ポータル繋げて冒険を拡張
そうしたクラフトを通して体勢を整えつつ、どんどん探索範囲を広げていき、新たな素材を見つけ、さらに深部に向かうためクラフト環境を整えていく……。これがサバイバルクラフトゲームの醍醐味だろう。
本作の探索は大まかに
エリアごとに設定されたボスを倒す
↓
新たな要素や世界レベルのキャップが開放される
↓
ボスがドロップするアイテムなどを用いてポイントを溜め、世界レベルを上げる
↓
新たなボスが開放される…
といった流れになっているよ。
最初のボスを倒すと解放されるデータアナライザー。ここにアイテムを投入してレベルを上げることで新たなエリアボスや、クラフト要素の強化が開放されていく
探索にあたり、例えばサバイバルクラフトゲームの代表作であるところの『Minecraft』では道中に新たな寝床を作ってそこを新たな拠点にするようなスタイルが主だと思う【※】んだけど、本作では「ポータル」を繋いで徐々に探索範囲を広げるスタイルが推奨されているようだ。
※実はマイクラあんまりやり込んだことないのでそんなことないかもしれない。プレイヤー数が多すぎてもっと違うスタイルがあるのかもしれないので、こういう予防線を張っておかないと怖いぜ!
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このローリングさァッ
戦闘面もなかなか楽しい。
まずはこれを見てほしい。
我々はこの緊急回避を知っているッ! このローリングの挙動を知っているッ!
そんなわけで本作の戦闘は基本的にはぬるめだが、どことなくソウルライクな雰囲気を醸し出している。
ボス戦ではグラミーにヘイトを集めさせて後ろから殴るとか、弓矢でヘッドショットを狙うとかするなどの工夫もできる。が、案外食べ物を食べてHP上限を挙げた上でのゴリ押しでもなんとかなるバランスだ。
また、簡易的ながらキャラクタービルドの要素もあり、レベルアップごとに手に入るスキルポイントを割り振って自キャラやグラミーを成長させることができる。
ジャンプ攻撃のレベルを上げるとデカめの数字が出るようになるので楽しくておすすめ。
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死亡した時のリスクもかなり少なく、所持していたアイテムを死亡地点に落としてしまって回収に向かう必要があるものの、連続で死んでも完全ロストはしない仕様。
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ボスに苦戦しそうな時はボス直前にポータルを作っておけば、ゾンビアタックを仕掛けて倒すこともできる。全体的に「そこそこ歯応えはあるけどコントローラーを投げたくなるようなストレスは少なめ」という感じに仕上がっていた。
ビュッフェで好きなもの取りまくった皿みたいなゲーム
総じて、クラフトも探索も戦闘も楽しませたいという貪欲なゲームだと感じたよ。それでいてどこかサッパリしていてガツガツしてなさも感じられるのは不思議だ。
遊ぶ中でなんとなく「うっすらと『Satisfactory』の影を感じる…」とか「これ作った人絶対ソウル系好きでしょ」とか思ったんだけど、AUTOMATONに掲載されたインタビューを見るとズバリそうらしい。好きなゲームをモリモリに詰め込んだってわけね!
またプログラミングの難易度の低さと、「工夫すればもっと得できるのかもな…」と思わせる度合いもちょうどよく、「プログラミングに親しむ」という目標もうまく達成できてるんじゃないかと思ったぜ。これ、絶対工夫できる地頭を持つ奴が勝つゲームだ! 今回はシングルで遊んだけど、マルチでやるとまた感触が変わるんだろうな〜。
強いて言えば、プログラミングで弄れるのはクラフトや採取がメインなので、戦闘面でも何かできるとうれしいな〜と思ったよ。とにかくヘイトを集めろとか高所から射撃しろとか……。現状でオトモグラミーの動きに不満があるわけではないんだけど、できたら楽しそうじゃない!? でもまあ、複雑なゲームにしすぎないための配慮なのかもしれないね。
そんなわけでいろんなゲームのあるあるを高度にまとめつつ、自社の得意ジャンルをひと匙加えて味を整えたという感じの美味しいゲームでした。
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