイブ氏は待機中の車内で「ユーザーの生の反応を見てみたい」と語りつつ、ときには「『ファイナルファンタジー』は遊んでいますか?」と軒先で突っ込んだ質問も。2月末に公開されたIGNのインタビューで明かされた、Steam Deckを通じて『ファイナルファンタジーXIV』のプレイに没頭しているという同氏の最近の趣味を踏まえた発言だと思われるが、その後プレイヤー同士ということが分かり対等な立場で話題を弾ませるふたりの姿が微笑ましく映っている。
映像の最後にゲイブ氏は、「大量のメールに目を通すだけでは得られない経験ができた」と一連の企画を振り返り、「もう配達人はクビにしていいよ」とジョークで締めくくった。
Steam Deckは、ストレージの仕様などが異なる3種のバージョンを海外向けに399ドル(約4万5500円)より展開中。日本国内での販売予定に関しては明らかとなっていない。