『星のカービィ』シリーズにおいて、作品間の明確な時系列は設定されていないことが3月26日(土)、アメリカの『ワシントン・ポスト』誌の取材で明らかとなった。最新作『星のカービィ ディスカバリー』の発売にあわせた開発チームへのメールインタビューを通じて、ハル研究所で同シリーズの総合ディレクターを務める熊崎信也氏が言及している。
『ワシントン・ポスト』誌は、『星のカービィ』シリーズの歴史を振り返る質問を投げかけるなかで、『ゼルダの伝説』シリーズのような公式の時系列の有無を尋ねている。この問いに対し熊崎氏は、「明確な時系列は設けていない」と発言。過去の設定にとらわれず新たなチャレンジを行うためだと理由を語った。
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一方で円滑なストーリーへの導入を促すべく、過去の設定を活かしているケースもあるという。主人公のカービィがレギュラーキャラのデデデ大王と出会う場面においては、既知の関係性として描くことで自然かつスムーズな進行を実現しているそうだ。
また『星のカービィ』シリーズのシナリオを執筆する際には、ディテール部分へ特に配慮していると熊崎氏は述べる。実装したい要素が物語の内容と関わるものになる場合、膨大な理由付けを行う必要が生じるためだ。同シリーズではアクションやゲームプレイに重点を置いて制作していることから、これらがより効果的に機能するための設定である必要性を同氏は触れた。
30周年の節目を迎え、特設サイトの公開や関連イベントの開催など話題の絶えない『星のカービィ』は、息の長いシリーズとして幅広いユーザー層に愛されている。35作目となる3Dアクションゲーム『星のカービィ ディスカバリー』は、Nintendo Switch向けにパッケージ版が6578円、ダウンロード版が6500円(各税込)で販売中だ。