漫画、特撮、アニメ。マルチプレイヤー三条陸の仕事術
──三条先生の目から見て、漫画原作と脚本の違いはどういったところにあると思いますか?
三条氏:
漫画の原作は、基本的に「作画担当と編集担当」だけが見るものです。だから、「原作のテンションが伝わるかどうか」が最も重要です。『冒険王ビィト』の中盤くらいまでは、僕のテンションが伝わりやすいように原作の原稿も手書きでやっていました。
少々文脈がおかしかったりしても、節目のセリフの衝撃などがしっかりと伝わることが大事です。自分のテンションを原稿に乗せた上で、読者にその熱が届くように書いています。
逆に、アニメの脚本は「設計図」に近いです。だから、流れ作業でテンションが伝わらないまま、コンテになってしまうことがあるんですよね。そして、それを脚本家はチェックできないケースが多いです。つまり、最初の脚本とは別物になっているパターンがあります。
それを解決するために、僕は「自分が担当した回はアフレコに行く」ようにしています。アフレコ現場であれば、その場でセリフのつじつまを合わせることもできます。さらに、休憩時間に声優さんの方から「このキャラはこんなことを言わないと思います」というツッコミが入ったりすることもあります(笑)。
──ちなみに、その「現場でつじつまを合わせる」ということは特撮でも行われるのでしょうか?
三条氏:
どちらかというと特撮は「台本」としての役割が強いので、あまりそういったケースは起こりません。特撮の脚本はカメラマンや照明の方にキャストまで……現場に携わる全ての方が持っています。ある意味、全員の「航海図」のようなものです。
もしセリフを変える場合も、監督やキャストがしっかりと了承した上で変更します。現場で多くの人間が精査するからこそ、そこまで変なことは起きません。キャスト側から「ここのセリフはこうした方がいい」という提案があった際も、しっかり監督と相談した上で変更するので、脚本的にも納得の行くケースが多いです。
だからこそ、「スタッフもキャストも“乗れる”」ような、全員にわかりやすく伝わる脚本を書くことが大切です。その次に、キャストさんが「このキャラはこうやって生きている」というメッセージ性を演技から出せるようにト書き【※18】を入れておいたりしますね。
※18「ト書き」
台本に書かれた、セリフ以外の、上演するために必要な登場人物の動作や行動、心情などを指示した文章。
──そういった「それぞれの現場に合わせた作り方」は、どのように作り上げていくのでしょうか? 三条先生は漫画・アニメ・特撮と、フィールドが変わっても柔軟に対応されている印象があります。
三条氏:
僕の場合、割とその現場に入る前に「かじっている」ケースが多いんです。ジャンプで連載を始める前にコミックボンボンで読み切りを書いていましたし、特撮に関しても何度か撮影場所を見学する機会がありました。
そこに加えて、「仕事のフィールドが一定ではない」のが大きいのだと思います。たとえば、アニメや漫画などの特定ジャンルだけを作り続けてきた人の場合、他のジャンルに移った時に上手く対応できないケースはあると思います。ですが、僕の場合はどこのジャンルにも留まっていないんです。
5年~10年くらい同じフィールドでやり続けたとしても、また次のところに行きます。逆に言えば、どこかに定位置を持った上で「このジャンルで名を残した」という感覚が全くないからこそ、その場に合わせて作り方を考えることができるのかもしれません。
──「その場所に合わせた作り方」は、やはりその現場で吸収していくものなのでしょうか。
三条氏:
やはりそれは現場の人に聞くしかないですよね。「これをやっていいんですか?」「こういう意味で合ってますか?」などを根掘り葉掘り聞きながら、その現場に合わせていきます。
ただ、多くの場所で作っていると、「この方法って、アニメでやっちゃいけないんですか?」と聞けたりするんです。つまり、その現場に「別のジャンルのフォーマットを持ち込む」ことができたりします。先ほど触れた「ジャンプのノウハウを仮面ライダーに持ち込む」はまさにその例ですね(笑)。
多くの現場で仕事をしてきたからこそ、「別の現場のやり方を試してみる」ことができるのは、ちょっと他の人と違うところかもしれません。
──『三条陸 HERO WORKS』にも何度か書かれていたのですが、三条先生は進行に詰まってしまった現場などを「なんとかできる存在」として呼ばれているケースが多いと感じています。『仮面ライダーW』はまさにその最たる例だと思います。
三条氏:
たしかに、そのケースは多いですね。
いわゆる「どうにかできる先生」的なポジションで呼ばれることが多いです(笑)。
多分僕は「この箇所のせいで現場が止まっている」ことを見抜くのが得意なのだと思います。特撮を例に挙げるとすれば、監督やアクターさんがどれだけかっこいいヒーローを作っても、お話の方でヒーローに好感度を持たせられなければ意味がありません。だけど、現場でアクションを撮影している人は「これはヒーローのキャラクター性が悪い」とは……たとえ思っていたとしても中々言えないんです。
ヒーローは、どんなにカッコいい絵で撮れていたとしても、「頑張れ!」と思えなければ好きになれないんですよね。
だから、その全体の状況を分析した上でフラットに「ここがよくないんじゃないですか?」と提案できる私のようなポジションが求められるケースがあるのだと思います。
──素人目で申し訳ないのですが、そのポジションはすごく大変そうに見えます。
三条氏:
でも、僕は基本的に「最後までやる」ことを重要視しています。だから、どんなに大変でもキッチリ最後までやり通します。たぶん、体力がある限りは続けていくのだと思います。
それこそ、『ジガ-ZIGA-』が連載会議を通った時は『冒険王ビィト』『風都探偵』『ウルトラマン超闘士激伝 新章』【※19】で既に連載を3本抱えた状態だったんです。
だから、奥さんに「新しくジャンプの連載が決まったからやるよ」と報告した際に、「ジャンプ……?週刊少年ジャンプのこと……!?正気なの……!?」と言われました(笑)。
一同:
(笑)。
※19「ウルトラマン超闘士激伝 新章」
1993年から連載された『ウルトラマン超闘士激伝』の新章にあたる作品。ガシャポンの玩具企画から始まった漫画でもある。
三条氏:
とはいえ、『風都探偵』は「1ヶ月に原作を3本書く」というスタイルで進行していたので、本来は週刊連載である『ジガ-ZIGA-』もそれに近い「1度に3本の原作を書く」形式にさせてもらうことでなんとか成立させられました。
そして『ウルトラマン超闘士激伝 新章』は2ヶ月に1度くらいの執筆で、『冒険王ビィト』はジャンプSQ. RISEでの連載だから季節の変わり目に1度です。
「3本+週刊連載」と考えるとおかしくなってしまいそうですが、スタイルを調整した上で「うん。『風都探偵』と『ジガ』はある意味、ふたつの月刊連載があるだけ」と自己暗示をかけてなんとか乗り越えていましたね(笑)。
──それだけ多くのお仕事を抱える中で、「ネタに詰まる」ことはないのでしょうか?
三条氏:
これが不思議なもので、ネタに詰まることはあまりないんです。
おそらく、ネタに詰まってスランプに陥ってしまう人は「理想が高すぎる」のだと思います。もちろん僕も考えた上で作品を書いていますが、基本的に「多くの選択肢の中から、一番良い選択肢を黙って選ぶ」ようにしています。その作品においてこれ以上の選択肢はないものを黙って選ぶだけなので、あまり詰まったことがないんです。
その選択の中で「もっといい選択があるんじゃないか?」「自分の望んでいる何かと違うのではないか?」という迷いが生じるからこそ、書けなくなるのだと思います。もしそれが失敗した選択だったとしても、あとから良い使い方を思いついたり、いつの間にか面白くなるケースもあったりしますよね。
この「一番良い選択肢をすぐに選ぶ」クセがあるから、スランプには陥らないんでしょうね。
──すごく素朴な質問なのですが、三条先生の中で「多くのタスクを処理するコツ」などはあったりするのでしょうか? 私はたくさんの問題を抱えた時、ひとつのタスクに集中しすぎて処理できなくなってしまうことが多いんです。
三条氏:
基本的に、僕は問題の中の「危険度」を決めるようにしています。そして、その危険度に点数をつけた上で順位を決めていくようなイメージです。たとえば、6つの問題があるとしたら、「100点のヤバい問題」「80点のヤバい問題」「70点のヤバい問題」といったように点数をつけていきます。
そうしたら、まずは「100点のヤバい問題」から考えます。
この最も危険な問題をじっくり長時間かけて考えるのがオススメです。ですが、もしどれだけ時間をかけてもその一番危険な問題が解決しない場合、それより危険度が低い問題に取り組みます。実は、最も危険度の高い問題が解決しない原因は、残りの問題にあったりするんです(笑)。
つまり、「ひとつの問題に集中しすぎてしまう」ケースは、「その問題単体では解決しない」ことが原因だったりすることが多いんです。3番目に危険な問題を解決しないと1番目の問題は解けなかったりするんだけど、1番を考えてしまうことが多いのだと思います。だから、最初に点数をつけることが大切です。
そして、大人数での制作現場を例として挙げると、「100点のヤバい問題」と「30点のヤバい問題」が、実は同じ人が原因だったりすることもあります。そこに気づけると、ふたつの問題を同時に解決できたりします。「100点のヤバい問題」だけを見続けていると、そこにも気づけなかったりします。
──なるほど、大きい視点で見ることも大切なんですね。
三条氏:
やはり、ひとつひとつの問題をしっかり解析することが大切ですね。もし詰まってしまったら、他の問題を見てみたり、全体を俯瞰してみるといいかもしれないです。とはいえ、もちろん何かひとつに集中して考えられるのも良いことだと思います。とにかく、「たまに整理する」ということですね。
三条先生の作品は、なぜ長く愛される?
──テレビ終了後に漫画化された『風都探偵』やリメイク版『ダイの大冒険』など、三条先生の作品はどれだけ時間が経っても変わらず愛されている印象があります。三条先生の中で、なにか作品が長く愛され続けるような秘訣があったりするのでしょうか?
三条氏:
やはり、「普遍的なテーマ」を扱っているのが大きいと思います。それこそ「正義」や「継承」の話などは、いつの時代でも通用するものですよね。そして『風都探偵』や『ダイの大冒険』は、それぞれがクラシックな雰囲気を持っているところが強いのではないでしょうか。
ハードボイルドな探偵モチーフや、『ドラクエ』の世界観を使った温かみのあるファンタジーなどは、そもそもがクラシカルな世界観なんですよね。何年経ってもクラシックだからこそ、逆に古く見えないのだと思います。
──逆に、現在のトレンドを取り入れていくことはありますか?
三条氏:
今のトレンドに関しては、周りから要求されることが多いですね。
たとえば、『仮面ライダーW』の時は「頭脳派のフィリップ」という大まかなキャラクター像は決まっていたところに、テレ朝の方から「ウチの深夜番組に『爆笑問題の検索ちゃん』という番組があるので、検索をするキャラはどうでしょう?」という提案をいただいて、フィリップのキャラが固まっていきました。
そして「なんでもわかるけど、誰でも知っていることを知らない」という可愛げを演出することもできました。ちなみに、あの「誰でも知っていることを、自慢げに語る」というフィリップの定番ネタはお笑い芸人の「ナイツ」をちょっとモチーフにしています(笑)。
ですが、僕自身描きたい物や興味は普遍的なところにあるんです。個人の好みとして「いつ見ても、楽しいもの」「いつの時代でも、面白いもの」が好きなので、そこがもしかしたら作品全体の普遍性に現れているのかもしれません。
──「これから新たにやってみたいこと」といった野望のようなものはあったりしますか?
三条氏:
現時点でいくつか連載を抱えていますし、それがもうしばらくは終わらなさそうなので……まずは目先の仕事に全力を出しています。
それこそ『三条陸 HERO WORKS』には打ち切られた漫画も全て掲載されていますが、それでも「世に出た仕事」だけなんです。通らなかった企画や没になったネームはこれの10倍近くあります。だから、ちゃんと世に出た時点でエリートな子たちなんです(笑)。
特に、ジャンプは企画書を10本出して1本通ればいいくらいです。
それこそ『ジガ-ZIGA-』は僕の方から企画会議を通して、連載が決まった作品でしたから。
──三条先生だったとしても、やはり連載のためには企画会議を突破しなければいけないんですね。
三条氏:
逆に、そこは実力主義のジャンプらしくて素敵なところですね。
どうしても聞きたかった。三条先生、なんで「不死身のキャラ」を出すんですか?
──どうしても最後に聞きたかったのですが、「ヒュンケル」のあのキャラクター性はどこから出てきたのでしょう? やはりあの「とにかく不死身」という圧倒的な強さが印象的です。
三条氏:
ヒュンケルに関しては、割と「ジャンプの定番のキャラクター」を入れた感じでした。つまり「ジャンプにはない色を出そう」から生まれたポップとは全く逆で、ヒュンケルは最初から「こういうタイプのキャラは絶対に話が盛り上がるから、必要不可欠だ」と考えていました。
最初から「ジャンプらしい魅力があるキャラ」として作り出したのがヒュンケルです。だから、ある意味ヒュンケルの戦い方は「ロジカルじゃない」んですよね。
要は、ヒュンケルが不死身である理由って…………全く説明がないんですよ(笑)。
一同:
(笑)。
三条氏:
もう、「俺は不死身だと言い張っているから、不死身」という感じじゃないですか(笑)。
そして『ダイの大冒険』を書き終えたあと、ヒュンケルには「ロジックが開示されていないキャラだからこそ、面白い」という確かな手ごたえがありました。だから、「照井竜」【※20】も不死身であることに全く説明がないんです。やはり照井に関しては「ひとりだけバグっているヤツがいる」というヒュンケル的な面白さを最初から狙っています。
でも、そういうキャラがひとりくらいいる方が作品としては面白いんです。この「不可解な面白さ」こそが読者に引っかかることは、『ダイの大冒険』でヒュンケルを描いてから得た経験ですね。
※20「照井竜」
『仮面ライダーW』に登場するキャラクター。エリート警視であり、「仮面ライダーアクセル」に変身する。こちらもヒュンケル同様、「どれだけ追い詰められても、なぜか死なない」ことがファンの間で語り草(?)となっている。
──三条先生の中で、明確に「不死身キャラが好きな理由」などはあったりするのでしょうか?
三条氏:
それは単純に、「自分が弱いから」だと思います。不健康なわけではないのですが、昔から体力がある方ではありませんでした。だから、「不死身」に憧れてしまうんですよね。
たとえば『仮面ライダー』も、改造人間にされてしまったことの悲しみを描いている側面もあります。ですが、子供の頃の僕は「すごく強い体になることの、何が悪いんだろう?」と考えていたくらいです(笑)。
だから、昔から「不死身」という言葉がすごく好きなんです。
単に死なない「不死」なのではなく、圧倒的な身体の強さとしての「不死身」が好きなんですよね。
三条氏:
それこそ、昔のヒーローには「不死身と言い張っているから、不死身」なやつはいましたよね。敵に「貴様、どうやって生きていたんだ!?」と聞かれたら、「俺は不死身だ!」とだけ答えるパターンとかは多かったと思います。
もう「どうやって生きていたんだ?」の質問に対する答えが、「死なないから」って……別に答えになってないんですよね(笑)。
でも、だからこそ面白いのだと思います。
逆に、読者的にも「俺は不死身だから、死なない!」と言い切られてしまうと、興ざめもなにもないじゃないですか!
でも、それくらい言い切ってしまうキャラは、ある意味アリだと思ったんですよね。基本的にはしっかりロジックを固めているのに、そういうパートがひとつあると、また違った「感動の色」が生まれますよね。
──なるほど、そこもまた別の「感動の色」なのですね。
三条氏:
やはり大半の人が『ダイの大冒険』に抱いているイメージは、「世界観やバトルのロジックがしっかり固まっている作品」といった感じだと思います。でも、その一方で「ヒュンケルが不死身なのは、仕方ないか」と納得している人が大半だと思うんです(笑)。
だから、「ヒュンケル」というイレギュラーなパーツを入れたことで、ロジカル一辺倒な作風よりも「作品の強度」を上げることができたと思います。たとえば建築においても、木造だけで建ててしまうと強度が足りなかったりしますよね。ですが、そこに別の素材を入れることで、建物の強度を上げることができます。
これは作品作りにも言えることで、「ロジカル」だけで勝負してしまうと、いずれ読者は飽きが来てしまうと思います。そこに対してイレギュラーな素材を入れることで、より興味や強度を高めることができます。
だから、「あえてロジックを解析しない」ことも大切なんですよね。
ロジカルにしない方が面白い部分は、そのまま突っ切ってしまうのもひとつの手だと思います。
──「ロジックがない」ということにも、ちゃんと理由があったのですね。長年の謎が解けました。今日はありがとうございました!(了)
いかがだっただろうか。
冒頭でも述べたように、三条陸というクリエイターは本来であれば一番やりたかった「ウルトラマン」や「仮面ライダー」といった特撮作品の新作に携わるということがほぼ不可能な状態からキャリアをスタートさせている。
しかし、このインタビューでの三条氏の発言から、そのようなある種の不遇感、不本意感を感じるかと言えば全くそんなことはない。
「なんでもあり」の自由な気風の「月刊OUT」での仕事に端を発し、少年漫画というフィールドに自身のルーツである特撮作品で得た面白さのロジックを持ち込み、当時もっとも競争の激しい媒体であった「週刊少年ジャンプ」誌上にて独自の地位を確立したかと思えば、いよいよ特撮作品の脚本をメインライターとして手掛ける際には週刊少年ジャンプで得たノウハウを作品に注入する。実に華麗に異なるフィールドを渡り歩き、確かな実績を残しているのである。
インタビューをしながら終始圧倒されたのは、自身が手がけた作品や影響を受けた作品の「面白さのロジック」を語る分析の明晰さと的確さである。
なかでも、ひとつの作品に含まれる感動の「色」という指摘はすごい。この指摘には、これまで自分が観てきた作品を振り返って感動の「色」についての確認と分類をしたくなる、作品の見え方が変わってしまうかのような感銘を受けた。
既に大御所と言っていいほどのキャリアがありながら、自身の失敗とそこから得た学びを率直に話し、常に前向き且つ誠実に自身の新しい作品に取り組もうとするその職業人としての姿勢に、インタビューをしながら私は大いに刺激を受けたし、同じように思う人は多いのではないだろうか。
というか、ここまで俯瞰的にプロジェクト全体を見渡しながら、最適な一手を打ってくれる存在は、チームにとってあまりにも有難過ぎる……!
もし、このインタビューを読んで三条陸氏の発言にもっと触れたいと思ったのならば、是非とも『三条陸 HERO WORKS』を手に取ってみて欲しい。三条陸というプロ中のプロの歩みを自身の言葉で振り返った、一種のビジネス書としても読めるような、かなり射程の広い本である。
それにしても現在においても3つ連載作品を抱え、その3作品どれもが素晴らしく面白いという、衰えるどころか更に増していくかのような氏の創作意欲の一端に触れ、本当に「不死身」なのは三条先生なのでは? と思わずにはいられなかった。
これからも彼によって描かれるであろうヒーロー達の雄姿、「HERO WORKS」に期待したい。