編集部のひとことレビュー
ホラーゲーム好きならば一度は耳にしたことがある……かもしれないカルト的な人気を誇る作品。それが本作、『レッドシーズプロファイル』だ。
アメリカの田舎町で起きた猟奇殺人を追うFBI特別捜査官の活躍を描いた捜査モノで、舞台となるグリーンベイルの町はシームレスなオープンワールドになっているのが特徴だ。ここでメインのストーリーを追いながらも、さまざまな場所に立ち寄ってサイドミッションを受けたり、戦いの準備をしたりできる。
ほかのホラー作品と大きく違うのは、水辺では釣りができるポイントもあり、餌によって魚のみならず、武器や弾薬などのアイテムも入手可能など、なんともスローライフな楽しみかたができる点だ。
もちろんホラーのキモでもある登場人物にもクセのある者たちが勢揃い。主人公のFBI特別捜査官ヨークは、頭の中にいるもうひとりの人物“ザック”と会話する変わり者。彼とグリーンベイルの住人との軽妙な会話は、本作の醍醐味を味わううえでも重要な要素になっている。
このグリーンベイルは、ときおり“常世”と呼ばれる状態になってしまい、この状態では“シャドウ”と呼ばれる敵たちが亡霊のように現れる。“エビぞり”をしながら後ろ歩きのままで瞬速接近したり、ときには姿を消してフェイントを仕掛けてきたりと種類は多彩。これらを町で準備した武器を使用して撃退していくのだ。サイドミッションでは報酬で強力な武器を入手できたりするので、町での探索も攻略の要素になっている。
また、敵の中でも特徴的な、町に伝わる都市伝説の人物“レインコートキラー”にも注目したい。常世では定期的に遭遇することになるが、無敵であるため、戦いを避けて逃げなければならない。逃げるときには専用のモードが用意されており、コマンドを入力しつつ逃げることになる。抗うことができない敵から、必死に逃げる恐怖も演出されているのだ。
じつはこの作品、ギネスの世界記録で“最も評価の割れたサバイバルホラーゲーム”という珍しい評価を受けている。その実はいかほどのものなのか? レインコートキラーの正体同様、自身の目で確かめて見るほかはないだろう……。
レッドシーズプロファイル
発売年月日 | 開発元/発売元 | プラットフォーム |
---|---|---|
2010年2月17日 | アクセスゲームズ/通常版:マーベラスエンターテインメント、完全版:トイボックス | PlayStation 3/Xbox360 |
特記事項 | ||
PlayStation 3用完全版(2015年※『Deadly Premonition レッドシーズプロファイル コンプリートエディション』)あり |
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