日本評論社は、書籍『数学がゲームを動かす! ゲームデザインから人工知能まで』を、5月2日に発売すると発表した。
価格は税込2530円。 A5判、240ページ。
【近刊案内🎲】
— 日本評論社 営業部販売課 (@nippyo_hanbai) April 2, 2025
『数学がゲームを動かす!』 三宅陽一郎・清木昌 [著]
ゲーム開発の最前線で活躍してきた著者たちが、デジタルゲームにおいて、数学がどのように活かされてきたのかを紹介🎮
5月2日発売。ご予約受付中です‼️
詳細はコチラ ↓https://t.co/kLZQCproy5 pic.twitter.com/6aGlEeGsZr
『数学がゲームを動かす! ゲームデザインから人工知能まで』は、ゲーム開発の最前線で活躍してきたスクウェア・エニックスの三宅陽一郎氏と、元任天堂の清木昌氏のふたりがデジタルゲームにおいて、数学がどのように活かされてきたのかを紹介する書籍。
実例や歴史とともに紹介し、3名のゲーム開発者である『大戦略』の石川淳一氏、セガ開発技術部の山中勇毅氏、『がんばれ森川君2号』の森川幸人氏のインタビューも収録されている。
目次は以下のとおり。
(画像はXより) Prologue 数学がゲームを動かす!(三宅・清木対談)
Chapter 1 『パックマン』を動かす数学
1.1 ゲームAIの大きな仕組み
1.2 ゲームの面白さは緩急にあり
1.3 エージェントたちの個性
1.4 出現テーブルとゴーストのスピード
1.5 相対的スピード調整
1.6 まとめChapter 2 理想の楽しさの式を求めて
2.1 ウォー・シミュレーションゲームでの損害計算
2.2 アナログゲームとしてのRPG
2.3 デジタルゲームのRPG
2.4 おわりにChapter 3 シミュレーションをゲームにすること/
石川淳一氏インタビュー
3.1 『大戦略』の誕生とその特徴
3.2 シミュレーションゲームの変遷
3.3 パラメータを決める判断基準Chapter 4 ゲームと乱数
4.1 疑似乱数生成器
4.2 さまざまな乱数とその歴史
4.3 ゲームにおける「乱数らしさ」
4.4 おわりにChapter 5 「8bit」の動きの計算
5.1 「8-bit」の時代のジャンプ
5.2 ゲームの動きと数値解析
5.3 ブレゼンハムのアルゴリズム
5.4 まとめChapter 6 デジタルゲームの時間と空間
6.1 デジタルゲームの時間・空間
6.2 デジタルゲームの3つの階層
6.3 オブジェクトの物理的運動
6.4 描画のための3Dカメラ
6.5 人工知能のための基本システム
6.6 まとめChapter 7 デジタルゲームに必要な数学とは?/
株式会社セガ開発技術部・山中勇毅氏インタビュー
7.1 物理の研究者の卵からゲームの世界へ
7.2 社内勉強会がきっかけで生まれたテキスト
7.3 ゲーム業界が数学で悩まされた時期を見てきて思うことChapter 8 対戦のおもしろさを支える数学
8.1 レーティング
8.2 イロレーティング
8.3 改善されたレーティングシステム
8.4 おわりにChapter 9 入力を処理する数学
9.1 現実を拡張するゲーム
9.2 ARを支える自己位置推定技術
9.3 カルマンフィルターとパーティクルフィルター
9.4 まとめChapter 10 ゲームにおける自動生成アルゴリズム
10.1 領域分割によるダンジョン自動生成
10.2 L-systemによる自動生成
10.3 影響マップによる都市自動生成
10.4 ハイトマップ,ベクターフィールドによる地形生成
10.5 ベクターフィールドによる群衆制御
10.6 グラハム・スキャン・アルゴリズムによる城壁構築
10.7 星系生成
10.8 まとめChapter 11 ゲームにおける進化アルゴリズム
11.1 遺伝的アルゴリズムの原理
11.2 遺伝的アルゴリズムによるキャラクターの進化
11.3 遺伝的アルゴリズムによるオンラインマッチング
11.4 遺伝的アルゴリズムによるバランス調整
11.5 遺伝的プログラミングによるゲーム自動生成
11.6 デジタルゲームと進化アルゴリズムの今後Chapter 12 ゲーム,数学,人工知能/森川幸人氏インタビュー
12.1 企画が通ってしまったのでAIを使ったゲームを作った
12.2 数式の書いてあるゲームの企画書はなかなか見かけない
12.3 数式とモノの動きを頭の中でどう結びつけるか
12.4 生物の世界から数学をもう一度学ぶChapter 13 ゲームにおける強化学習の数理
13.1 強化学習入門
13.2 Q学習の数理
13.3 格闘ゲームにおけるテーブル型Q学習
13.4 ディープQ-ネットワーク
13.5 デジタルゲームへの実践的応用
13.6 まとめChapter 14 ゲームにおけるニューラルネットワークの数理
14.1 ニューラルネットワークの数理
14.2 ニューラルネットの応用
14.3 ニューロエボリューション
14.4 ディープ・Q-ニューラルネットワークChapter 15 深層学習と生成AI
15.1 深層学習がもたらすおもてなし
15.2 まとめChapter 16 ゲーム空間の多様性/特殊相対性理論のゲーム空間
16.1 プレイヤーから見た世界
16.2 相対性理論(1):世界線
16.3 相対性理論(2):物体の運動
16.4 相対性理論(3):ローレンツ収縮・時間の遅れ・ドップラー効果
16.5 まとめEpilogue 未来のゲームと数学(三宅・清木対談)
本書は、雑誌『数学セミナー』の連載をもとにしたもので、「ウォー・シミュレーションゲームの損害計算」、「対戦の面白さを支える数学」、さらには人工知能が大きなトピックとして扱われている。
前述のゲーム開発者のインタビューのほか、著者の三宅陽一郎氏と清木昌氏の対談がプロローグとエピローグに収録されている。
『数学がゲームを動かす! ゲームデザインから人工知能まで』は、5月2日に発売予定だ。