西川さんは「Nintnedo Switch」買う?
ドリキン:
善司さんは買うんですか?
西川:
ボクは『ゼルダ』が「Nintendo Switch」で出るので買います。これは記事にも書いてないんですけど、『ゼルダ』の「Wii U」版と「Nintendo Switch」版のどこが違うのかという話も取材してきたんですけど。
まず解像度が違いますよね、ハードの性能が違うので。なので、映像の解像度は「Nintendo Switch」版の方が上です。
あと、描画境界、オープンワールドなので、遥か遠方の景色まで描かれているじゃないですか。で、『FF』シリーズもそうですけど、キャラクターが前の方向に走って行って、新しいオブジェクトがあるとある一定距離から出現するじゃないですか。いわゆる奥行き方向の描画境界ってやつですけど。あれは「Wii U」版と「Nintendo Switch」版で違いますか? という話を聞いたところ、同じです、と。
あとは、レンダリング解像度が違う。アセットが同じかどうかはわからなかったんですけど、テクスチャとかですね。でも、テクスチャの粗さを見ると、たぶん同じなんじゃないかなと思っていて。
ただ、LODレベル。レベルオブディテールの制御は「Nintendo Switch」版の方がよくできていると思うので、上のテクスチャを使うようになっていると思います。
なので、全体的な情報量は「Nintendo Switch」版の方が上。ほかに違う要素はないか聞いてみたら、「サウンドが『Nintendo Switch』版の方が全然良いです」っていう話を聞いちゃったので、サラウンドの。
ドリキン:
それは善司さんとしては……。
西川:
絶対「Nintendo Switch」ですよね。だからボクは間違いなく買いますよ。ただね、GDCの開期と発売日が同じなんですよね。3月3日。GDCがバリバリやってるときですよ。なので、そのときはサンフランシスコにいますね。
ドリキン:
じゃあボクが買って善司さんにドヤ! すればいいんだ。
西川:
そうですね(笑)。「あ、ごめーん!」って言いながら、ずっこけて肘うちで壊したりするかもしれないですけど。
ドリキン:
まぁ。でもね、ここまで言いましたけども、『ゼルダ』のプロモーションビデオはゾクゾクしましたよね。
西川:
あー、スタイライズドレンダリングのね。
ドリキン:
うん。あと、フィールドオブビューの、オープンワールドの広大さというか、スケール感はすごく表現高くて、いいなと思いました。あのテイストと相まって『ゼルダ』の世界観は。ただ、あんなに広いワールドを移動するのは大変そうだとは思ったけど。ちょっと『ゼルダ』を久々にやりたくはなりましたね。
西川:
なんか、今回のストーリーはいままでの『ゼルダ』の歴史の後の方な感じだよね。「あそこにはかつて栄えた王国、ハイラルがあったのじゃ」みたいなことを言ってたから。だから、いままでの物語から100年経っちゃってるんでしょ? だから、いままでの『ゼルダ』で遊んでいたら、栄えていた城下町みたいなところが全部風化しちゃってる。みたいな。そんな世界観なんだよね。
西川さんの、いろんなゲームを体験してみた感想
ドリキン:
あとは、あれが出ますよね。『ストII』が。
西川:
あ、やってきましたよ! で、知らない人をボコボコにしてきましたよ(笑)。
ドリキン:
出た(笑)。大人げない!
西川:
『ARMS』も格闘ゲームだったので、知らない人に1本も取らせないで、2~3戦全部ボコボコにしました。
ドリキン:
子どもか! っていう(笑)。
@mazzo:
ひどい(笑)。
ドリキン:
あれはどうなんですかね? このご時世に。
西川:
コントローラーが、スーパーファミコンの割り当てで、ショルダーボタンが大キック大パンチになっていたので、あのときのまごつき感で遊べる。なのでたぶん、みんな「技出せない出せない!」って騒ぎながら遊ぶには楽しいかもしれないですね。
ボクもいまえらそうに体験会で隣の人をボコボコにしましたって言いましたけど、バルログ使ったんですけど、スライディングと、ローリングクリスタルフラッシュだけで戦ってましたから。
ドリキン:
それ、もう本気じゃないですか(笑)。
西川:
いやいや、ほとんどほかの技──バルセロナアタックとか──が全然出せなかったので。
ドリキン:
だから、それを封印して勝ちに行ってるから、大人げないなと(笑)。
西川:
勝負は本気ですからね(笑)。相手がまごついているのを、スライディングで蹴とばして、みたいな。
ドリキン:
最低だ(笑)。
西川:
で、画面はじに固めて、そのあとはローリングクリスタルフラッシュで削りまくって殺すっていう。不本意な戦い方しかできませんでしたね。
ドリキン:
でも負けたくないっていう。
西川:
もちろんそうです。でも楽しかったですよ。『ボンバーマン』とかも遊びたかったんですけど。すごく楽しそうでしたね。
ドリキン:
いいですね。
西川:
だから、やっぱり携帯ゲームっぽいですね。『ストリートファイター』とかも、テレビでも遊べたんですけど、ハンドヘルド上でボクは遊んだので、いい携帯ゲーム機だなっていう印象を持ちましたね。
ドリキン:
コントローラーの使い心地とかどうでした?
西川:
そこは任天堂なので、よくできてますよ。
ドリキン:
小さくても?
西川:
うん、小さくてもよくできてたし、ショルダーボタンも、ストラップがショルダーボタンを大きくするようなデザインになっていて、つけると大型化するので、まぁ、よくできてました。コントローラーはよくできていましたね。
ドリキン:
そこらへんのギミックが多すぎるのが、個人的には残念だったけど。
発表会で会場が盛り上がったタイトルは、『ファイアーエムブレム無双』
西川:
あとはね、任天堂のハードウェアが出るたびによく言われるのが、「80社以上のサードパーティーの皆様からのタイトルもゾクゾク登場予定です!」みたいなことを言ってたじゃん。で、サードパーティーのタイトルの紹介があるんだけど、まぁ、スクエニが出てきたりとか、セガの『龍が如く』でおなじみの、こわもての名越さん。あの方は毎回“THE顔見せ”って感じで、タイトルを別に言わないで、応援コメントだけ言って帰っていくんだけど、今回もやっぱりそうでした。
ただ、来場者が終始サードパーティーのゲーム発表のときは、あまり声援とか拍手がなくて、ちょっとシーンとし感じの、受けてるのか受けてないのかわかりにくいような感じで進行していったんですよね。そんな中で唯一大爆笑が起きたサードパーティー紹介があったんですよ。それが何かというと、『ファイアーエムブレム無双』の発表だったんです。
これはイロイロな意味での爆笑だと思うのですが、コーエーテクモは新しいハードに、常にソフトを出してくれる。時間は夢を裏切らないみたいな言葉が、松本零士とか、マッキーの歌にありますけど、やっぱり、コーエーテクモは新ハードを裏切らない、みたいな(笑)。
もうコーエーテクモは絶対に新しいハードにゲームを出してくれるんですよね。しかもそれはもう、『無双』ですよ。料理番組でいうところの、冷蔵庫のあまりものでおいしいものを作るみたいな、これ怒られるかな? あの、『無双』ソース? “無ソース”があれば、冷蔵庫の残り物で豪華なおいしいごちそうができちゃう、みたいな。もうだから、冷蔵庫にあった『ファイアーエムブレム』出して、“無ソース”かけると、もう『ファイアーエムブレム無双』のできあがりですよ。しかもおいしい、面白い!
ドリキン:
しかもホットプレートのワッフル作るやつみたいに、型ができてて、“無ソ”ースを流し込んで、3分温めたらできあがるんですよ。
西川:
そうですよ、しかもAmiiboとの組み合わせもできるからAmiiboも売れる。で、マリオのAmiiboにDLCで対応、みたいな。すべてがうまくできている。
ドリキン:
秘伝のソースができちゃった感じ。
西川:
そうなんですよ。“無ソース”があれば、新しいハードでも大丈夫なんで。もうこれで、たぶんコーエーテクモのゲームはちゃんと出ますからね。
ドリキン:
若干馬鹿にした感じで言ってるかもしれないですけど、実際それで『無双』系のゲームって飽きずに楽しいんですよね。
西川:
しかも売れてますからね。『ガンダム無双』だ、『ゼルダ無双』だ、『ベルセルク無双』だ、もう全部売れてますから。
ドリキン:
毎回もういいよって思って、全シリーズはやってないですけど、ちょいちょいやるんだけど、けっこうその都度ハマるんですよ。
西川:
とにかくね、馬鹿にしているようだけど、全然面白いので。
ドリキン:
出来がいいんですよね。
西川:
そうそう、安心のブランドですよ。
ドリキン:
これほど安心なブランドもないですよ。
西川:
だから、3月3日に「Nintendo Switch」を買いに行くと。で、俺は『ゼルダ』かなぁ、とかごに入れる。あと1個何にするかなってなったときに『ファイアーエムブレム無双』。あ、発売同時じゃないかもしれないか(笑)【※】。とにかくコーエーテクモのソフトはそういう感じで選ばれるでしょ。安心のブランド、安心の出来具合。それがあるので。だから“THE顔見せ”ではなくて、すぐさま出してくれるのは間違いないので、コーエーテクモはいい仕事しますよ。
もちろんバンナムとかも定番のものを出してくるでしょうし、スクエニもグレードアップ移植版から、新作も発表もありましたし。ただね、いま言ってるのは全部大手なので、こまごまとした、一風変わった低予算のへんてこなゲームなんかは「Nintendo Switch」でどうなのかわからないですよね。いまそういうものは「Xbox」とか「PS」の方が得意になっちゃいましたから。インディー系のゲームは。
※『ファイアーエムブレム無双』はこの放送が終了した後に行われた「ファイアーエムブレム Direct 2017.1.19」にて2017年秋発売予定であることが発表された。
ドリキン:
そうですね。まぁでも、これだけ言ってて意外と、さっきの松尾さんの言葉が真理で。「Wii U」をスキップした層はけっこうな確率で魔が差して買いそうな気がする。
西川:
そうそう。
@mazzo:
そろそろ買っとかないとな、という。
ドリキン:
それはある。そういう意味では、タイミングはいいのかもしれないですね。
EAのタイトルが出そろうと、流行る可能性がないとは言えない
西川:
あとは、EAのVIPが“THE顔見せ”って感じで、『FIFA』出しますって発表だけ言ってたんだけど、アメリカってスポーツゲーム重要じゃん。こういうとなんだけど、北米のゲームファンの半分以上を示すのがスポーツゲームでしょ。バスケのゲーム、アメフトゲーム、野球のゲーム、あんまりアメリカはサッカーはやってないけど、アイスホッケーのゲーム。あの辺が一通り「Nintendo Switch」でそろったりすると、流行る可能性がないとは言えないよね。
@mazzo:
(NBAやNFLといった)“N◯◯”ゲームをたくさん出していけばとりあえずオッケー、みたいな。
ドリキン:
『FIFA』は異様な売れ行きですもんね。
西川:
特にヨーロッパとかはね。
ドリキン:
『FIFA』だって、“フィソース”ができてるでしょ。
西川:
まぁ、シーズンが新しくなるとスポーツゲームは。
ドリキン:
中のデータ変えただけで、年を書き換えてバカ売れっていう(笑)。
西川:
一応エンジンのアップデートも数年レベルであるけどね。
ドリキン:
もうほとんどそこじゃない感じですよね。Nobiさんのお金の使いっぷりを見ていたらスゲーなと。
西川:
スポーツ?
ドリキン:
『FIFA』に対するハマりっぷりが半端じゃないっていう話です。
西川:
ゲームの『FIFA』?
ドリキン:
そうそう。
西川:
ただ、スポーツゲームって、我々ハードコアゲーマーからすると、どうせ性能がなくったって、雰囲気で遊んでるんでしょ? って思いがちだけど、意外とスポーツゲームってリアリティを追求している人が多かったりするので、意外とハイエンドハードで遊んでいる人が多いよね。
ドリキン:
確かに。しかもハイエンドになればなるだけ、ちゃんと性能を使えるようにできてますから。
西川:
スタジアムとかがすっごいリアルにできてたりするよね。バスケのゲームとか、リプレ見ると遠目にはほとんどテレビ中継にしか見えなかったりしてさ。乱闘シーンとか、審判がすごく怒ってる演出とかもリアルだもんね。