Epic Gamesは日本時間6月12日(水)、日本の参議院本会議で「スマホソフトウェア競争促進法」が可決・成立したことを受けて、新法が施行される2025年後半にiOS版『フォートナイト』および「Epic Gamesストア」アプリを再リリースすると発表した。
モバイルゲーマーと開発者のみなさん、朗報です!
— フォートナイト (@FortniteJP) June 12, 2024
新たな法案が日本政府・国会により可決され、2025年後半に日本でEpic Games ストアとフォートナイトがiOSに登場します!🥳 pic.twitter.com/auvw5K0v6c
公正取引委員会の発表によると、12日に参議院で可決・成立した「スマホソフトウェア競争促進法」は、モバイルOSやアプリストア、ブラウザ・検索エンジンなどスマートフォンの利用において特に必要とされる“特定ソフトウェア”の提供事業者を指定し、いくつかの禁止事項と遵守事項、および違反への措置などを定める法律である。
禁止事項・遵守事項には「他の事業者がアプリストアを提供することを妨げてはならない」、「他の課金システムを利用することを妨げてはならない」など計6つの項目を定義。違反した事業者には売上の20%を支払わせるものとしており、2025年後半ごろからの施行に向けて具体的な整備を進めていくようだ。
【スマホソフトウェア競争促進法】
— 公正取引委員会 (@jftc) June 12, 2024
スマートフォンの利用に特に必要なソフトウェアの競争環境を整備するため、「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」が、令和6年6月12日、参議院本会議において可決、成立しました。https://t.co/hiPhY6b8mG pic.twitter.com/qnJsK2zKcT
iOSを提供するApple社とEpic Gamesの間では2020年から、売り上げの30%を徴収するApp Storeの利益配分率に関する対立が起こっており、のちに係争まで発展した。
米国では2024年1月に連邦最高裁判所が両社から送られた独占禁止法(反トラスト法)に関連する審理の請求を拒否しており、実質的にEpic Games側が敗訴した状態となっていた。
The Supreme Court denied both sides’ appeals of the Epic v. Apple antitrust case. The court battle to open iOS to competing stores and payments is lost in the United States. A sad outcome for all developers.
— Tim Sweeney (@TimSweeneyEpic) January 16, 2024
また、Epic GamesはGoogleに対しても同様の議論と訴訟を提起していたが、こちらは連邦最高裁判所での陪審員裁判を経て、2023年12月にEpic Games側の勝訴とGoogle側による上訴の方針が伝えられている。
Epic Games、Googleとの独占禁止法訴訟で勝訴。『フォートナイト』のアプリ内課金を発端とする、“30%の手数料”を巡る争い。Google側は控訴する姿勢を表明