米澤穂信による推理小説『黒牢城』のKindle版が、現在50%のポイント還元セールを実施している。セール期間中に購入すれば、1035円のうち516円分がポイントとして還元される。
同作は第166回の直木賞を受賞し、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」「2022本格ミステリ・ベスト10」などミステリーを扱うランキングで1位を総なめしたという作品だ。
推理小説ながら、物語の舞台はなんと日本の戦国時代、荒木村重が織田信長に対して謀反を起こした「有岡城の戦い」を描いている。史実で黒田官兵衛はこの戦いで荒木村重に囚われており、長く地下牢に閉じ込められたことで、戦後にも後遺症が残るほどだったと伝えられている。
もちろん本作でも、官兵衛が推理中に牢獄から出ることは全くない。まるで安楽椅子探偵のように、他の人物から聞かされた話だけで、籠城戦中の城内で起こった事件を鮮やかに解決していくのだ。
本作を執筆した米澤穂信は、アニメ化もされた『古典部』『小市民』シリーズを始め、多数の著作をもつミステリー作家。推理小説の定番とも言える殺人事件ではなく、日常生活のちょっとした謎などをテーマにした作品も多い。
『黒牢城』は「推理小説なのに歴史モノ」という点でも注目を集めたのだが、同氏は以前にも「魔法が存在する」ファンタジー世界で起こった事件を推理するという変わり種の推理小説『折れた竜骨』でも高い評価を受けていた。こちらは今回のセールとは無関係ながら、もし興味があればあわせてチェックしてみていただきたい。