2月25日(金)に発売されて以後、RTA(リアルタイムアタック)界隈においても大きな存在感を放ち続けている『エルデンリング』。4月10日(日)には、ついに8分台で同作をクリアしたという報告があがった。
なお、以下の動画と記事内容には『エルデンリング』に関するネタバレ要素が多くふくまれる。ご覧の際には、十分に注意していただきたい。
今回、世界初となる8分台でのクリアを達成したのは「Distortion2」氏。かねてから『ダークソウル』シリーズや『デモンズソウル』、『ブラッドボーン』などのタイトルのRTAで活躍してきたプレイヤーだ。
『エルデンリング』への挑戦にも精力的に取り組み、3月13日(日)の時点で30分切り、3月28日(月)には20分切りの記録を打ち立てるなど、スピードランナーたちの中でもトップ層に位置するひとりである。
挑戦は、戦技「霜踏み」などの弱体化が行われたバージョンにて行われた。ゲームの進度を問わずクリアを目指す「Any%」の中でも、「ZIPグリッチ」が使用可能な「Any% Unrestricted」カテゴリに分類されるものである。
ZIPグリッチの真価は、なんと動画開始から1分ほどで発揮されている。ゲーム開始から20秒程度で「ストームヴィル城」の深部へワープし、そのまま次のエリアへと進んでしまうのだ。
特定の地点でガードからわずかに歩行するといった動作で発動するらしいこちらのグリッチは、その後も数多くのシチュエーションで使用されている。細かな操作が要求されるためかすんなりとはいかないものの、一部ではボス戦のカットにも用いられた。
結果として、ゲーム内時間で8分56秒(実時間のタイマー上では8分57秒15)という記録でクリアを達成。ほぼ戦闘らしい戦闘を行わないため、クリアレベルは選択した素性「放浪騎士」の初期レベルである9のままとなっている。
記録集積サイトspeedrun.comによれば『ダークソウル2』が14分ほど、『ブラッドボーン』が18分ほどとなっており、ほかの『ダークソウル』シリーズ作品や『デモンズソウル』、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』と比較してもこれほど短いクリアタイムは見られない。
驚異的なグリッチの発見により、大いに発展を遂げた『エルデンリング』のRTA。上述したように一部ではグリッチの運用に苦戦する場面も見られたので、まだまだクリアタイムの向上にも期待できそうだ。