KADOKAWAは12月21日(水)に小説『怠惰な俺が謎のJCと出会って副業を株式上場させちゃった話』を発売する。すでにAmazonでは予約注文を受付中だ。本書を執筆したのは、なんとKADOKAWAの前身であるカドカワグループホールディングスの元社長であり電撃ブランドの生みの親である佐藤辰男氏である。
佐藤辰男氏はパソコン誌の黎明期における「コンプティーク」誌の創刊、ライトノベルの一大潮流となったメディアワークス社と電撃ブランドの創立などに携わってきた。2008年からはカドカワグループホールディングス(現:KADOKAWA)代表取締役社長を務め、同社の統合推進を経て「ライトノベル」文化シーンを作り上げたキーパーソンのひとりと言える。
2018年にはカドカワグループの役員を退任し、コーエーテクモホールディングス社外取締役に就任……と思いきや、なんと自らの古巣であるKADOKAWAを通じ、このたび小説家としてデビューを飾ってしまったのである。
そんな佐藤氏による『怠惰な俺が謎のJCと出会って副業を株式上場させちゃった話』は、うだつの上がらない男が出版社を起業し、ついには上場までたどりつく痛快な青春ストーリーを紡ぐ。副業として小説投稿サイトを運営する主人公「青山隆文」の運命が、見知らぬ女子中学生「五虎退」(ごこたい)との出会いをきっかけに揺れ動く様を描いていくようだ。
カバーイラストは『涼宮ハルヒ』シリーズで知られるイラストレーター・いとうのいぢ氏が担当。佐藤辰男氏の経歴や経験を活かし、投稿サイトの運営や起業、出版社としての上場などにおけるハウトゥー本としての価値もある1冊になるという。
このたび初めてお披露目されたカバーイラストは以下のもの。物語のキーパーソンとなるであろう女子中学生「五虎退」が竹刀を携え、大きく描かれたデザインとなっている。
そして今回、本書への推薦文が公開された形である。推薦文を寄せたのは、コーエーテクモホールディングスの代表取締役会長・代表取締役社長を務める襟川恵子・陽一夫妻、フロム・ソフトウェアの代表取締役社長・宮崎英高氏。
くわえて白泉社顧問であり、かつて「少年ジャンプ」にて『Dr.スランプ』や『ドラゴンボール』などの名作を鳥山明氏とのタッグで送り出してきた鳥嶋和彦氏の3名だ。今回初公開された推薦文の全貌は以下の通りとなる。
襟川恵子氏(コーエーテクモホールディングス会長)・陽一氏(同社長)
創業する際、それは人を幸せにする仕事か、心底楽しい仕事か、新しい分野の仕事か、この3つがOKならレッツゴー、てのは分かり易いですね。
41年前に初めて歴史シミュレーションゲーム「川中島の合戦」を作った時も、確かにこんな感じでした。
きっとこの小説は新しい人生を切り開くチャレンジャーたちへの指針となるでしょう。
それにしても、ごこたいちゃん、素晴らしい根性です。かわいいです。けなげです。立派です。その深謀遠慮に諸葛孔明もビックリでしょう!宮崎英高氏(フロム・ソフトウェア社長)
若き日、コンプティークの愛読者だった私にとって、佐藤辰男さんは伝説の編集者でした。
この小説は、そんな佐藤さんによる『本格エンタメ』であると同時に、(あくまでも私の勝手な解釈によれば)出版激動の時代の記録であり、彼自身の戦記でもある筈です。
そんな、人と組織の成長と、思いと、継承の物語。楽しませて頂きました。鳥嶋和彦氏(白泉社顧問・元集英社専務)
やられた。本を読んで一番嬉しいのは、期待を越えて面白かった時だ。
あれれ、これは。え、なんだ…。うわー、そうくるか。えー、もう終わり。
あっという間の読了。近くにこんな作家が眠っていたとは。
ボツを胸に読んでいたら、驚きの返り討ちに遭いました。
『怠惰な俺が謎のJCと出会って副業を株式上場させちゃった話』は12月21日(水)に発売を開始する。起業や上場といった業界のハウトゥー面のみならず、エンタメ業界を描いたひとつの小説としてもその展開に注目していきたいところだ。