新海誠監督のアニメーション映画『秒速5センチメートル』が実写映画化されることが決まった。公開は2025年秋の予定で、公式サイトに原作の新海誠監督や、実写映画での監督を務める奥山由之監督らのコメントが掲載されている。
『秒速5センチメートル』は2007年に公開された、3つの短編からなる映画作品で、少年時代に淡い恋を経験した主人公・遠野貴樹が、それを忘れられないまま少しずつ大人へと成長していく姿を描いた。
美しい情景描写と詩的な世界観は、山崎まさよしさんの楽曲「One more time, One more chance」とも響きあい、当時から高い評価を受けている。また、タイトルになっている『秒速5センチメートル』は、この映画をきっかけに「桜の花の落ちるスピード」として有名になった。
本作で遠野貴樹役を務める主演俳優は、同じく新海誠監督の『すずめの戸締まり』で宗像草太役の声を演じた松村北斗さんとなる。公式サイトによれば、松村さんは新海誠監督の「最も信頼する俳優」であり、出演には「北斗くんで見たい」という監督自身の言葉もあったという。
新海誠監督は映画公式サイトに、以下のようなメッセージを寄せている。
私が二十年近く前に監督したアニメーション映画『秒速5センチメートル』は、とても未熟で未完成な作品でした。
しかしその未完成さ故に、今でも長く愛し続けてもらえている作品でもあります。 初期衝動──未知への憧れと畏れだけをただぶつけたあのような映画は、今の自分には決して作れないでしょうし、再現も出来ません。
ですから、奥山監督をはじめとした若く熱心なチームがふたたび『秒速5センチメートル』に向き合ってくれていることに、私はとても興奮しています。
最も信頼する俳優である松村北斗くんに主演をつとめてもらえることにも、人生の不思議さを感じます。 どうか、皆さんの今でしか作れない映画にしてください。
誰よりも完成を心待ちに、応援しています。
そのほか奥山由之監督や松村北斗さんなどのコメントについては、公式サイトをご確認いただきたい。