編集部ひとことレビュー
18禁ゲームであることと、儚げな表情をした美少女のパッケージ。この2つの要素だけで本作を買うときっと後悔する、そんなゲームです。
本作は純愛を謳っているものの、内容はグロテスク&ホラーに満ちあふれています。
販売元はニトロプラスで、シナリオを担当しているのは、数々のプレイヤーを絶望の淵に落とした鬼才、虚淵玄氏。彼が描く愛の形は美しくもグロテスクで、それらの表現を抑える機能もありますが、それでも、見るも無残なシーンやあるものを貪るシーンなど、人によっては数分プレイしただけでギブアップしてもおかしくない内容になっています。プレイする場合はある程度の覚悟が必要なのです。
グロテスクに満たされたホラーではあるものの、作品がプレイヤーに伝えたいのは真の愛情です。絶望しかない世界で、自分に唯一の救いをくれた女性。彼女のために世界を敵に回せるのか? あるいは彼女との愛を捨て、絶望的な世界から脱するか……プレイヤーが問われるのは、そんな愛の形です。
本作を楽しむためのコツは、現実を忘れ、目の前にある事実だけに没頭すること。目の前の美少女がじつは○○○であることや、よだれが出そうなご馳走が△△であることは脳内から消し去り、目の前の美少女を愛することだけを考えれば、すてきな純愛ストーリーを楽しめるでしょう。
だって目の前の沙耶はこんなにも可愛いのだから。
沙耶の唄
発売年月日 | 開発元/発売元 | プラットフォーム |
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2003年12月26日 | ニトロプラス | Windows |
特記事項 | ||
Windows版(2009年※廉価版『沙耶の唄 Nitro The Best! Vol.2』)、BDプレイヤーズゲーム版(2013年)、Android版(2013年)あり。 |