4月10日(木)、「英国アカデミー賞 2025」のゲーム部門である「BAFTA Games Awards 2025」の受賞結果が発表された。その中でも、デビューゲーム賞を受賞したインディーゲーム『Balatro』のスピーチが多くの視聴者から注目を集めている。
受賞が発表された後、ステージに登壇したのは『Balatro』の実写CMにも登場した道化師の「Jimbo」を演じた俳優のベン・スター氏だ。
ベン・スター氏は、「本当に変だよね。はい、私です。あの実写版『Balatro』のCMに出ていたJimboです」と挨拶をはじめ、なぜゲームの制作者じゃない人間が登壇しているのかという疑問があがることを想定し、「一理ありますが、同時に「うるせぇな」って思ってます。普通に傷つくから。」とジョーク交じりにスピーチを続けた。
ベン氏は「物を売るって、素敵なことじゃないですか?」と皮肉めいた表情でコメント。『Balatro』の作者であるLocalThunk氏に会ったことがあるというベン氏は、「もうめちゃくちゃ金持ちになってます」と語り、原作者が多くの人に感謝していると伝えた。同時に、作者が「実際にはほぼ一人で製作していた」と愚痴をこぼしていたことも会場に伝え、会場から笑いを誘っていた。

ベン氏は、スピーチの最後に同じ「ベストゲーム賞」の候補に挙がっていたタイトルである『Animal Well』について言及、「もっとインディーゲームをプレイしてください。たとえば『Animal Well』とか。そういったゲームこそが、この業界の命の源です。尊敬に値する。」と締めくくり、会場には拍手が巻き起こった。
SNSの投稿された一連の流れが撮影された映像には、「最高のスピーチだ」、「大好きやで」、「誰もが『Balatro』を愛していて、Jimboの友人なんだ」と多数のコメントが寄せられた。また、BAFTAの公式YouTubeチャンネルに投稿された映像は記事執筆時点で約2.7万回再生を超えている。
なお、道化師の「Jimbo」を演じ、この度ステージに登壇した俳優のベン・スター氏は『FF16』の主人公クライヴ・ロズフィールドの音声を演じた人物として知られている。
「Jimbo」は、『Balatro』のゲーム本編でチュートリアルやナレーションを担当するジョーカー(本名:ゲイリー・マクレディ)として登場し、音声は作者本人が担当している。

『Balatro』は「BAFTA Games Awards 2025」にてデビューゲーム賞を受賞。ゲーム本編はPC(Steam)、Nintendo Switch、PS5、Xbox One、Xbox Series X/S、iOS、Androidなどに向けて発売中だ。公式サイトより各プラットフォームのサイトが閲覧できる。