ホラー小説『リング』シリーズで知られる鈴木光司による16年ぶりの完全新作『ユビキタス』が、本日3月26日に刊行された。単行本、電子版同時発売で、価格はいずれも税込で2035円。
本書の内容はプロローグから第7章までは「電気新聞」紙上にて掲載されたもので、第8章以降エピローグまでは書き下ろしの内容になっている。
鈴木光司の『リング』はテレビから這い出てくる「貞子」で有名な映画版でも知られる傑作ホラー小説。さらに衝撃的な展開を見せる続編小説の『らせん』『ループ』と並び、現在でも根強い人気を誇る作品だ。本書はそんな鈴木光司の16年ぶりの完全新作長編であり、刊行が伝えられた当初から大きな注目が集まっていた。
物語のあらすじは、探偵の前沢恵子が都内で発生した連続怪死事件を追ううちに、かつて新興宗教団体内で起きた出来事との奇妙な共通点を発見していく、というもの。死者の共通点が「南極深層の氷」にあることや、「ヴォイニッチ・マニュスクリプト」(ヴォイニッチ手稿)が事件と関連していることなど、謎めいた展開が示唆されている。
本書の冒頭74ページまでは、現在KADOKAWA文芸「カドブン」のnote出張所にて無料公開中。書籍購入前に内容を少しでも味わってみたいという方はそちらを読んでみるといいだろう。
以下、プレスリリースの全文を掲載しています
【人間たち、絶望せよ。】『リング』を超える新たな恐怖。鈴木光司の最新小説『ユビキタス』3月26日発売
日本ホラー界の帝王、16年振りの完全新作!
累計800万部を超え、世界的な人気を誇る「リング」シリーズの著者・鈴木光司氏。株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区)は、16年振りの長編ホラー小説『ユビキタス』を2025年3月26日(水)に発売しました。
東京都内で発生した連続変死事件を追う元ジャーナリストの前沢が、死者の共通点は「南極深層の氷」にあることを突き止める。そして、15年前、同様の変死事件が新興宗教団体の中で起きていたことをも知る――。
いまだ衰えぬ令和のホラーブームに注目が集まる中、満を持して世に放つ『ユビキタス』。興奮必至ホラーサスペンスを存分にお楽しみください。
最新小説『ユビキタス』について
◆あらすじ
原因不明の連続突然死事件を調べる探偵の前沢恵子は、かつて新興宗教団体内で起きた出来事との奇妙な共通点を発見する。恵子と異端の物理学者・露木眞也は「ヴォイニッチ・マニュスクリプト」と事件との関連性に気づく。だがそのとき、東京やその近郊では多くの住民の命が奪われはじめていた――。
◆もくじ
プロローグ
第1章 依頼
第2章 変死
第3章 解読
第4章 遍在
第5章 交換
第6章 突風
第7章 巫女
第8章 孤島
第9章 昇華
第10章 播種
エピローグ
◆書誌情報
発売:2025年3月26日(水)※電子書籍同日配信
定価:2,035円(本体1,850円+税)
頁数:440頁
体裁:四六判並製 単行本
装画:Sarah Jarret 「Woodland Sleeper」
装幀:坂野公一(welle design)
発行:株式会社KADOKAWA
初出:プロローグから第7章「電気新聞」2022年2月14日号から2023年3月31日号に掲載
第8章からエピローグまでは書き下ろし
ISBN:978-4-04-115982-8
書誌情報ページ:https://www.kadokawa.co.jp/product/322411000026/
著者紹介

鈴木光司(すずき こうじ)
1957年静岡県浜松市生まれ。慶応義塾大学仏文学卒。90年に第2回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞となった『楽園』でデビュー。95年発表の『らせん』で第17回吉川英治文学新人賞を受賞。『リング』『らせん』『ループ』『バースデイ』の「リング」シリーズが人気を博し、『リング』は日本、ハリウッドで映画化。2013年には『エッジ』で、アメリカの文学賞であるシャーリイ・ジャクスン賞(2012年度 長編小説部門)を受賞。その他の著作に『鋼鉄の叫び』『樹海』『ブルーアウト』『エス』『タイド』など多数。