12月20日は『ボンバーマン』(ファミコン版)が発売された日だ。
ファミコン用ソフト『ボンバーマン』は、1985年12月20日にハドソンから発売されたアクションゲームだ。ファミコンをはじめ、PCエンジンやスーパーファミコンなど数多くのプラットフォームでシリーズが展開された。2023年現在もKONAMIから関連作品がリリースされており、非常に息の長いシリーズとなっている。
『ボンバーマン』の基本的な遊び方は、キャラクターを操作してステージ上にボム(爆弾)を配置し、十字状に広がる爆風に敵を巻き込んで倒すというもの。ルールこそシンプルだが、自分自身も爆風に巻き込まれるとやられてしまうほか、アイテムによるパワーアップで爆風の広がる範囲やキャラクターの移動スピードが変化するといった要素により、奥深いゲームプレイが生まれている。
後のシリーズでプレイヤー同士の対戦が可能になると、いったん配置されたボムをキックで移動させたり、ボムを投げて他のプレイヤーにぶつけたりといったことも可能に。こうしたルールが加わることで、絶妙な駆け引きを味わえるようになった。
1985年に発売された第1作目はステージクリア型の1人用ゲームだったが、1990年のゲームボーイ用ソフト『ボンバーボーイ』で通信ケーブルを使用した2人対戦が可能に。さらに1990年のPCエンジン版『ボンバーマン』で、マルチタップを使用した最大5人対戦を楽しめるようになった。以後、スーパーファミコンなどの他機種でも多人数対戦が定番となり、家庭用ゲーム機のインターネット対応に合わせてオンライン対戦も実現されている。
『ボンバーマン』はシリーズが展開されていくなかで、主人公の白ボンをはじめとするキャラクターや世界観が確立されていった。それに伴い、単なるアクションゲームに留まらず、児童向けコンテンツとしてコミックや玩具などでも幅広く展開された。
そこから派生して誕生したのが、タカラ(現・タカラトミー)の『ビーダマン』だ。ビー玉を発射するギミックで玩具が大ヒットしたことにより、『ビーダマン』はアニメやゲームなど独自の展開が行われていく。また『ボンバーマン』自体も、2002年には『ボンバーマンジェッターズ』としてTVアニメ化されている。
2000年代後半から2010年代にかけて、ゲームを取り巻く状況が変化したことや、ハドソンがKONAMIに吸収されたこともあり、『ボンバーマン』シリーズの展開は一時期、停滞していた。だが2017年に、家庭用ゲーム機では久々の新作となる『スーパーボンバーマン R』が登場。近年ではゲーム実況などの影響もあり、カジュアルな対戦を楽しめるパーティーゲームとして『ボンバーマン』シリーズは高い人気を獲得している。
2023年9月に発売されたPS5/PS4/Xbox/Switch/PC用ソフト『スーパーボンバーマン R2』では、1人用のストーリーモードや最大64人によるバトルロワイヤル、自作可能なステージで宝箱を巡って戦う非対称対戦の「キャッスル」モードなど、多彩なゲームモードが用意されている。
また2018年からは派生作のアーケード用タイトルとして、4vs4の協力型対戦ゲーム『ボンバーガール』も稼働しており、2022年にはアップデートにより『ボンバーガール レインボー』となっている。このように『ボンバーマン』シリーズは誕生から40年近くを経てもなお、さらなる広がりを見せている。