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「戦国時代」で農民から伝説の男へ成り上がるサバイバルゲーム『Sengoku Dynasty』のサウンドデザインを紹介する映像が公開。音響面でもリアルな中世日本を再現、時には木材をバナナで叩くことも

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 パブリッシャーのToplitz Productionsは12月23日、日本の「戦国時代」がモチーフのゲーム『Sengoku Dynasty』のサウンドデザイナーの取り組みを紹介する映像を公開した。

 本作は開発中のゲームをリリースする早期アクセス版として2023年第一四半期に発売される予定。対応プラットフォームはPC(Steam)となる。

 『Sengoku Dynasty』は、 戦と飢えによって荒れ果てた戦国時代を庶民として生き抜くオープンワールドのサバイバルアクションゲームだ。プレイヤーは娘を持つ農民として「農民の国」に赴き、飢餓により荒廃した戦国時代を生き抜くこととなる。

 ゲームプレイはNPCとの商売や恋愛、家族との暮らしを営むコミュニケーションや、住居およびアイテム、料理を制作するクラフト要素、野党をはじめとする敵対NPCとの戦闘、食材を確保する狩猟や農耕など多彩な要素が用意されている。

 それぞれ職人、武士、指導者の3つの道に区分されており、全てを極めて平凡な農民から伝説の漢へと成りあがることが可能であるほか、ひとり孤独に広大なフィールドを徘徊し風流な旅人となることも可能だ。

 くわえて、最大4人での協力プレイも楽しむことができ、日本史の専門家の協力のもと小さな石の描写から文化、政治に至るまで再現性を高めた本作の世界を、プレイヤーの気が向くままに冒険できるだろう。

  この度公開された映像では、本作のサウンドデザイナーを務めるスタッフが登場し、実際の作業風景を交えて音響面での本作の取り組みを紹介した。

 はじめに、当時の日本のサウンドスケープ(音の風景)をデザインする本作では、通底するスタイルとして日本の伝統的な楽器を多用し、ユーザーインターフェースのサウンドに至るまで使用することを定めたそうだ。映像では音楽制作ソフト「Cubase」のプロジェクト画面で楽曲あたりのトラック数の多さが見て取れる。

 そして、本作が長時間遊ぶことを想定したオープンワールドのゲームであるため、飽きない工夫として出来るだけ多くの音源を使用し、それらが手続き的に組み合わされることで複数のバリエーションを生むプログラムが用意されているという。

『Sengoku Dynasty』のサウンドデザインを紹介する映像が公開_007
(画像はSengoku Dynasty – Insider Video #5 Sound Design – YouTubeより)

 さらに、本作でアイテムを収集することが様々なアクティビティの核となるアクションとなっているため、オブジェクトごとに素材を入手し「手に入れた感覚」をユーザーが感じるべく、出来るだけ多くの音をレコーディングしゲームに実装したという。

 映像では小刀をおたまで弾いたり、茶器を叩いたり、石に包丁を当てるなどしてフォーリーを収録する光景が伺える。

 いっぽうで、リアルな音声を追及したにも関わらず、ゲームプレイ時のリアリティを喚起しないケースもあるそうだ。このような場合は音声をレイヤー上に重ねて編集したり、ゼロから音声を制作しなおしている。

『Sengoku Dynasty』のサウンドデザインを紹介する映像が公開_012
(画像はSengoku Dynasty – Insider Video #5 Sound Design – YouTubeより)コンタクトマイクを付けた木の棒をバナナで叩いている

 このほかに、本作ではパワースポットや神社など、別世界の世界を表現する場合は特別なオーディオデザインを実施したり、 昼夜のサイクルや季節、天候の変化に対応する設計が書く環境音に施されているそうだ。

『Sengoku Dynasty』のサウンドデザインを紹介する映像が公開_013
(画像はSengoku Dynasty – Insider Video #5 Sound Design – YouTubeより)

 ビジュアルや造形のみならず音響面も時代性緻密に再現する本作。興味がある読者はSteamストアページにアクセスし、ウィッシュリストに登録して早期アクセスの開始を待とう。

ライター
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。

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