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最新ARグラス「Rokid Max」は”近未来感”とか関係なく“ゲーマー向けデバイス”かもしれない。わずか75gの軽さでフルHD&120Hzの綺麗な映像が楽しめる、没入感バチバチの「メガネ型ディスプレイ」だった

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「ARグラス」と聞くと、なにやら「最新の技術が好きな人たち」に楽しまれるガジェットであり、VRのように「それ専用のデバイスが無いと遊べないゲーム」があるわけでもない。
そういった理由から、ARグラスというデバイスは「ゲーマーにとっては“マスト”ではない」と感じている方も多いのではないだろうか。

少なくとも筆者は上記のような印象を覚えていたのだが、2023年12月に発売されたARグラス「Rokid Max」を実際に使用してみると、案外「ゲーマーにとっても便利」であることに気付かされた。
なぜなら昨今のARグラスは、AR機能を使わずともシンプルに「ディスプレイ」としてのクオリティがバチバチに高いからである。

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今回レビューする「Rokid Max」も、わずか75gの軽さの「メガネ型ディスプレイ」でありながら、フルHD&120Hzのかなり綺麗な映像を楽しめるという“実用性の高さ”がポイントだ。

この仕様により本商品はゲームや映像を楽しむ際に「リラックスした鑑賞体験」と「映画館で鑑賞するような没入感」を使用者に与えてくれる。そして当然ながらデバイスが小型かつ手軽なので、居住スペースを占領しないというメリットもある。

いわば「Rokid Max」はARグラスらしく“SF映画っぽい未来感”を与えてくれるだけでなく、「ちゃんと実用できるデバイスとして提供しよう」という心意気に満ちた商品なのだ。

「映画鑑賞」や「ゲームプレイ」の質をカチ上げてくれるポテンシャルをヒシヒシと感じたため、実際に本商品を使用した体験を交えて「Rokid Max」の魅力をお届けしよう。

文/りつこ

 

※この記事は『Rokid Max』の魅力をもっと知ってもらいたいRokid inc.さんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。


最新のARグラス/ディスプレイ型サングラスの「Rokid Max」。視度調整などリアルな利便性が充実

「Rokid Max」は2023年の12月22日よりドコモショップなどで販売を開始した2D/3D表示が可能で、AR的なコンテンツも楽しめる「ディスプレイ型サングラス」だ。

サングラスを通して見える景色と小型ディスプレイに表示される映像が重なり表示される形式となっているのだが、冒頭で述べたようにフルHD画質で最大120Hzの映像を表示することができる。

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表示される映像はVRコンテンツなどで散見される「視界からはみ出るGUI」のように表示されるのではなく、サングラス内にめいっぱい展開される。公式の発表によると「最大215インチ相当の巨大スクリーン」が展開され、迫力も充分。

気になる映像の品質だが、一般的な「フルHDのモニター」と同じように鮮明に映像が出力される。

ひと昔前のVRディスプレイのような「別の技術で頑張ってるから仕方ないか……」という印象は一切ない。いわゆる“AR的な体験”を重視しないのであれば、付属する遮光カバーを使えばより鮮明な映像を視聴可能だ。

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▲実際に使用すると上記の画像ほどSF感は無いが、上記のように笑顔になれるかもしれない。
(画像はRokid Max の販売ページより)

「Rokid Max」の使用方法としては、ツルの端についているUSB Type-Cコネクタに映像を出力するケーブルを差し込むこと。商品によっては変換ケーブルなどが必要であるもののPCSteam Deck、Nintendo Switch、PS4/PS5、Xbox Series X|Sに互換性がある。そのため、PCや現行のコンシューマゲーム用のディスプレイとして本商品を利用可能できる。

商品にはUSB Type-Cケーブルが付属しており、「DisplayPort Alternate Mode」に対応しているデバイスであればケーブル1本で利用できる。ACアダプターなどは基本的に必要ないこと、サングラス型なのですぐに装着できることから「取り回しが良い」点も「Rokid Max」の魅力となっているだろう。

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▲ケース内にスマートにケーブル類が収められている

音声に関してはメガネの額が当たる部分にスピーカーが搭載されており、小型のスピーカーでありながら立体的な音が楽しめる。音質は中から高域をフィーチャーしており、プレイするゲームや作品の音声をかなりクリアに再生してくれる。

また、注目したいのは本商品の視度調整機能だ。ARグラスの多くは視力にあわせて調整する際に別途のレンズを購入する必要があるが、本商品では近視・遠視に限っては0.00D〜 -6.00Dの視度調整を本体の機能で行える。

別途レンズを購入したり取り付けたりしなくて良いのはありがたい。

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▲赤い楕円で囲われているのがスピーカーで、上面のダイヤルで視度調整を行える。

くわえて、音量や輝度の調整ボタンが本体についている点も見どころである。サングラスのツルの部分に各調整ボタンが備えられており、ふとしたタイミングで画面の輝度や音量を調整できるのはシンプルながら利便性を向上させている。

このように、「Rokid Max」は未来的なデバイスである「ディスプレイ型サングラス」であるものの、映像美、利便性、重さ75gのコンパクトな携帯性を携えた「実用的なディスプレイ」に仕上がっている。

こういった性能面から、本商品がそもそも「ディスプレイ」として活躍できる性能を有していることが伺えるだろう。

120Hz出るサングラス。最新ゲームも滑らかな映像で表現、遮光カバーとあわせて使う「映画館」のように利用可能

それでは、実際にゲームをプレイした際の印象を述べていこう。

まず前提として、ゲームを遊ぶ際には「遮光カバー」を使用するとゲームを楽しみやすい。カバーを使用しなくても背景に発行物が無ければ問題なく映像を視認できるものの、カバーを取り付けた方が作品に集中しやすい。カバーを取り付けても充分に取り回しが良いことから「AR的な体験」を求めない場面ではカバーを装着するのがおススメだ。

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▲どことなく井上陽水を彷彿とさせるシルエットだ。

まず筆者がプレイしたのは『Alan Wake2』。「Rokid Max」を用いてプレイしてみると、通常のモニターを使用した時と比較して「落ち着いて作品に集中できる」という点がもっとも印象的であった。

この印象を感じた理由としては「レビューしなければならない特殊なディスプレイを使用している」ことも僅かに影響しているかもしれないが、「サングラスなので姿勢を崩しやすい」こと、そして「遮光カバーを付けた画面が映画館のようである」ことに起因していると思う。

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▲遮光カバーを付けて「Rokid Max」を使用している際の視界のイメージ画像です。

まず、「サングラスなので姿勢を崩しやすい」点に関しては、そもそも「集中してモニターに向き合う」ことが面倒であることを述べたい。もちろん、ゲームを遊ぶためには仕方のないことだが、筆者は「モニターの前でズシリと腰を構えないといけない」という制約により“今日は疲れたから辞めとこうかな”とゲームを遊ばずに寝てしまうことも多々ある。

そこで「Rokid Max」はサングラス型ディスプレイであることから、例え寝そべっていても綺麗に映像を視聴することが可能であり「ビデオゲームはモニターの前で気合を入れて向き合わないといけない」という(少なくとも筆者が日頃感じる)ハードルを緩和してくれるように感じた。

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▲公式のイメージ画像のようなリラックスした姿勢でゲームをプレイ可能だ
(画像はRokid Max の販売ページより)

いっぽう、「遮光カバーを付けた画面が映画館のようである」に関しては、ディスプレイの映像が「6メートル先に215インチ」で表示される点に関係している。

前述のとおり「Rokid Max」の映像は「VRでよくある視界からはみ出るヤツ」ではなく、お上品に視界の中に収まるかたちで表示される。つまり”腰を抜かすほどの爆発的な迫力”を有したものではなく「集中して見やすい」タイプの映像なのだ。

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▲『Alan Wake 2』の美麗な景色を鮮やかな映像で楽しめた。

そしてこの映像は「遮光カバー」を使用した際に「暗幕の中に浮かぶ塩梅の良いサイズの映像」となり、字義どおりに映画館のようなルックになる。結果として個人的にはかなり映像に没入しやすかったし、”仕方なく選択したA席で見る映画”のように不必要なデカさと迫力を感じない、じつに丁度良い形式になっていると感じた。

ちなみに、『Alan Wake 2』は引き込むストーリーと実写フッテージなどを随所で使用した演出が魅力的な作品となっており、「泥まみれの中年男性を操作する」冒頭や「心臓を抜かれた泥まみれの中年男性が復活する」シーンなどはディスプレイの映像形式と相まって”ミニシアターでゲームを遊んでいる”ような体験になった。

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▲『Alan Wake 2』復活したパンイチの中年男性も、じつに鮮やかだ。

『Alan Wake 2』のほかにバチバチにグラフィックが魅力的でクィアなアドベンチャーゲーム『メディテラネア・インフェルノ』をプレイ。同作は随所でアスペクト比がシネマスコープになることもあり、こちらにおいても”ミニシアターでアドベンチャーゲームを遊んでいる感”はマシマシだ。

つまり「Rokid Max」はグラフィックやムービーシーン、演出にこだわったストーリードリブンな作品と相性が良い。着用してゲームで遊んだ暁には、きっとリラックスして作品の世界にのめり込んでいけるだろう。

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▲『メディテラネア・インフェルノ』のクールなグラフィックをじっくりと堪能できる。

一方で、文字やアイコンなどのサイズ調整ができない/しない方が良い作品、またはゴリゴリ視点が動くアクションゲームを遊ぶ際には注意が必要だ。

たとえば『バルダーズ・ゲート3』を「Rokid Max」でプレイした際にはイベントシーンは楽しめたものの、各種アイコンや文字の視認性が低く「適している」とは言いがたかった。また『VALORANT』をプレイした際には「頭部の動きにあわせて映像が動いてしまう」点がゲームの競技性にマッチしていないと感じた。

本記事では「実際に筆者が見た視界」を共有できないことが心苦しいが、実際の映像が気になる方は試用できる店舗に足を運び「Rokid Max」が提供する映像の特性などをチェックしてみたほうがいいかもしれない。

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▲『バルダーズ・ゲート3』はアイコンや文字がかなり細かいため、厳しいか。

もちろん映画を見るのにも便利。ネトフリやアマプラ視聴などに便利なRokid Station

これまでに「Rokid Max」をゲームで活用するという観点で紹介を行ったが、当然ながら映画やアニメなどの映像作品の鑑賞についても、抜群に適している。

対応するPCやゲーム機のほか本商品はAndroid、iPhone15シリーズのスマートフォン、Android TVにも接続できるため、「ミニシアター」のような環境で映像作品を楽しみたい方は「プロジェクター」等と共に「Rokid Max」の購入を検討しても良さそうだ。

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また、ゲーム以上に映像作品を楽しみたい方には、「Rokid Max」と同時に発売された専用のAndroid TVデバイス「Rokid Station」にも注目して頂きたい。

「Rokid Station」はGoogleより正式な認可を得たAndroid TVデバイスであり、手の平に収まる小型の端末でありながら「Rokid Max」と併用することでドコモが提供する「LeminoⓇ」Amazon Prime、Netflixといった映像配信サービス、TwitchYouTubeなどを視聴することができる。

また、Spotifyで音楽を聴いたり、ブラウザでネットサーフィンをしたりとAndroid TVに対応したさまざまなサービスを利用可能だ。

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本商品の利点は、本体の完結した機能とコンパクトである点だ。「Rokid Max」本体は小型であるものの、接続するデバイスによっては結果的に使用できる場所が制限されてしまう可能性も少なくない。

そこでコンパクトな「Rokid Station」と接続して「Rokid Max」を利用することで、ロケーションに左右されることなく好きな場面で映像コンテンツなどを楽しめるかたちとなるだろう。


このように、いかにも未来的なARグラスである「Rokid Max」は、「サングラス型ディスプレイ」としての実用性を丁寧に高めることで、ゲームや映像の体験を向上させる「新たな選択肢」として成立している。

コンパクトなサイズ感、リラックスして作品と向き合える環境、ちょっとした映画館気分を味わいたい方は、本商品の購入を検討してみてはいかがだろうか。

編集者
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。

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