認定NPO法人の引退馬協会およびJRAは5月30日(火)、1991年から1996年にかけて中央競馬で活躍した競走馬「ナイスネイチャ」号の訃報を伝えた。享年35歳であった。
2021年からはCygamesが展開する育成シミュレーションゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクターのひとりとしても注目を集めており、同作の公式Twitterアカウント(@uma_musu)はツイートのなかで哀悼の意を示している。
#ナイスネイチャ が天国へ旅立ったことを、引退馬協会が発表しました。35歳の長寿でした。
— JRA-VAN公式 (@JRAVAN_info) May 30, 2023
現役時代は91年から3年連続して有馬記念で3着に入るなど「ブロンズコレクター」の愛称で親しまれ、引退後もたくさんのファンに愛されました。https://t.co/ppQoYJbK96 pic.twitter.com/DWBla4HLbH
5月30日、本作品でモチーフとさせて頂いておりますナイスネイチャ号の訃報が届きました。
— ウマ娘プロジェクト公式アカウント (@uma_musu) May 30, 2023
関係者様にはお悔やみ申し上げると共に、偉大な名馬のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
ナイスネイチャは1990年に京都競馬場で中央競馬デビューを果たし、1991年には“GIII”の小倉記念と“GII”の京都新聞杯を含む4つのレースで連勝を達成。骨折のため戦線を離脱したトウカイテイオーに代わる“上がり馬”として注目を集めた。また、1991年から1993年の年末に開かれた“G1”重賞レース「有馬記念」にて3年連続で3着についた記録は競馬界における偉業のひとつであり、引退後も長らくアイドルホースとしてファンに愛された。
さらに、2021年2月の『ウマ娘 プリティーダービー』配信後に実施されたバースデードネーションでは2000万円を超える寄付が集まり、引退馬協会はディープスカイやタイキポーラなどの新たな引退馬を迎え入れることを決定。翌年のバースデードネーションでは乗馬やコンパニオンホースとしての再トレーニング費用として使用する方針が示されるなど、引退馬の活躍をさらに広げる支援活動へ大きく貢献している。
引退馬協会の発表によると、ナイスネイチャは体調を崩してから不眠の状態が続いており、5月30日の午前11時半ごろに放牧地で立てない状態となった。 同日は朝から心拍数の上昇や腸の動きの鈍化も見られ、体力の限界を感じた牧場の職員は獣医師と相談のうえ、鎮静剤と麻酔剤を投与。最大限の配慮を図ったうえで相棒のメテオシャワーや職員らに見守られるなか亡くなったという。
なお、ナイスネイチャはJRA重賞の勝ち馬として最長寿の記録も持っていた。引退馬協会は発表の最後でナイスネイチャの余生を応援してくれたファンや献身的なケアで余生を支えた牧場の職員、獣医師に心からの感謝を伝えている。