株式会社コナミデジタルエンタテインメントは、10月26日にタワーレコード新宿店でメディアミックスプロジェクト『シャインポスト』に関する重大発表イベントを開催した。
この『シャインポスト』は、小説やゲーム、アニメに音楽・LIVEなどメディアミックスで展開されていく大規模なプロジェクトだ。その皮切りとして、10月8日に『俺を好きなのはお前だけかよ』のコンビでもおなじみの著者・駱駝氏、イラスト・ブリキ氏によるライトノベルがリリースされている。
今回のイベントは、事前に募集した中から抽選で40名を招待して行われた。本稿では、その模様をレポートする。
文・撮影・取材/高島おしゃむ
この『シャインポスト』の中で、「TINGS」という名前で活動するアイドルグループのメンバーとして、青天国春役の鈴代紗弓さん、玉城杏夏役の蟹沢萌子さん、聖舞理王役の夏吉ゆうこさん、祇園寺雪音役の長谷川里桃さん、伊藤紅葉役の中川梨花さんが登壇した。
普段は、それぞれ別の仕事をしているというTINGSのメンバー。蟹沢萌子さんは、指原莉乃さんがプロデュースするアイドルグループ「≠ME」のメンバーとしているが、声優については今回が初挑戦だという。
そのため、長谷川さんと中川さんと一緒に、毎週声優の演技レッスンを受けている。そのレッスンの講師を受け持っているのが、声優の岩男潤子さんだ。蟹沢さんによると、演技面だけではなく礼儀なども含めて、1から優しく教えてもらっているそうだ。
個性豊かなメンバーが集合したアイドルユニット「TINGS」のキャラクターを紹介!
続いて、TINGSのメンバーから、それぞれが演じるキャラクターについて紹介が行われた。鈴代さんが演じる青天国春(なばためはる)は、芸能事務所「ブライテスト」に所属するアイドルユニット「TiNgS」のひとりだ。
普段は、三つ編みで眼鏡をかけたおとなしめの女の子に見えるが、メンバー想いで元気っ娘である。
蟹沢さんが演じる玉城杏夏(たまききょうか)も、「TiNgS」のメンバーだ。髪型のハーフツインがチャームポイントで可愛らしい感じだが、アイドルとしては安定感のパフォーマンスが特徴となっている。
性格はしっかりものだが、たまにお茶目な一面もある。また、とある悩みを抱えており、知れば知るほど愛さずにはいられないキャラクターとなっている。
夏吉さんが演じる聖舞理王(せいぶりお)も、同じく「TiNgS」のメンバーだ。何も特技はないのにもかかわらず、なぜか絶対の自信を持っている活発な女の子である。
その一方、素直すぎる性格からいじられキャラという立ち位置だ。現在発売中のライトノベルでは、隠された彼女の魅力が明らかになるという。
自身が演じるキャラクター紹介の前に、「イケメンはお好きですか?」と語りかけた、長谷川さん。彼女が担当する祇園寺雪音(ぎおんじゆきね)は、原作の駱駝氏から筋金入りのイケメンと言われているキャラクターだ。
芸能事務所「ブライテスト」に所属しており、伊藤紅葉と共に「ゆきもじ」というユニットで活動している。両親は名のある俳優で、自身も子役の経験を持つ。普段から「カッコイイね」と言われることが多く、本当にカッコいいのかどうかについては、この先の展開で明かされていくという。
この時点では「TiNgS」のメンバーではないのだが、こちらはライトノベルの2巻以降で関わってくるようだ。
「みなさん、最年少はお好きですか?」と語りかけたのは、中川さんだ。彼女が演じる伊藤紅葉(いとうもみじ)は、「ゆきもじ」というユニットで活動しており、ダンスが得意というキャラクターである。
そのダンスはリアルで表現することが難しいぐらいの、上手さなのだという。それでいながら、同じユニットに所属する聖舞理王からは「戦慄するバカ」といわれるぐらいの、おバカキャラなのだとか。
今回登壇した TINGSのメンバーは、声を演じるだけではなくユニットとしても活動していく。そのため、先ほどの演技レッスンのほか、歌とダンスもレッスンを受けている。
鈴代さんは、「普段の活躍の場が違う方々と一堂に会して、一緒にお仕事をさせていただく機会がないので、普段聞けない話が聞けて嬉しいです」と、レッスン時の様子を語っていた。
レッスンの様子を映した映像が流されたあと、 TINGSが歌って踊るMVが紹介された。楽曲名は、「Be Your Light!!」だ。中川さんによると、突っ走りたくなるような明るい曲になっているという。
ちなみに、まだアニメのアフレコは始まっていないということもあり、この曲がどのような感じで作品に盛り込まれているかはわからないそうだ。今回公開された楽曲以外にも、すでに何曲かは収録されており、そちらも今後徐々に発表されていくことになるようだ。
続いて、ゲーム版のティザーPVが公開された。まだゲーム内容自体はほとんど明かされていないということもあり、公開されたのはライブ前の影ナレを行っているようなシーンのみだった。しかし、すでに実機で動いており、今回公開のイベントで流された動画も実機のスマートフォンで動かしているものだという。
本作では、ライブ会場の模様をリアルに表現するシステムが採用されている。育てたアイドルの頑張りで、客が盛り上がったり盛り下がったりといった様子がリアルタイムで表現される。つまり、キラキラのライブにできるかはプレイヤーの育成次第ということである。
この客の盛り上がり要素とは別に、最新技術を採用したライブシーンも登場する。先にゲームシーンを見たというMCのレインボーによると、「こんなシステムがあるんだ」と思うほどワクワクできるシステムになっているのだとか。
ゲーム版の『シャインポスト』では、 TINGS以外の様々なアイドルにもスポットライトを当てたものになっている。自分だけのアイドル育成と音楽が融合した、新しい体験が出来るゲームになる予定ということなので、こちらも楽しみに続報を待とう。
※こちらが実機のスマートフォンゲームで動いてる、ゲームのティザーPVだ。
今回のイベントはタワーレコードで行われているということで、 TINGSのインストアライブも行われた。このタワーレコードは、ゲームの『シャインポスト』の中でもアイドルたちがライブやイベントを行う場として登場する。
そのため、アイドルの原点でもあり登竜門でもあるのだ。ライブ前に蟹沢さんは、「ここが出発点だと思って、皆さんに届けられたらなと思います」と語っていた。
2022年夏にアニメが放送開始! 公式SNSやYouTubeチャンネルもスタート
このイベントが行われた10月26日より、『シャインポスト』の公式ツイッターアカウント(@SHINEPOST_PJ)が本格始動開始した。これまでライトノベルのツイッターアカウントとして使用されていたものをリニューアルし、新たにプロジェクト全体のツイッターとして最新情報を公開していく予定だ。
同じく10月26日から、公式YouTube『シャインポスト』チャンネルも本格始動する。こちらでは、最新映像は新情報をお届けするスペシャル番組などが企画されている。
さらに、『シャインポスト』のアニメ化が正式決定。こちらは、2022年夏より放送が開始される予定だ。それに合わせて、アニメのティザービジュアルも公開された。こちらには、「今はまだ、私たちにしか見えない。」という意味深なキャッチコピーが書かれているが、どんな物語が展開されていくのかも楽しみにしよう。
先ほども紹介されたが、『シャインポスト』のゲームもiOSとAndroid向けにリリースされることが決定している。さらに、今回出演しているTINGSにより1stミニライブイベントが、11月21日にYOANI Live Stationで開催されることが決定。こちらは、10月26日からローソンチケットで、抽選先行販売が開始されている。
さらに、こちらの1stミニライブに向けて、文化放送「超!A&G+」でラジオ番組「はじめましてTINGSです!(仮)」も配信予定だ。詳細については、公式サイトやツイッターで確認しよう。
イベントの最後に、鈴代さんから『シャインポスト』プロデューサー石原明広氏の手紙が紹介された。ここでは、その一部を抜粋してご紹介していく。
石原明広氏:
「世界中の人たちにアイドルを大好きになってほしい。この青天国春の言葉に、私はとても共感する。アイドルに限らずとも、好きなものを好きと大きな声で言える世界であって欲しい。私もアイドルが好きだ。好きなアイドルのライブを見るために、東奔西走した記憶は大切な思い出として残っている。そんな私のアイドル好きを知ってくれていた、三木さんがそろそろ石原さんが好きなアイドルモノを作ってみませんか? と声をかけてくれたことが、今回のプロジェクトの始まりだった。アイドルは100人いれば、100のドラマがある。一瞬の煌めきの中に文脈があって、物語がある。
アイドルとそれを支えるスタッフと、そして応援するファン。人と人が織りなすそのドラマこそが、本作のテーマである。様々な困難に直面しながらも、支え合い切磋琢磨し、ときにぶつかりながら小劇場から大きな舞台を目指していく。キャストも声優、アイドル、女優などそれぞれ目指す道を持ちながら、多くの挑戦に取り組んでくれている。
いつか彼女たちがこの夢を実現したときに、このプロジェクトが黒歴史になっていないよう、全力を尽くしたい」
『シャインポスト』石原プロデューサーにインタビュー!
あっという間に時間が過ぎた今回の重大発表イベントだったが、終了後に、会場にいた『シャインポスト』プロデューサーの石原明広氏にインタビューを実施。プロジェクトやゲームに関する気になるところを、いろいろとお聞きしてきた。
──本日のイベントでいろいろと発表されましたが、この日を迎えられた率直な感想をお願いします。
石原氏:
仕込みにも、「何年かけたっけ?」というぐらい、何年も前からやっていました。元電撃文庫の編集長だった三木さん(現:ストレートエッジの三木一馬氏)が独立したタイミングでやろうという話をしていたので。そこから、ようやく日の目を見たかという感じで、ホットしていますがそれ以上に「頑張らないと」という気持ちでいっぱいです。
──最初は『シャインポスト』ではなく「レインボー」という名前だったとお聞きしましたが?
石原氏:
とくに他意はありませんが、今回のイベントでレインボーさんが司会で来てくださったのは、僕がピックアップしました。いろんなアイドルが100組いたら100組の輝きや色があって、魅力があって。それをできるだけ肯定するところから、僕は始めたいと思っています。
どれが良いとかどれが悪いとかではなく、「どれもいいよね」というような多様性を共有するところから、プロジェクトがスタートしたので。そういうイメージを含めて、レインボーって言っていましたね(笑)。
──そのプロジェクトは、小説も含めたものだったのでしょうか?
石原氏:
そうですね。最初に、ちゃんとした物語を作りたいというのがスタートでした。三木さんと一緒にやらせていただきたかった理由もあるのですがゲームの場合40から50時間、ときには100時間、200時間って遊ばせるじゃないですか。物語は体験と一緒にあるので、思い出の中にしっかりと残りますが、3行で語ってといわれても難しくなります。
しかし、三木さんたちが手掛けている小説は必ず起承転結があり、しっかりとした物語が1冊の本の中で展開されていきます。そうした物語を最初に作ってから、ゲームを作ることで濃厚な物語を入れることができるのではないかと考えました。なので、最初から物語を作るところからスタートしています。
ちょっと変わった作り方かもしれませんが、ハリウッドの映画とかもそうですよね。シナリオだけでも3年から4年かけたり、宮崎駿さんとかもそうですよね。そういう言い方をするとかっこよく聞こえますが、実際そういう部分を今回は大事にしました。なぜなら、アイドルの物語をゲームにしたい、体験させたいというのがスタート地点だったので。いかにいい物語を作るか、そこに一番時間をかけました。
──駱駝氏とブリキ氏との起用はどのような経緯だったのでしょうか?
石原氏:
三木さんからの提案です。最初に三木さんといろんな話をさせてもらっているときに、この人たちがいいに違いないといお話をいただきました。ブリキさんはアイドルものをやりたがっていたそうで、「めちゃめちゃいいじゃないですか」という話になって、あれよあれよという間に決まりました。
──小説に関しては、三木さんのほうにお任せといった感じでしょうか?
石原氏:
基本的にお任せしていますが、僕がアイドルに関して中途半端にうるさいんです。なので、アイドル監修みたいな形で、この描写はアイドル文法的にリアリティがないとか、これくらいの活動時期ならこのサイズの劇場を埋めるのは大変かもしれないといった話をしています。でも、物語に関しては三木さんと駱駝さんのほうで作っていただいています。
──ゲームの方も物語が楽しめる内容になるのでしょうか?
石原氏:
むしろそこを中心にしています。育成ゲームになっているのですが、そのなかに物語と音楽をしっかりと入れ込んでいます。映画がなぜ感動できるかというと、総合芸術だからだと思うんです。プロの方が物語を作り、プロの演者さんが演じて素敵な音楽が流れ、最高のカメラワークが入ります。
そうしたプロの人たちの力を全部借りた総合演出になっています。そうした体験の片鱗でも味わっていただけるようなものを、今回のゲームでは目指しています。
物語がかなり主軸に入っています。でも育成ゲームです。じつは社内や社外の人にテストで遊んでもらったのですが、「ゲームをやっていて思わず感動して泣いてしまいました」と言われました。
──泣けるストーリーということでしょうか?
石原氏:
その涙が悲しいというよりも、本当に共感したり、「良かったね」という感じで思ってくれたようでした。アイドルものをあまりウェットに描きたくないので、あくまでも爽やかな青春物語にしたいなというのが狙いとしてあります。
あと、とある新しい技術を使って新感覚の育成体験をさせたいと思っています。育成ゲームでは、レベルが上がったときに攻撃力が増えるなど、演出や数字、モーションなどで表示します。それを一段階進化させたいと考えました。たとえば、歌が下手だった子が本当にうまくなるなど、そうした育成体験をやりたいと思っています。
僕が最初にディレクターをしたゲームは、『エレビッツ』というWiiのローンチタイトルです。これは、全部物理演算で作られている、革新的なゲームでした。そうした新しい技術が、僕はすごく好きなので今回のゲームにも新しい技術を日は意欲的に入れています。そちらが先ほどの育成体験に入ってくる感じですね。
──ゲームで使われている最新技術というのは、グラフィックというよりも育成に関わってくる部分でしょうか?
石原氏:
体験です。育成ゲームとして新しい体験ができるものを作りたいと考えています。最初のDS版『ラブプラス』のディレクターもやっていたのですが、そのときは制作者や役者さん一同、気合いでやっていました。とにかく気合い、すべてが気合い。
僕も名字や名前を数千人分のリストを書いていましたが、ラブプラスは気合いなんです。プログラマーも演者さんも気合いです。今回は気合一辺倒ではなくてもうちょっと、その部分を技術でいろいろとやりながら新しいモノを作ろうとしています。
──お客さんの反応がリアルタイムで表現されるという部分も最新技術でしょうか?
石原氏:
あれは、ただの最新……でもないですが、まさに工夫です(笑)。でも、じつは比較的新しいアニメーション技術である「VAT」(Vertex Animation Texture)という技術を使っていて、わかる人が見ると、「え? この技術こんな風に使っているの?」というように、目からうろこが落ちるような使い方をしています。
──今回の最新技術は、独自のものでしょうか?
石原氏:
技術に関しては他でも使われているものかもしれませんが、「ゲームでそれを使いますか?」といったニュアンスですね。結局ゲームは、技術をどう使っても、それがお客様の「楽しい」、「面白い」につながらないともったいないので、そこは気をつけています。
──ゲームのリリースはいつ頃を目指しているのでしょうか?
石原氏:
まだ申し上げられませんが、じつは今回のイベントで発表するか迷っていました。メディアミックス全体で考えて、このタイミングで足並みを揃えて出したので、本当に全然まだ言えることがわずかしか無くて!……なので、ゲームに関してはまだしばらく先になりそうです。
――アニメが開始される2022年夏前後ぐらい……といった感じでしょうか?
石原氏:
かな~!? ただ、イベントでお見せした映像は本当にスマートフォンで動いているものなので、あれぐらいは出来ています。
──ちなみに、家庭用ゲーム機向けでなかった理由は、スマートフォンじゃなければダメだったからでしょうか?
石原氏:
ダメじゃないのですが、スマートフォン用にぴったりなゲームシステムになっていて、みなさんお持ちなので、まずはスマートフォンからということになりました。僕はもともとコンソール系なので、コンソールでも作りたいと思っています。なので、ご要望の声をたくさんいただければ、次の展開があるかもしれません。
──『シャインポスト』メディアミックスで展開されますが、ストーリー的な繋がりはございますか?
石原氏:
基本的には小説を源流にしているので、小説の物語がアニメというメディアで違った形で描かれたり、ゲームというメディアで違った体験で描かれています。キャラクターは変わらないので、それぞれのメディアでそれぞれの物語が展開されます。
アニメの体験時間、小説の体験時間、ゲームの体験時間というように、当たり前ですがメディアによって体験時間が変わります。なので、それぞれの体験時間にあった膨らませ方をしていきたいと思っています。
物語に関しては、さまざまな相関関係を持ったアイドルいます。アイドルの数もまだまだたくさんいて、小説の中でちらっと登場していたアイドルちにも、しっかりスポットを当てていきます。
『ジョジョの奇妙な冒険』が大好きで家に全巻持っているのですが、『ジョジョ』って人間賛歌……と荒木先生自身が言ったかは怪しいらしいですが、悪党には悪党の輝き方があって、人間そのものが輝くときがそれぞれにある。あの概念への共感が、僕の中に結構あるんです。
アイドルもアイドル賛歌ではありませんが、いろいろなアイドルがいていろいろな輝き方をしてくれるので、今回のゲームでは、いろんなアイドルにフォーカスを当てて、いろんな姿を語り、かつ育成体験ができ物語もしっかり楽しめるものにしようと考えています。
──ほかにもアイドルがたくさん登場するということでしょうか?
石原氏:
はい、出てきます。これから出てくるキャストさんたちは、主役級の方たちもいます。それが先ほどのまだ内緒の新しい技術と重なると、「えっ!?」ってたぶん思っていただけるのではと思います。これまではキャストの名前が出たら、「あ、この役やるんだ。嬉しいな」ぐらいで終わりだったと思います。
でも本作では、「えっ? あの人が出るの? これやるの? 本当に?」というように、今回は一段階違った面白みがあると思います。そうした意味でも、この後のキャスト発表も楽しんでもらえると思います。
──今後どのようなタイミングで新情報が発表されていきますか?
石原氏:
YouTubeチャンネル開設の発表がありましたが、不定期ですがときおり番組をやって、その中で発表していこうと思っています。ゲームの情報は先に出しすぎると「早く遊ばせてよ!」という話になるので、キャスト発表などから先に始めていき、遠すぎない未来のなかでゲームの情報を出していきます。
──ゲームジャンルとしては何になるのでしょうか?
石原氏:
これは悩んでいて、今だと育成シミュレーションなんですが、何か物足りないので。なぜなら、まだ言えない新技術もあるので。育成なんだけど、なにか装飾を付けたい気分です(笑)。リズムゲームではないということだけはいっておきます。
――余談ですが、石原プロデューサーはどんなアイドルがお好きなんですか?
石原氏:
僕は「ももいろクローバーZ」が大好きです。僕が『ラブプラス』を作っていたときに、「ももクロ」のライブに行きましょうと誘われていたのですが、興味がなかったというか、現場に行ったことはありませんでした。
その当時、「ももクロ」の動員が300人ぐらいのころで、全然聞いたこともなかったし、忙しいかったしでそこに時間を割くのはなぁ……という気持ちだったのですが、5回ぐらい誘われて断り切れなくなり、でも同時に「こんなに熱心に誘ってくれるってのはきっと理由があるのかも」とも思って行きました。
行ったら、そこからもう、毎週のようになり、気が付けば北海道から長崎まで行くようになり、みたいな。あんなスケールの大きなアイドルになるとは、当時は思いませんでした。あの娘たちの成功ストーリーは、本作のベースにもなっている部分もあるんです僕が体験させてもらった300ぐらいのころから、まさに国立競技場2DAYS満員みたいな、国民的アイドルになるまでのストーリーをちゃんと見させてもらったので、そこから観たり感じたりしたものをゲームエンタメしながらやりたいと思っています。
──そうしたアイドル体験がゲームでもできるという感じでしょうか?
石原氏:
そうですね。でも、三次元アイドルの文脈を押し付けるのは違うと思っていて、二次元も三次元もどちらを好きな人でもそれぞれの良い部分を楽しんでいただけるような物語にしたいなと思っています。
──本日はありがとうございました!