ソーシャルメディアサービス「Twitter」を運営するX社は4月21日(金)、青いチェックマークのアイコン「認証バッジ」について、「本人確認済みのアカウント」として無償で付与していたバッジの提供を終了した。今後の認証アカウントは主に「Twitter Blue」をはじめとする有料サービス利用者への付与に絞られ、著名人や企業・団体も機能の利便性や発信力を高めるために有料サービスの購読を選択して利用する形となる。
「認証バッジ」はもともと著名な人物や法人・団体のアカウントとなりすましのアカウントを区別するために作られた仕様であったが、2022年10月に起業家のイーロン・マスク氏がTwitter社の全株式を買収すると状況は一変。同年12月には企業の公式アカウントを示す「金色の認証バッジ」と政府および政府関係者の公式アカウントを示す「灰色の認証バッジ」が新たに追加されたほか、有料サービス「Twitter Blue」の利用者に「青色の認証バッジ」を付与する新たな方針が示されていた。
今回の仕様変更は2022年11月ごろから検討されていたもので、国内メディアの報道によるとローマ法王(@Pontifex)やアーティストのレディー・ガガさん(@ladygaga)、Twitter創業者のジャック・ドーシー氏(@jack)を筆頭に数多くの著名人や企業・法人が影響を受けている。
Tomorrow, 4/20, we are removing legacy verified checkmarks. To remain verified on Twitter, individuals can sign up for Twitter Blue here: https://t.co/gzpCcwOXAX
— Verified (@verified) April 19, 2023
Organizations can sign up for Verified Organizations here: https://t.co/YtPVNYypHU
本記事では、国内の一部ゲームメーカーにおける状況をご紹介する。なお、下記の内容は4月21日(金)時点のものであり、公開以降の対応によって状態が変化する可能性は何卒ご了承いただきたい。
家庭用ゲーム機メーカーではプレイステーションの認証バッジに影響
家庭用ゲーム機の大手メーカーではプレイステーションの公式Twitterアカウント(@PlayStation_jp)からバッジが削除される事態となった。世界各国の海外向けアカウントを確認したところ、執筆時点ではフランス語圏向けのアカウント(@PlayStationFR)のみ金色の認証バッジを取得しているようだ。
一方、任天堂とXboxは日本・アメリカを中心に一部を除く公式アカウントで金色の認証バッジを取得済みとなっていた。
ゲーム関連の企業・ブランドでは必要に応じて金色や青色の認証バッジを取得している模様
ゲーム関連の企業・ブランドではタイトル公式アカウントや採用・Webサービスなど、必要とする部分に応じて金色や青色の認証バッジを取得している企業が多くみられる。スクウェア・エニックスやCygamesは『ファイナルファンタジーXIV』や『ウマ娘 プリティーダービー』といった主力ゲームのアカウントで金色の認証バッジを取得していた。基本的にはいずれの企業も仕様変更の前からある企業や広報担当者ごとの方針を反映しているようだ。
ポケモンやマーベラスは情報を集約している企業公式アカウントに金色の認証バッジを優先して取得させているほか、静観を貫く企業やタイトーのようにTwitterならではのコミカルな文脈へ乗っていく反応も確認できた。
金色の認証バッジを取得している企業・ブランド公式アカウントの例(4月21日17時時点、五十音順)
・Xbox
・カプコン
・ゲームフリーク
・コーエーテクモゲームス
・サイバーエージェント
・DMM GAMES
・日本ファルコム
・任天堂
・バンダイナムコエンターテインメント
・ポケモン
・マーベラス個別のゲームタイトルやゲームシリーズの公式アカウントに金色の認証バッジを取得させている例(4月21日17時時点、社名五十音順)
・『ペルソナ』シリーズ(アトラス)
・『Fate/Grand Order』(アニプレックス)
・『#コンパス 【戦闘摂理解析システム】』(NHN PlayArt)
・『ロックマン』シリーズ(カプコン)
・『遊戯王 マスターデュエル』(コナミデジタルエンタテインメント)
・『アリス・ギア・アイギス』(コロプラ)
・「アトリエ」シリーズ(コーエーテクモゲームス)
・『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)
・『ファイナルファンタジーXIV』(スクウェア・エニックス)
・「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」シリーズ(セガ)
・「ONE PIECE」家庭用ゲーム機公式(バンダイナムコエンターテインメント)
・『原神』(HoYoverse)
・『モンスターストライク』(mixi)
・『ブルーアーカイブ』(Yoster)
・『荒野行動』(NetEase Games)青色の認証バッジを取得している企業・ブランド公式アカウントの例(4月21日17時時点、社名五十音順)
・プラチナゲームズ
・PLAYISM
認証バッジを解除されている企業・ゲーム公式アカウントの例(4月21日17時時点、社名五十音順)・セガ
・タイトー
・『スプラトゥーン』シリーズ(任天堂)
・『ドラゴンクエスト』シリーズ(スクウェア・エニックス)
・「パワプロ」・「プロスピ」シリーズ(コナミデジタルエンタテインメント)
・『うたの☆プリンスさまっ♪』(ブロッコリー)
グッバイ、公式マーク pic.twitter.com/SuxqqByZ1x
— タイトー公式 (@TAITO) April 20, 2023
今回の発表を受け、今後も各社がTwitter上でのバッジを継続するかどうかの判断が分かれていくことになるだろう。Twitterとどのような距離や関係を築いていくかは各社の方針に委ねられている。