天駆ける星々の輝きよ、我が下に集いて汚れし大地を浄化せん……!
何気にこの「捕獲袋」による動物ゲット要素も結構好きです。
吸い込むたびに「いや動物死ぬ死ぬ!!」みたいな異常吸引力でバッグに吸い込まれるのがやたら面白い。
そしてこの捕獲袋をゲットしたタイミングで入手するのが「ヒッポグリフ」!
すご!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
なんかさっきも似たような流れになった気がしますし、ぶっちゃけこのヒッポグリフは「空中を移動できる乗り物」という役割では箒と大して変わりません。ただ、乗り物のスケールが変わるだけでここまで印象が変わる。ここまで「空を飛ぶ」という体験が大きく変わってくる。
いや……ホントに実際やってても「スゲ~……」としか言えないのですごいです。みなさん、こんな語彙が皆無な文章を書くようになってはいけません。正直上の小さい画面ではすごさの半分も伝わっていないと思うので、実際に『ホグワーツ・レガシー』を買って大画面でこの迫力を味わってください。
それで私、このゲームを遊んで思ったことがひとつあって……なんか「私が名前から想像してる魔法の効果と実際の効果」が微妙に違うんですよね。いや、これはゲームは何も悪くありません。
たとえば「ウィンガーディアム・レヴィオーサ」。カッコいい名前ですよね。
映画の内容あんま覚えてない私でもなんとなくウィンガーディアム・レヴィオーサは聞いたことある。……だから、勝手にウィンガーディアム・レヴィオーサを究極呪文かなんかだと勘違いしてたのです。なぜなら名前が長くてカッコいいから。きっとハリーが闇の魔法使いに対して「ウィンガーディアム・レヴィオーサ!!!!!」と唱える光の呪文かなんかなのだろうと。
が、実際は物体を浮遊させる魔法だった。特に究極呪文でもなんでもなかった。何、この微妙に裏切られたような気持ち……せめて『ホグワーツ・レガシー』から始めた人には伝わってほしい、このウィンガーディアム・レヴィオーサに裏切られたような気持ち。
あと、「アバダ・ケダブラ」もこんな効果の魔法だと思ってなかったんですよね。
なんか「ねるねるねるね」みたいな名前だからもっとポップでかわいい魔法なのかと思ってました。ホラ、もう「アバダ・ケダブラとねるねるねるねが似てる気がする」と言われたらもう脳裏にあのCMの魔女のおばちゃんが出てきませんか……? 練って美味しいアバダ・ケダブラな気がしてきませんか……?
汝、その諷意なる封印の中で安息を得るだろう 永遠に儚く━━
そう、アバダ・ケダブラは普通に習得できる。なんかもうこの魔法覚えたらバッドエンド直行とかなのかと思ってたけど普通にポンポン撃ってもあんまり問題がない。やろうと思えば学生がカジュアルに死の魔法撃てる世界観流石にすごすぎる。……なんでこんな魔法作った!?
もうその効果の通り、対象に発動すると(一部ボスを除いて)絶対に即死する。唱えた瞬間即死。もう身も蓋もない。「使ったら問答無用で相手を即死させる」技を普通に使えちゃう感じ、『幻想水滸伝』のソウルイーターを思い出します。
で、個人的に面白かったのがこのアバダ・ケダブラを筆頭にした「許されざる呪文」シリーズが普通にスキルツリーで強化できちゃうところです。強力どころの話じゃないこの魔法を普通に強化できる。
例を挙げるとすれば、最初に習得できる闇の魔法こと「クルーシオ」を強化することで、「クルーシオが当たった相手にさらに攻撃すると近くの相手に呪いの魔法が発射される」という敵全体に呪いを拡散するような効果になります。そしてアバダ・ケダブラを強化することで、「アバダ・ケダブラで敵を倒すと、全ての呪われた敵を同時に倒せる」という追加効果を獲得できるのです。
……もうお分かりでしょう?
まず大勢の敵が出てきたら、1体の相手に向かってクルーシオを発動する。そしてクルーシオで呪い状態になった相手に攻撃すると呪いの効果が全体に拡散する。全員が呪われたタイミングでアバダ・ケダブラを発動すると……全員が灰になっている。さっきまで命だったものが辺り一面に転がる。なんで……こんな……こんなの私が望んだ幸せ学生ライフじゃ……
まぁ、楽しいからいっか!
何気に「敵を支配し、自分の仲間として戦わせる」魔法ことインペリオも好きです。もうこれが世に出た時点で終わりみたいな効果の魔法ですけど、まぁそれはそれとして問答無用で敵を洗脳できるのは超楽しい。TCGでもコントロール奪うタイプのカード大好きです。
しかもこのインペリオも許されざる呪文の例に漏れず「(一部のボスを除いて)誰だろうと問答無用で支配する」魔法なので、相手の中ボスくらいのノリで出てきた巨大トロールすら即座にインペリオで支配下に置いてあとは敵同士で無様に殺し合ってね♥ ……なんてことができちゃう。
私、基本的にゲーム内で許されている範囲でゲームを破壊するのが好きなんですよね……明らかにゲームのルールが崩壊するような技なんだけど、そのズルでルールごと破壊してる時が一番気持ちいいかもしれない。多分こういう思考のやつが闇の魔法使いになっていくんでしょうね。
とはいえ、許されざる魔法がいくらあっても、真正面からの戦闘が続くと段々バトルに飽きてくるのもまた事実。そこで結構お気に入りなのが「目くらまし術」を使い姿を隠すステルス戦術。こっそり後ろから近付いていくと「ペトリフィカス・トタルス」という魔法が使用可能になって……まぁ大体暗殺できてしまうわけですね。
私だってホグワーツに入学してこんなステルスアクションさせられると思ってなかったよ。こんなの魔法使いじゃない、ただ杖を持ってるだけの傭兵よ! しかし楽しい!! 基本的にこのゲームは倫理観のせめぎ合いを「まぁ楽しいから良いか!」で上書きしないとやってられない気がします。
高く 星の道 夜の果て ホワイト・アルヴァが列をなす リーズ・リース ライト・ライト 天を仰いでそこで終わり
よく、大迫力のゲームに対して「これは映画を動かすようなゲームだ」と言われることがあります。もちろんそれ自体は悪いことだとは思いませんし、そもそもの設計や映像の制作段階で「映画のような見せ方」を意識しているゲームもあります。何回も書きますが、別にそれ自体が悪いことだとは思いません。
ただ、もうグラフィックやVFXの進化が留まることを知らない現代において、「映画みたいなゲーム」のハードルは尋常ではないくらい上がっていると感じます。映画やアニメの映像美が常に向上し続ける今、「映画のようなゲーム」のハードルも比例して常に上がり続けている。
ゲームの迫力を例えるために幾度となく使われてきた表現ではあるけど、特にここ最近はハードルが高くなっている……気がします。並大抵のゲームではもう「映画みたいなゲーム」を気安く名乗れない。
が、そこに満を持して登場した『ホグワーツ・レガシー』は、まさに「映画を動かすゲーム」の王道とも言える作品。
このゲームを遊んだその日から、私は「“映画みたいなゲーム”ってよく言われるけど、具体的に何なのよ?」と聞かれたら、「多分『ホグワーツ・レガシー』みたいなやつじゃない?」と答えるでしょう。そのくらい、「あの映画で見た光景を、コントローラーを通してそのまま動かす」作品が世に出てしまったのだと思います。
加えてもうひとつ、ゲームメディアでよく使われる言葉に「体験」というものがあります。多分みなさんの中には、こういう文章を読んだ時に「“体験”ってなんなの?“遊ぶ”でよくない?その単語の不透明さはなんなんだ?」と気になる方もいらっしゃるはず。そして私もどちらかというとそっち派です。
なぜゲームを遊ぶことを「体験」と言うのか? ゲームは“遊ぶもの”ではないのか? “体験”って割となんでも括っちゃえるただの便利ワードなんじゃないのか? “体験”の定義とは一体なんなのか?
……と、私はこういうめんどくさい性格なので日頃からゲームに対して使われる「体験」という言葉について考えていたのですが、『ホグワーツ・レガシー』でやっとその“体験”という言葉の意味がちょっと分かった気がします。
なんというか、このゲームを遊んでいる最中は「ゲームを遊んでいる」というより「ゲーム機を通してアトラクションに乗り続けている」という感覚が強かったのです。
私がこの手に握っているのはコントローラーではなく、『ホグワーツ・レガシー』という何十時間も遊べる超巨大なテーマパークへのチケットなのだと。ここまで世界を作ってしまえば、ゲームの中ですらひとつの遊園地として成立してしまうのだと。
その世界に入るということは、「遊び」の中の「体験」というジャンルに含まれる行為なのだと……。
……ってなんか段々概念的な話になってきましたね!?
や、やっぱり「体験」の話をしようとすると概念みたいな話になってくるんだ……映画みたいなゲームとは……体験とは……宇宙とは……ははは、どうして地球にこんな魔法族があふれたのかも……。
とにかくこれくらい世界を作り込んじゃえばゲームを通して巨大なテーマパークに入ってるような感覚にすら陥っちゃうのが『ホグワーツ・レガシー』ってゲームなのです! 嘘、これまでの全てにたった1文で決着がついてしまった……それくらいすごいゲームってことなのです!!
あとはもうアナタの“身体”でこのゲームのすごさを確かめるだけ! 『ホグワーツ・レガシー』はPS5、Xbox Series X|S、PCにて好評発売中! PS4とXbox Oneは5月5日、Nintendo Switchは7月25日の発売を予定しているそうです!
さぁ、アナタも「魔法の世界」への一生使えるパスポートを手にする時です。オラッ! 買えッ! インペリオ!!
あと私は映画の『ハリー・ポッター』ちゃんと見返してきます!!!!!!!!!!!!