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なら、この戦いが終わったら結婚するか━━『ヘブンバーンズレッド』の月歌とユキの特濃関係性に気が狂ってしまった話

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だーまえ先生のクセが全然わからない

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すいません、ここからも私の「気持ち悪い癖」の話が続きます。

昔から、他人の「文章の癖」を解析するのが結構好きだった。「この人はこういう言い回しを好む」とか、「この人はこんな表現は使いたがらない」とか……。生身の仕草や言動以上に、「文章」はその人の性格や人生を表わすものだと思っている。

そこから「書いた人」のキャラクター性や人生を予想したり、一体どういう癖があるのかを分析して、なんとなく悦に浸っている……という、最悪の趣味がある。

この趣味は、「文章があるところ」なら、なんにでも適応できる。
小説、アニメ、漫画、ゲーム……果てはネットに転がっている何でもない日常を綴ったブログにだって、その人の人生がある。好みがある。内側から湧き出る「クセ」が存在している。そこから、「人間味」を垣間見るのがたまらなく好きだった。

その癖を理解できた時の気持ち良さ。
こっそり人生の破片を拾い集めているような背徳感。
もう、自分はこれからもずっと「テキストフェチ」なんだろうな……と、思ったりする。

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でも、だーまえ先生のクセが今のところ全然掴めてない。

いや、これは私が『ヘブバン』で麻枝 准作品に触れるのがほぼほぼ初だから……という「慣れてなさ」もあるのだろうけど、にしたって全然「文章の癖」が見えてこない。むしろ、知れば知るほどドツボにハマっていくような感覚がある。この人のテキスト、ほとんどトレース不可能ですよね?

「展開のクセ」がある程度わかる。シリアスとギャグの落差がすごいとか、天丼ネタがすごいとか、キャラがうるさいとか……大枠の「なんとなくの癖」は見えてきている。でも、「文章の癖」だけは一向に見えてこない。平易な言葉遣いだけど、確実に「癖」はある。なのに、その正体がわからない。

私にとって、これは結構衝撃的なことだった。
この「癖が掴めない」という感覚、あまり味わったことがない。
なんだこの人のテキストは? 「掴みどころ」が全然ないじゃないか?

まさに、正体不明の存在を相手にしてるような気分。でも、逆にそういうところに「癖」を感じて好きになっちゃうような気持ちもあるんだけど……。

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で、これは「キャラ」にも同じことが言える。

やはり、自分も人間である以上、「好み」には一定のパターンが存在する。
ぼんやりと、「自分はこういう性格のキャラが好きになるな」とか、「こういう関係性がいつも好きになっちゃうんだよね」とか。だから、どうしても好きになる作品や作家の指向性も似通ってくる。

ただ、『ヘブバン』は微妙にこれまでと違う方向性のキャラが好きになっている。
いや、これも「あんまり味わったことのない味」と言えばいいのか。

さっきからずっと話している「月歌とユキ」も、ぶっちゃけ今まで全くハマったことのないタイプのカプだった。だから、ずっと全然知らない料理を口の中に突っ込まれて「なんだこの味は──!!!」と悶絶しながら、毎回食べログに星5をつけているような状態である。

要するに「月歌とユキで書いてみよう」と思ったはいいものの、その実「なんだこの味は──!!!」と悶絶しているだけなので、私もなんでこのふたりに惹かれているのかは正直よくわかっていない。

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「お前が自分の命なら犠牲にしてもいいって言った時、あたしが言わずじまいになった言葉があるんだが、聞きたいか?」
「聞きたい。確か、だったらお前が…って言ってた気がする。」
「ああ…。」
「だったらお前が居なくなったあと、あたしはどうすりゃいいんだよ、わかんなくなるだろ!!」
「……。」
「だから死ぬなよ。許さない。」
「……。」
「何か言えよ。恥ずいだろ。」
「さいこー。」

ただ、強いて言うなら「追いかけている側の人」が濃く描かれているところかもしれない。

私、基本的に「追いかけられてる人」より「追いかけてる人」の方が好きなんです。

というか、自分自身もそう。追いかけられるより、追いかけてる時の方が楽しい。要するに和泉ユキの感情矢印の大きさが好きってことですね。矢印が大きい側の人が好き。「だったらお前が居なくなったあと、あたしはどうすりゃいいんだよ、わかんなくなるだろ!!」じゃないんだよ。何回告白してんの?

でも、この「お前のいない世界に耐えられない」と思っているキャラ、及びその思いそのものがたまらなく好き……というのはあると思います。あなたのいない世界なんて、認めない。あなたさえいれば、あとは何もいらない。こういう「依存」を通り越してしまった状態に、毎回心がゾクゾクしてしまう。

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で、第三章と言えばここですよ。

『ヘブバン』はいっつも変な選択肢ばっかり提示してくるのに、ここは「うん、もちろん」の一択しか出してこない。「茅森月歌と和泉ユキの間には、計り知れないほどの絆が生まれてる?」って、もう今更も今更な質問。だから月歌的にも一択。さいこー。あれ? また再放送してる……?

いいんだよ、ここは何回再放送してもいい!
ここは何回再放送しても味は落ちないから!!

てか、アレですね。本当は最初の記事でもっと月歌とユキの話をしようと思ってたんだけど、こっちも入ってきたからちょっと月歌とユキの話を抑えてました。自分でもよく抑えられたと思う。実は「一番話したかったことをあんまり書いてない」状態でした。

……で、私の現時点のだーまえ研究の成果としては、「平易な一言で最大火力を出してくる」ところがすごいと思います。余計な修飾も比喩もなく、普通のセリフで最大ダメージ。この「うん、もちろん」だけで心を揺さぶってくる感じ、すごい。はい……近々『Angel Beats!』から見ようと思ってます……。

もう結婚してるよね?

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「だったらあたしはユッキーを信じさせて欲しい…ユッキーはユッキーだって。だったらいい。」
「どう?そんな交換条件。」
「は…お前、どんだけあたし好きなんだよ…。」

選択肢
①大好き
②超好き
③何も言えねえ

店長! もう腹いっぺえだ!!

なんとなく、月歌とユキの関係は第三章のラスト付近で一度決着がついたのかと思っていた。でもまだ弾が残っていた。弐撃決殺。選択肢もう全部同じだろ。こんなん逆にどれ選んでも同じだよ。なぜここをプレイヤーに選ばせるのか!? こんなの俺と『ヘブバン』の茅森月歌解釈バトルではないか!?

あ、ちなみに自分は「大好き」を選びました。
こういう時はストレートに行きたいじゃん?

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「でも月歌。お前の魂がお前だと証明してくれた。だったらあたしの魂だってあたし自身だと信じていいんだって思えたんだ。」
「またよりどころが出来た。ぎりぎりのところでとどまれた。」
「月歌、お前だけが生きる希望だ…。」
「そっかー、あたし、ユッキーの生きる希望になっちゃったかー。」
「そうだよ…。」
「なっちまったよ。」
「なら、前を向かなくちゃな。」
「誰かに期待されてるなら、それに応えなくちゃ。」

えっ、婚前交渉?

いや……もう言っちゃってんじゃん!
「月歌、お前だけが生きる希望だ…。」て!
もう行くとこまで行っちゃってんじゃん!?

すごい、すごすぎる。月歌とユキは毎回こっちの想像を上回ってくる。
「まぁ、言うてもこのくらいの温度感でしょ」と思っていたところの+10度くらいの暑さをお届けしてくる。最近の酷暑くらい、いつもサプライズ的に暑い。33度がもはや涼しく感じるほど暑い。月歌とユキ、そろそろシャレにならないとこまで含めて日本の夏くらい暑い!!

正直、さっきの「ユキは“お前のいない世界なんて耐えられない”と思ってそうなところがいい」だって、半分くらい自分の妄想だと思ってた。妄想っていうか、解釈っていうか……。でも公式がこっちの予想を超えてきた。お前だけが生きる希望だったのかよ。お前だけが生きる希望だったのかよ!!

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事後みたいになってるやん!!!

もうハッキリ言ってしまうと、自分の『ヘブバン』を遊ぶモチベーションの半分くらいは月歌とユキに依存している。だってこのふたりが絡んでる時が一番心がザワザワするから。もはや、「この関係性の果てを見たい」という気持ちを燃料にして遊び続けている。月歌とユキの最期まで、見届けたい。

基本的に、「感想」を書く時はストレートに「一番面白いと思ったところ」を書くのがいいと思う。世間的な評価とかどうでもよくて、その人が一番面白いと思ったところを書けばいい。結果として、その人の好み、趣向が反映される。果てに、その人の人生すら見えてくる。「テキスト」は、そこがいい。

なので、自分が『ヘブバン』で一番面白いと思っている「茅森月歌と和泉ユキの関係」に対する感想を超ストレートに書いてみました。自分が『ヘブバン』を遊び続けてみようと思えた、最大の理由。月歌とユキのテキストを、もっと味わいたい。月歌、ユキ、お前だけが生きる希望だ。末永く、お幸せに!!

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(画像は『ヘブンバーンズレッド』公式生放送 ヘブバン情報局Vol.63 – YouTubeより)

ここからは余談です。

私は本当に……本ッ当につい最近『ヘブバン』を遊び始めたばかりなのもあって、「過去にどういうキャラが実装されてきたのか」とか「ここに至るまでにどういうイベントがあったのか」とかも、あまりよくわかっていなかった。バニーつかさはCMのインパクトがすごかったから覚えてるけど。

で、よくよく過去の『ヘブバン』について調べてみると、月歌とユキのユニゾンSSが出ていたらしい。王と騎士の装いに身を包み、なんだかファンタジーなふたり。
何これ!?!?!?!?!?!?

エグい、売り方がエグすぎる。
こんなの月歌ユキ至上主義は引かなきゃいけないじゃないか?

だから、私がいま一番欲しいユニットはこの月歌です。

復刻ピックアップ、検討よろしく!!!!!……って言ってたんですよ、最初にこの原稿書いてた時は。

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なんと、8月9日から本当にこの「The Feel of the Throne」のピックアップが始まってしまったのです。こんなことある? いやいやいや、マジで知らなかったんだって! ホントにたまたまだから! 嘘をつくわけがないだろう、自分の最推しカプに!!

えーと……なので……オチが見当たらないんですけど……
とりあえず引きます………………。

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ライター
転生したらスポンジだった件
Twitter:@yomooog
デスク
電ファミニコゲーマーのデスク。主に企画記事を担当。 ローグライクやシミュレーションなど中毒性のあるゲーム、世界観の濃いゲームが好き。特に『風来のシレン2』と『Civlization IV』には1000時間超を費やしました。最も影響を受けたゲームは『夜明けの口笛吹き』。
Twitter:@ex1stent1a

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