現在SNSにて、単語を複数並べるとそれに合わせたイラストを自動的に生成してくれるAI『Midjourney』が話題になっている。
『Midjourney』とは入力されたテキストから、人が描いたような高品質な画像を作成してくれるサービスだ。現在、ベータ版が公開されており、誰でもこの機能を試すことができる。
作成された画像は、自分で所有することができ、ゲーム開発やSNS投稿などで自由に使用することができるのが特徴。現在もさまざまな用途に活用されている。(※ただし100万ドルを超える企業はライセンス購入必須)
MidjourneyはデザインとAIに焦点を当てた11名からなるスタッフによって作られ、その中でもリーダーである「David Holz(デビッド・ホルツ)」氏は、ハンドトラッキングで有名な「Leap Motion」の創設者であり、前職はNASAで研究もしていたそうだ。
そんな『Midjourney』は、現在公式サイトから参加出来る、Discordサーバーにて誰でも画像を作成できる。
▼Midjourneyの使い方
1. Discordというメッセージサービスのアカウントを作成し、ログインする。
2. 公式サイトから『Midjourney』のサーバーに参加する。
3. カテゴリ「NEWCOMER ROOMS」の中の「newbies-○○」のいずれかを選択する。
4. メッセージにてスラッシュコマンド「/imagine」を入力し、AIに作成させたい単語を入力し送信する。
5. BOTがメンション付きで返信し、数十秒後に画像が生成される。
試しに筆者も、「Bustling nighttime cyberpunk town」(賑やかな夜のサイバーパンクの街)と入力すると以下の結果が返ってきた。
サイバーパンクという条件を保ちつつ、道には人があふれにぎやかな様子がしっかりと反映されている。
この精度の良さからいま多くの人が注目を集め、Twitterでも多くの開発陣などが『Midjourney』を使用した作品やツイートを行っている。
▼ニンジャスレイヤー公式Twitter
フジキド・ケンジ / Fujikido Kenji
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 8, 2022
サツバツナイト。10年前はニンジャスレイヤーとして戦った。壮絶なる戦いの末にリアルニンジャとなり、ダイ・ニンジャの名をカイデンする。国際探偵として世界を巡るなかで、ダークカラテエンパイアの陰謀に迫りつつある。#midjourney pic.twitter.com/LbzUwTdhM9
たとえばアクション小説「ニンジャスレイヤー」の公式Twitterアカウントは、キャラクターを『Midjourney』で作成した画像に合わせて紹介をしている。
▼シロナガス島への帰還 制作者:「鬼虫兵庫 Hyogo Onimushi」氏
https://twitter.com/ONIMUSHI_HYOGO/status/1555942206128541697
『シロナガス島への帰還』の制作者は、漫画やゲームの背景としても使えるような美麗な自然に対するコメントを残した。
ほかにもMidjourneyはSNS投稿にとどまらず作品にも使用可能であり、このようにさまざまなクリエイターが作成したイラストを活用して作品を公開している。
▼852話氏
#midjourney で出したものを1ボタンドット化して、ゲームで使用できるような16色pixel artにした素材まとめ これだけ出せたら十分じゃないか?弄らなくても使えそうなのもある 本当にすごいな… pic.twitter.com/3qOnpJxDFE
— 852話(hakoniwa) (@8co28) August 8, 2022
ゲーム開発者の852話氏は、『Midjourney』で作成したイラストをピクセルアートに変換したものを披露している。違和感なく変換されており、さまざまな用途での使用が期待できるだろう。
デザイン表生成文公開します。
— 852話(hakoniwa) (@8co28) August 7, 2022
「fashion, shibuya, anime, game, characters reference sheet, high quality, ultra detailed , "***", full body, –ar 16:9」です。***にはお好みのジョブを入力。
1枚目は"samurai" 2枚目は"reaper" 3枚目は"assassin" 4枚目は" shinobi"を入れました。#Midjourney pic.twitter.com/v9oofGzM1r
こちらのツイートで投稿された画像は、すべて『Midjourney』で生み出された人によって作成された服のデザインだ。ゲームのキャラクターデザインやコスプレなどの参考にしたり、イラストを描く際の参考にするなどに活用できる。
▼ありけい氏
https://twitter.com/arykei/status/1555497145519996928
サークル「ちちぶつり」のありけい氏は、『Midjourney』で生成したイラストを立体化して、3Dモデルに変換してゲームとして使用できるようにした。映像を確認してみると、キャラクターが縦横無尽に走っているのが確認できる。
▼ひみこ氏
#MidJourney でunityのスカイボックスを作った!
— ひみこin𝕏 (@bbbbb_himiko) August 7, 2022
今unity触れる人試してほしい!
量産してboothとかに置いてもいいかも。 pic.twitter.com/OlTQPmy1LB
またひみこ氏は、ゲーム開発やMMD(MikuMikuDance)などで使用できるスカイボックスの画像も投稿。このようにゲーム開発や映像制作に活用できる場面が多々考えられる。
このようにさまざまな場面で活用できるのは当たり前ではあるのだが、ハイクオリティなイメージを指定したキーワードで簡単に生成できるという点で、『Midjourney』は今後もさまざまな形で使用されていくことになるだろう。
またTwitterにて「#Midjourney」と検索すると他の人がAIによって作成したさまざまな画像を確認することができる。気になった方は誰でも画像を生成することができるので、自分の手で新たな画像を生み出してみるのはどうだろうか。