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『鉄拳8』色覚にあわせて画面を調整する「アクセシビリティ設定」が「こんな機能ほかに見たことがない」とファンの間で話題に。『鉄拳7』アクセシビリティ版(非売品)などを経て以前から研究され、今後も機能を拡張予定

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人気格闘ゲームシリーズの最新作『鉄拳8』に収録されるアクセシビリティ設定がSNS上で注目を集めている。実際に他のゲームに存在しないかは不明だが、少なくとも「こんな機能ほかに見たことがない」とファンの間で話題を呼ぶかたちとなっている。

同システムが注目を集めたこともあり、鉄拳プロジェクトのエグゼグティブプロデューサー/ディレクターである原田勝弘氏がシステムの詳細や開発経緯をコメントで明かした。

『鉄拳8』は1994年に稼働を開始したアーケードゲーム『鉄拳』を原点とする3D格闘ゲームシリーズの最新作。フォトリアルなビジュアルと四肢に対応した4ボタンシステムといった伝統的なシステムを継承しつつ、使用すれば言って時間キャラクターの性能が強化される新機能「ヒートシステム」などにより攻撃的で爽快感のある戦闘を楽しめる作品となる。

シングルプレイ用機能も充実しており、ゲームに触れたことがない初心者やキャラクター性能のチェックに便利な操作モード「スペシャルスタイル」や、ストーリーを楽しみながら操作方法、対戦のイロハを教えてくれる「アーケードクエスト」、プレイヤーの行動を学習し行動する「AIゴースト」などが収録。初心者向け機能などに関しても注力した作品となる。

このたび話題を呼んでいるアクセシビリティオプションは、12月14日より配信を開始した体験版にも実装されている「カラーサポート」だ。

色覚が人数が多い「C型」ではないユーザーに向け、ゲーム画面を視認しやすく画面を調整するための機能となっている。本機能はメインメニューより使用でき、「P型(赤色弱)」や「D型(緑色弱)」「T型(青色弱)」「A型(全色弱)」にあわせてカラーフィルターで色調を調整できる。

くわえてマスクフィルター機能も用意されており、敵と味方のそれぞれを色覚のタイプにあわせた「異なる色」でマスクしたり、「縦の縞模様」でマスクし視認性を向上さえしたり、ステージのアウトライン化やモノクロ化をしたりと細かい調整が可能だ。

本作ではエフェクトや画面全体の明るさを調整する機能も存在するため、「カラーサポート」とあわせて使用することで調整の幅が広がるかたちとなっている。なお、本機能は「すべての色覚をカバーする」と主張および好評されてはいない。

原田勝弘氏の投稿によると、『鉄拳』シリーズの開発チームはアクセシビリティ機能に関する研究を数年前から実施している。そのなかで複数の研究機関やコミュニティとの協力は、内部で開発されていた非売品の『鉄拳7』アクセシビリティ版や『鉄拳8』の開発をする前から取り組んでいるという。

現時点でアクセシビリティ機能に関しては研究中であり、今後機能を拡張する予定であるそうだ。

以前公開された『鉄拳7』アクセシビリティ版の映像を参照すると色調の調整のみならず「1ボタンのみ」「片手のみ」「コントローラーの配置の反転させる」といった様々な入力サポートも開発および検証されていることが伺える。

『鉄拳8』のアクセシビリティ機能に関する今後の展開に期待して止まない。

ライター
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。

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