編集部ひとことレビュー
発売当時はハードメーカー各社の“次世代機戦争”に突入しようとしていた時代。“インタラクティブ”とか“マルチメディア”なんて言葉とともに、3DCGやムービーを使った新しいゲームが続々と登場していた時期でした。
とはいいつつ「ゲームとしてはどうなのよ?」とか「見かけだけやん!」といったタイトルも多かったなか、『D食』は、ムービーを動かすインタラクティブムービーという新機軸を確立した画期的な作品でした。
猟奇的な設定やストーリー展開はもちろん、視点の切り替えなどの映像効果やBGM・効果音などの使い方が絶妙で、まさに映画的な演出で“次世代”の怖さを表現していました。ホラーゲームが本格的に怖くなってきたのは、この作品ぐらいからではないかと個人的には思います。
ゲームとしては、制限時間内にクリアできないとゲームオーバー(セーブもできない)とか、全編ムービーのために展開が遅い(走ったりできない)とか、仕様やバランスの面で荒削りなところも多々あったわけですが、それを補ってあまりある魅力的な作品だと思います。
Dの食卓
発売年月日 | 開発元/発売元 | プラットフォーム |
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1995年4月1日 | ワープ/三栄書房 | 3DO |
特記事項 | ||
セガサターン版(1995年)、3DO版(1996年※『Dの食卓 ディレクターズカット』)、PlayStation版(1995年※『Dの食卓 コンプリートグラフィックス』)あり |
(C)1995 WARP INC.(C)1995 SAN-EI SHOBO PUBLISHING CO.,LTD.