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セピア「東洋的ホラー要素が、このゲームを至高の作品に引き上げている」『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』【ホラゲレビュー百物語】

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画像は【ニコニコ動画】【ムジュラの仮面】タルミナ、最期の3日間!【ゼルダの伝説縛実況】1より
画像は【ニコニコ動画】【ムジュラの仮面】タルミナ、最期の3日間!【ゼルダの伝説縛実況】1より

ゲーム概要
 1998年に発売された『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の数カ月後のストーリーであり、直接の続編。本作のキャッチフレーズ「滅びる運命にある世界」の通り、音楽などが独特の恐怖感を演出しており、シリーズの中でも際立って異質な世界観となっている。

セピアのひとことレビュー

 『ムジュラの仮面』の怖さは、瞬間的なビジュアルショックで驚かす「西洋的ホラー」と、雰囲気やセリフでじわじわと震えさせる「東洋的ホラー」が同居していることにあります。
 私は特に「東洋的ホラー」の要素こそが、このゲームを至高の作品に引き上げているものであると感じます。

 このゲームの登場人物は皆、3日後に滅亡する世界の中で「今」を精一杯生きています。
 世界の終わりを覚悟しつつも自らの生を全うしようとする者、ひたすら怖気づき何もできなくなっている者、自身の悲しい境遇により滅亡を歓迎する節のある者……、実にさまざまな人がおり、そこから垣間見える人間模様は実に生々しいものです。
 この生々しさこそが『ムジュラの仮面』の最大の特色であり、ゲームをプレイすれば、自分自身と重なって見える登場人物が必ずいるはずです。

 ダンジョンは4つと少なめですが、それぞれ構造が非常に良く練られていて、特に後半の「グレートベイの神殿」と「ロックビルの神殿」は『ゼルダ』シリーズ史上最高傑作のダンジョンです。
 難易度のそこそこ高いアクションを要求されるため、コアなゲームファンの方でもやりごたえバッチリです。

(動画投稿:セピアさん)

プロフィール
 ゲーム実況や音楽を主とする動画投稿者・生放送主。2009年2月、ゲーム実況でニコニコ動画への投稿を開始。2014年2月、VOCALOIDでのオリジナル曲投稿を開始。ソロ活動のほか、ゲーム実況者4人の緩やかな集まりである「チームTAKOS」や、ゲーム実況属性を帯びた5人のメンバーによる音楽バンド「音速兄貴」の一員としても活動中。

ゼルダの伝説 ムジュラの仮面

発売年月日開発元/発売元プラットフォーム
2000年4月27日任天堂NINTENDO64
特記事項
ゲームキューブ版(2004年※クラブニンテンドーの景品『ゼルダコレクション』に収録)、Wii版(2009年※バーチャルコンソール)、ニンテンドー3DS版(2015年※『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』)、Wii U版(2016年※バーチャルコンソール)あり

(C)2000 Nintendo

 

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