日本時間6月10日深夜に放送されたテレビアニメ『機動戦士ガンダム ジークアクス』第10話の放送を受けて、なぜかタイ・バンコクにあるレストランの人気が急上昇し、店主は「私の店に何が起きたの?」と困惑の声を上げている。
タイの現地メディア・Online Stationは、日本の視聴者がSNS上で盛り上がり、やがてタイ国内にも波及していった“チキンライス事件”の経緯を報じている。
4月から放送中の『機動戦士ガンダム ジークアクス』は、『エヴァンゲリオン新劇場版』シリーズで知られるスタジオカラーと、『機動戦士ガンダム』シリーズを手がけるサンライズのタッグで展開されている作品だ。
作中ではスペース・コロニーで平穏に暮らしていた女子高生「アマテ・ユズリハ」通称“マチュ”が、不審な少女「ニャアン」や正体不明のモビルスーツを操る少年「シュウジ」との出会いをきっかけに、非合法なモビルスーツ決闘競技「クランバトル」をはじめとした厄介ごとに巻き込まれていく。
6月10日放送の第10話では、衝撃的な本筋の展開に挟まる形で、ニャアンが“好きな人のために”手料理として「カオマンガイ」を作ったというエピソードが登場。
一方、その場に居合わせていた青年「エグザベ・オリベ」はカオマンガイのことを“チキンライス”と呼んでおり、SNS上では「食べてみたい」と興味を示す人や実際に食べたことがある人の写真、「なぜ呼び方が異なるのか」解説する人らの反応で盛り上がりを見せた。

上記を踏まえたうえで、タイ・バンコクで人気が急上昇した店の名前はなんと「ニャオ・カオマンガイ カオカームー」であった。
ただタイ料理の「カオマンガイ」や「カオカームー(豚足飯)」を提供する店というだけでなく、奇しくもタイ語で猫の鳴き声を指す“Meaw(ミャオ)”と、日本語での猫の鳴き声をイメージさせる“ニャアン”が一致したことで、2023年を最後に停止状態となっていた店のFacebookアカウントがいきなり息を吹き返す事態に発展したのである。
思いがけぬ幸運によって脚光を浴びた店の店主は「すべてのガンダムファンに感謝したい」とのコメントを伝えており、止まっていた店の宣伝に再び力を入れるとともに、店を訪れたファンとの交流も行っているようだ。
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