任天堂は5月21日、同社のものづくりに対する考えやこだわりを、開発者みずからの言葉で伝える企画「開発者に訊きました」の第18回として、Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ2)用ソフト『マリオカート ワールド』開発陣へのインタビューを公開した。
インタビューでは、プロデューサーの矢吹康之氏をはじめとする開発陣が、8年ぶりとなる本作のタイトル名に込めた想いや、新ドライバー「ウシ」が誕生した経緯、Nintendo Switch 2で新たに実現可能となったことなどについて語っている。

まず、本作が『マリオカート 9』ではなく『マリオカート ワールド』と名付けられた理由が語られた。矢吹氏は「コースを新たに一個一個増やしていく、という発想だったら『マリオカート9』になっていたと思う」と話す。しかし、本作は「シリーズとしてもジャンプアップをしたいという想いがあり、ナンバリングを一旦やめて完全な新作として『マリオカート ワールド』でいこう」と考えていたという。
また、本作の「世界をひとつにつなげる」というコンセプトについては、「今の技術を使えば、シームレスにコースを切り替えていき、継ぎ目のない、ひとつの広い世界を実現するのも夢ではない」と考えたことが、新しい『マリオカート』の出発点だと語っている。

さらに、話題となった新ドライバー「ウシ」の登場経緯についても明かされた。
ウシはこれまでのシリーズ作では風景の一部になっていたり、コースの中のおじゃまキャラとして登場していた。そして今回、牧場のコースでの試作段階で、デザイナーから上記のスケッチが出てきたのだという。
企画制作部の石川雅祥氏によれば、前作『マリオカート 8』で多くのキャラクターを追加した分、今回はどうするか悩んだとのこと。そこで出てきた「ゆるいウシのスケッチ」から着想を得て、同様のキャラクターであるプクプクやサンボもレースに参加することになったという。

インタビューの最後に矢吹プロデューサーは、「『マリオカート8 デラックス』も含めて、発売からおよそ10年、『マリオカート8』を遊んでいただきありがとうございました」と、これまでのプレイヤーに感謝を述べ、「今回の『マリオカート ワールド』が新しい世代の『マリオカート』のスタートだと思っていますので、ぜひプレイしていただきたいなと思います」と、本作にかける意気込みを語った。
『マリオカート ワールド』は、6月5日(木)にNintendo Switch 2と同時発売予定。
[任天堂HP]「開発者に訊きました:マリオカート ワールド」を公開しました。
— 任天堂株式会社 (@Nintendo) May 21, 2025
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