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公序良俗に反するのはダメ!──『VRカノジョ』の精神的後継作『VRな彼女』が向き合っている、ド直球タイトルゆえの四苦八苦とは? ILLUSIONの意思を受け継ぎ、VR×美少女の可能性に賭ける男たちの夢と苦悩を聞いてきた

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ILLUMINATIONの基本ポリシーは「面白いものを作っていく」。それはVRのみに留まらない

──最後に今作『VRな彼女』に込めた思いに関して、それぞれ語っていただければと思います。

大鶴氏:
私としましては、今回の『VRな彼女』にはチャレンジ的な意味合いが強いんです。開発がほとんどゼロからのスタートでしたし、最終的にどのような形に出来上がるか不安でもあり楽しみでもあります。

ただ、『VRカノジョ』のユーザーさんにはぜひ、楽しんでいただきたいというのがあります。今回、『VRな彼女』を作る動機のひとつとしても、『VRカノジョ』を楽しんでいただいたユーザーさんにお礼をしたいというのがあるんです。前作は本当、多くのユーザーさんにプレイいただきまして、色んなお声をいただいたのが嬉しかったですし、制作の原動力になりました。

今回、そういう方々に向けて恩返しをしたく、心を込めて『VRな彼女』を作り上げたいと思っていますので、ぜひ、完成した暁には皆さんに体験いただき、VRで女の子、ヒロインの夕陽さくらと出会って欲しいです。

『VRな彼女』インタビュー:『VRカノジョ』後継作が向き合う、ド直球タイトルゆえの四苦八苦とは?_025

──ありがとうございます。山口さんはいかがでしょうか。

山口氏:
本当に「VRを盛り上げたい!」という一心です。本当に日本からVRのコンテンツやプロダクトを増やしていき、「VRは日本がけん引しているんだぞ!」となり、最終的にILLUMINATIONがやっていくための第一歩として、この『VRな彼女』には賭けています。

──山口さんとしては、『VRな彼女』というプロジェクトはある種の始まりということなのですね。

山口氏:
そうです、始まりです。ここから、ILLUMINATIONは色んなVRのコンテンツを提供していくということになります。そして最終的にはILLUMINATIONという会社のVRプロダクトにはハズレがない、出たら必ず買うと言ってくれるようなブランドとして発展させていきたいと思っています。

『VRな彼女』インタビュー:『VRカノジョ』後継作が向き合う、ド直球タイトルゆえの四苦八苦とは?_026

──ということは、ILLUMINATIONでは『VRな彼女』のような美少女ゲームに限らず、他のVRゲームも作られていくことを考えているんでしょうか。

山口氏:
基本ポリシーは「面白いものを作っていく」です。今はVRが面白いからVRをやっていて、VRが一番のオススメという感じですが、もっと面白いものがあれば、そこに飛びつくかもしれません。美少女以外でも面白いテーマがあれば、それを世の中に出していきたいですね。

──ありがとうございます。締めとして、このインタビューを読まれている読者さんにお伝えしたいことがございましたら、お願いいただければと思います。

大鶴氏:
それにつきましては、やっぱりクラウドファンディングですね!(笑)。本当に開発チームが大所帯になっていますので、応援したいという方がいらっしゃいましたらよろしくお願いします!

あと、まだVRを体験したことがないユーザーさんは、この『VRな彼女』に限らず、他のコンテンツでもいいので、ぜひその没入感を体験して欲しいですね。そんなに怖いものではありませんので。その上で『VRな彼女』がきっかけのひとつになれば、より嬉しいですね。

山口氏:
魅力的な作品としてお届けするためにも、クラウドファンディング、なにとぞよろしくお願いします(笑)。

──本日はありがとうございました!『VRな彼女』の完成とクラウドファンディングの成功を心待ちにしております……!(了)


四苦八苦はビッグチャンス。『VRカノジョ』のSteamでの販売に至るまでの苦労を聞いて、そんな言葉が脳裏をよぎった。実際、『VRカノジョ』はSteamで販売したことによって、数十倍の売上を記録するビッグチャンスをものにし、日本国外のファンを獲得するという実績を残した。実質、VR美少女ゲームの代名詞のひとつにもなったとも言える。

それを思うと、2023年のILLUSION解散報道で海外からも悲観的な声が上がったのも頷けると同時に、今回の『VRな彼女』に対して、ファンから熱い視線が注がれていることは容易に想像がつく。

タイトル名が直球すぎるゆえ、またしてもその手のゲームであると誤解されてしまうなど、四苦八苦が繰り返されてしまっているとのことだが、それは逆に言えば、再びビッグチャンスをものにすることを意味しているのかもしれない。未だVRゲーム界隈で今作のような美少女ゲームの例が少ないのもさることながら、昨今はFPS、ホラーとジャンルの偏りがより一層激しくなっているためだ。

そんな中に現れる『VRな彼女』は、唯一無二な存在感を発揮しそうではある。今回のインタビューを通しても、まだ開発中ということもあってゲームの詳細にはおぼろげな面もあるが、山口氏も大鶴氏もVRでしかできない表現と体験を追求し、制作に取り組んでいることがヒシヒシと伝わってきた。

最終的にどのような作品となって、世に現れるのか。全貌が明らかになる日が注目されるばかりだ。そして、今作の制作を応援したい、よりよいものを追求したいとの気持ちが高まったファンの方は、クラウドファンディングに参加してみてはいかがだろうか。

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編集者
オーバーウォッチを遊んでいたら大学を中退しており、気づけばライターになっていました。今では格ゲーもFPSもMOBAも楽しんでいます。ブラウザはOpera

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