Unity Software(Unity Technologies、以下Unity)は現地時間の7月13日(水)、アプリ収益化企業「ironSource」を約44億ドル(約6000億円)で買収すると発表した。
We're thrilled to announce that we have entered into an agreement to merge with ironSource to accelerate a unique end-to-end platform that powers creators’ success! Learn more on our blog. https://t.co/dxzbQGf3Zn
— Unity (@unity) July 13, 2022
Unityはゲームエンジン「Unity」の開発で知られるテクノロジー企業だ。同社の提供するプラットフォームはモバイルやPC、家庭用ゲーム機、VR機器などに向けたコンテンツの制作に広く用いられており、大企業から個人開発者まで、幅広い規模のクリエイターのもとで活用されている。
一方のironSourceはモバイルアプリにおけるマネタイズなどを担っており、アプリを収益化するためのプラットフォームを提供。ビジネス面からモバイルアプリの開発者を支援している形だ。公式サイトによれば、上位100のゲームのうち87%が同社のプラットフォームを使用しているとされる。
今回発表された情報によれば、全株式取引によりUnity側がironSourceを完全子会社化することで合意。取引にはUnityの2大株主であるSilverLakeとSequoiaも関与し、取引の完了時にはUnityに総額10億ドルを投資することを約束したという。
UnityのCEOであるJohn Riccitiello氏は「ゲームや電子商取引といった分野で成功するアプリを作成、成長させるために必要なすべてのツールを提供することで、あらゆる規模のクリエイターをより適切にサポートします」とコメント。コンテンツ制作のプラットフォームを提供するUnityと、収益化のプラットフォームを提供するironSourceのタッグで、クリエイターへのより充実した支援を行っていく姿勢を示した。
この契約により、ゲームエンジン「Unity」をはじめとするUnityのツールはironSourceの販売プラットフォームと統合。開発者はシームレスかつ相互運用が可能な方法でコンテンツを作成し、成長させ、収益化させることが可能になるという。さらにironSourceの仲介プラットフォームは両社の広告ネットワークの総合力を活用し、広告主の費用対効果も向上させるとしている。
こちらの取引は2022年のUnityの第4四半期中に完了する予定であるとのこと。詳細についてはUnityの公式ニュースなども参照されたい。