見た目は古風、ゲームは今風。撃ってかわして壊しまくる、ドットグラフィックのド派手な弾幕シューティングが登場【レビュー:たわし】

 1990年代のドットグラフィックで、1980年代のゲームをリスペクトした、2000年代の弾幕シューティングの楽しさを持つ、2020年の縦スクロールシューティングゲームがSteamとiOS/Androidで公開されています。
 『たわし』です。

 ふざけた名前と見た目ですが、ゲームはかなり本格派
 外見はレトロながら、『怒首領蜂』以降のケイブシュー(ケイブ製STG)に似た弾幕シューティングで、超連射のハデな攻撃で無数の敵を殲滅し、小さな当たり判定の自機で敵弾をかわしつつ、大量に降ってくる得点アイテムをジャラジャラと回収する、シューティングの爽快さと面白さを見事に備えています。

 「やさしめ・ふつう・きつめ・じごく」の4段階の難易度があり、やさしめはちゃんと易しいので、シューティングが得意でない人でも楽しめるでしょう。
 一方で、じごくは本当に地獄なので、「絶望に挑戦しますか?」と言われて二つ返事で「上等」と答える人外シューターの皆様でもご満足頂けると思います。

 価格はiOS版とAndroid版は610円、Steam版は980円
 メーカーは「弾丸定食」とのことですが…… 「MUTOYS」や「MUIS」の名でも活動されている、日本の個人開発者さんのようです。

 撃って破壊しまくるシンプルなシューティングで、ショットは自動で超連射。
 ボムはなく、タッチパネルの場合はボタンはありません。

 自機の速度に上限があり、タッチパネルで指を速く動かすと自機の追従が遅れますが、そんなに動きが遅いわけではないのでそれほど気にはならないでしょう。
 物理コントローラーに対応しており、キーボードやコントローラーで操作する場合は精密移動(低速化)のボタンを使えます。

 敵弾は難易度「ふつう」でもかなり多く、このページの画像を見て尻込みする人もいるかもしれませんが、トリッキーな攻撃が少なく、ほとんどの敵弾が「素直に」飛んでくるうえに、弾と弾の間も広めのため、見た目以上に回避しやすいです。
 自機の当たり判定は中央にある小さな三角形の部分だけで、かなり小さめ。
 弾が多い場面では弾速が遅くなっているなど、楽しませることを重視した弾幕になっており、回避の楽しさを堪能することができます。

 また、自機は残機制+耐久力制で、1度の被弾ではミスにならず、ステージクリアできればダメージが回復するフレンドリーな仕様。

 敵を倒すと得点アイテムの丸い顔が大量にバラバラと降ってきて、接近すると自機に吸収されていきます。
 本当に大量に落ちてくるので、回収しまくる爽快さがあります。

 武器は10種類以上も用意されていて、たまに出てくるプレゼントボックスを壊すといくつか出現。
 レーザー、ワイド、誘導ミサイル、全方位弾など、豊富なショットがそろっており、パワーアップしていくことはありませんが、どの武器も取った時点で他のゲームの最強段階のように強いです。

 一見すると画面がゴチャゴチャしていますが、敵弾はわかりやすく表現されていて、動いている画面だと思いのほか区別はしやすいです。
 とにかく細部まで配慮されたシューティングです。

 ハッキリと「この場面はあのゲームを模しているんだ」と思うシーンは少ないのですが、やっていてゼビウスやドラスピ、スターフォースなど、懐かしのシューティングをそこはかとなく思い出します。
 キャラクターもUPLのゲームのような、奇抜なデザインのものが多め。

 特定の場所を撃つと地中から出てくる宝箱は、完全に出てからでないと破壊することができず、ゼビウスのソルを思わせます。
 宝箱からはお菓子、雑貨、衣服などの“おたから”が現れ、その種類はすごーく豊富。
 宝がたくさん集まると自機の初期数が増えるため、苦戦している人でもプレイを繰り返していれば、徐々にラクになっていくでしょう。

 一点だけ気になったのは、特定の場面で後方から敵が出てくること。
 このゲームは敵本体にぶつかってもダメージはないので、後ろにいると急にやられるということはないのですが、スマホのシューティングは自機の後方には指があるので、その下に隠れて敵が見辛い。
 指の置き直しが必要になり、操作も難しくなります。

 このゲームは後方にも攻撃できる武器が多く、それを用意していれば問題ないのですが、知らないとスマホだとほんと厳しい。
 ステージ3で出てくるので、ここはボス以外、ずっと後ろに撃てる武器で戦うのを心がけましょう。

 「最高の普通のシューティング」といった作品で、“シューターがやりたいゲーム”が作られている印象です。
 ハデだけど厄介な攻撃、アイデアに富むけどわかり辛いシステム、ユニークだけど慣れが必要なサブウェポンなどを廃し、ただシンプルに撃って壊してかわす、シューティングの基本的な面白さが突き詰められています。

 ボムぐらいはあっても…… と思う人もいると思いますが、スマホだとボムボタンの位置を気にしなくて良いのはメリットですね。ダブルタップでボムだと暴発するし。

 プレイ感としては『虫姫さま』に近いでしょうか。
 シューティング好きはもちろん、そうでない人にもシューティングの楽しさを知るために試して欲しい、イチ押しの作品です。

たわし

爽快感抜群のドットグラフィック弾幕シューティング

(画像はたわし – AppStoreより)

・縦スクロールシューティング
・弾丸定食(日本)
・iOS/Android版610円、Steam版980円

文/カムライターオ

著者
『Ultima Online』や『信長の野望 Online』、『シムシティ4』など、数々のゲームのファンサイトを作成してきた。
iPhone 解説サイト『iPhone AC』を経て電ファミニコゲーマーのお世話に。
シューティングとシミュレーションが特に好き。
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