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全員モフモフになっちゃう“ご褒美”みたいな次元が登場。世界一のTCG『マジック:ザ・ギャザリング』新セットの魅力を語らせて下さい。モフモフが好きでカードゲームを初めてたって良いんです

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モフモフ!!!モフモフだよ!モフモフ!!!!!!

子供の頃、自分よりもずっと年上のお兄さんお姉さんが遊んでいたカードゲーム、『マジック:ザ・ギャザリング』

もしプレイしたことがなければ、タップフェイズアウト接死やら絆魂やら。正直意味のわからないワードだらけだし、良く知らないけど100万円以上するカード【※】もあるらしい。なんとなく感じる硬派なイメージから、敬遠しているケースもあるかも。

【※】100万円を超えるカードを使っているのは、選ばれし者。フォーマット(ルールのこと)や選ぶデッキなど、遊び方によってはバリバリお手頃な値段で遊べます!

でも、どうあがいてもモフモフは正義だよね~ということで。一旦難しいことを全部忘れて、新セットの世界観やイラストだけに注目してモフモフを堪能してみない?という記事でして。

いや、別にフェチぃカードイラストだけ並べてケモノ沼に堕とそうとかそういう邪な記事ではないですよ!違う、断じて違うからな!(この二枚だけで喉から血が出そうになった)

どうやら『マジック:ザ・ギャザリング』の歴史において、動物だけの次元が描かれるのって今回が初めてらしいんですよ。

乗るしかない、このビッグウェーブに。

というわけで今回は、『マジック:ザ・ギャザリング』の新セット『ブルームバロウ』を、難しいことは抜きにして「イラスト」と「世界観」だけでご紹介していきたい次第。こんな可愛さとかカッコよさで刺してくるセット、モフモフ好きとして紹介しなきゃ罰が当たっちまうぜ!

この記事が、新たに『マジック:ザ・ギャザリング』の世界へと触れるきっかけになってほしいなと思ったりしています。

なお、チョイスするカードには筆者の独断と偏見とフェチが含まれます。また、モフモフといいつつモフモフ以外の動物さんたちも「よいカード」選出していますので、予めご了承ください。

文/Squ
編集/りつこ

「硬派なこってりファンタジー味」だけじゃない。とりあえず日本人アートの《バンブルフラワー夫人》を見てくれ

トレーディングカードゲームの魅力と言えば、対戦相手との駆け引きやデッキ構築の楽しさ、コレクション性と様々です。いっぽう、多くの要素の根底に跨がる要素としてアートワークが存在します。

対戦するにしても、コレクションするにしても、、まず目に入るのはカードの効果ではなく、個性豊かなアートワークたち。

つまり「このイラストいいな」をきっかけとして『マジック:ザ・ギャザリング』の世界に足を踏み入れるのは、何らおかしなことではないのです。

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『マジック:ザ・ギャザリング』といえば、クラシックなファンタジーの魅力を受け継いだアートワーク。「硬派な洋物感」を求めてカードギャラリーに目を向ける。

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(画像は『ブルームバロウ』カードイメージギャラリーより)

「あぁ^~」

神妙な面持ちの〈紳士/Gentleman〉とて、思わず声が出る。

「別のカードゲームと間違えたか?」という混乱/動揺で、ジャッジからの熱い視線を感じざるを得ない。ズバリ『マジック:ザ・ギャザリング』的には変化級。だが、全国の紳士淑女を打ち抜くアートワークを携えている。

その名もバンブルフラワー夫人。クラシックなファンタジー世界を期待していると、鮮やかに裏切られる。急に出されるからこそ、刺さり方の角度が違う。

なんだこのお耳のデカさ。そのお耳で包まれたい、包んで頂くことは可能でしょうか。

本カードは、日本人のアーティストによって描き下ろされたカード群「アニメボーダーレス版」に該当します。通常のバージョンにくわえて、キュートなイラストを使用した別バージョンが用意されているのです。

しかもこのウサギさん。担当されたKIYA氏によってイラストの全体像が明らかにされているのですが……。台に乗ってるんです。あのかわいさで、ちっちゃい。

その小さい体で、大きなお鍋で料理して、出迎えて頂く。イラストを見ると、存在しないバンブルフラワー夫人との日々が思い起こされる。

筆者の周りの『マジック:ザ・ギャザリングマジック』ユーザーは硬派であり、筆者ほどのモフモフ好きがあまりいないんです。それでも「バンブルフラワー夫人かわいい」という声が挙がっている。つまりバンブルフラワー夫人が刺さらないプレイヤーなど存在しないのでは?

これは筆者の主観120%くらいの感想なのですが、アニメボーダーレス版のバンブルフラワー夫人にめっちゃ怒られたいんですよね。ぷんすか怒ってほしい。新セットの買い過ぎで怒られたい。

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(画像は『ブルームバロウ』カードイメージギャラリーより)

こちらは通常のバンブルフラワー夫人。なんだかかわいさのベクトルが結構違う気がするんですよね。ここからは筆者の主観兼妄想を羅列したいコーナーになりますが、通常版からは優しい大人の女性という印象を受ける一方で、アニメボーダーレス版から受けるのはみんなをまとめ上げるお姉ちゃん感。

ヤバい、どっちもいいな。どっちもいいかもしれない、選べなくなっちゃった……。どっちも手に入れればいいか。

本当にすみません、「リス」の魅力を知りませんでした。《根花のヘイゼル》が新たな扉をこじ開ける

筆者がモフモフと初接触したのは、まだ小学校すら行く前の幼少期。劇場で見た『ポケモン』の映画に登場するルカリオがきっかけです。その関係か『スターフォックス』のクリスタルや、それこそ『ゼンレスゾーンゼロ』のライカンさんであったり、イヌ科系統かつ頭身高めのモフモフキャラクターに“良さ”とか“憧れ”を抱くことが多かったんですよね。

いっぽう、筆者が見たことのある「リスさん」たちは、頬袋を特徴的に描いたマスコットのようなキャラクターが多かった。「かわいい」とは思う。けど、ちょっと方向性が違ったんです。

モフモフ好き先駆者の方々が多くいる中でこのような発言をしてしまうことをお許しいただきたいのですが……。正直リスの存在、盲点でした。マジでごめんなさい。

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(画像は『ブルームバロウ』カードイメージギャラリーより)

まるで美術館に行ったときに新しい画家やアートスタイルに触れた時に自分の好みが変わってしまうような、普段見ない映画をふと鑑賞し、度肝を抜かれたときのような感覚。

「『マジック:ザ・ギャザリング』の絵っていうのはこういうのが良いんだよ」と思っていた常識が覆される感じ。

(これ『孤独のグルメ』だ……。)

バンブルフラワー夫人を「可愛さ」とするならば、こちらの根花のヘイゼルさんは「美しさ」が際立っているような気がします。さらに注目すべきはそう……、おめめです。

バンブルフラワー夫人のパッチリおめめもクリティカルなんですが、ヘイゼルさんの達観したような可憐な目元はもうなんでしょう。言うなれば、裏クリティカル。バンブルフラワー夫人にすでにやられているというのに、あまりにも不意打ち過ぎる。

『マジック:ザ・ギャザリング』の本拠地アメリカってリスが至るところにいるせいか、あまりいい描き方がされている動物ではないと感じます。実際今回発売されたリスだらけの構築済みデッキ「リスの悪ふざけ」もワルモノ感のある描かれ方なんですよね。

もしかすると、アメリカから日本へ叩きつけられた挑戦状なのでは……?

もちろん、こちらも先程のバンブルフラワー夫人と同様に、担当されたアーティストであるTAPI岡氏からアートの全体像が公開されています。

「あぁ^~」

なんといっても根花のヘイゼルさん、足まわりが素晴らしい。スタンディングオベーション。穏やかなグラデーションで表現された毛並みから感じられる柔らかさと、その秀麗な出で立ち。そして、リスらしいカラーリングの中でワンポイントのアクセントとしても機能し、我々の脳裏にしっかり焼き付いたゴールドのアクセサリー……。

待っているのは吐血と尊死(とうとし)、そう言わんばかりの破壊力を感じます。

まだアニメボーダーレス版の根花のヘイゼルさんには出会えていないのですが、キラキラが眩しいフォイル版を自分の力で引き当てたので、ケースに入れて飾っています。カードゲームのカードを飾るということ自体初めてなので、本当にいろんな扉を開けてもらいました。ありがとうヘイゼルさん。

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▲正直いうとこちらのヘイゼルさんもヤバい。アニメボーダーレス版と通常版、どっちの絵柄にも違った美しさがあるんですよ。どちらかが良いとか、どちらかだけが欲しいとか、そういうのなく両方欲しい。そう感じさせる魅力が詰まっているのが『マジック:ザ・ギャザリング』というカードゲームの良いところなんですよね~~。

ゴリゴリハイファンタジーな『マジック:ザ・ギャザリング』有名キャラたちがモフモフに!?人間がみんな動物になっちゃう「ご褒美」みたいな話

『マジック:ザ・ギャザリング』には今回ご紹介している「ブルームバロウ」以外にも様々な次元【※】が存在します。それらの次元は基本的には独立しており、多くの住人たちは他の次元の存在を認識することすらできません。

ただ、その「多くの住人たち」に当てはまらない、次元の存在を知覚し次元間を移動できる特殊なキャラクターたちが存在しているんですよね。このキャラクターたちについては記事中でご説明しますので、一旦は「カッコイイ名物キャラ」がいるという認識で問題ありません。

※次元
『マジック』における重要なキーワード。本カードゲームは壮大な「多元宇宙」が舞台となっており、様々な世界観が「独立した次元」として描かれる。
基本的に想像できるどんな次元でも存在するとされており、その昔、極端な例として「お菓子とウサギさんたちのふわふわもこもこ次元」が挙げられていた。今回描かれる「ブルームバロウ」は、「極端な例」がマジで実在していたことを示す貴重な実例。

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(画像はジェイス・ベレレン|プレインズウォーカー|マジック:ザ・ギャザリングより)

次元を移動できる人たちなので、当然ブルームバロウにも足を踏み入れることが可能なのですが……。シルバ〇アファミリーの世界に人間がいたらちょっと気分下がるじゃないですか。

いくらそれが『マジック』界の有名人だとしてもね、もしかしたら世間(モフモフ好き)は許してくれないかもしれない。

じゃぁ、この次元にきたらモフモフにしちゃえばいいじゃん!

天才だった。天才がいた。いいぞ、WotC【※】もっとやれ!!!

※ウィザーズ・オブ・ザ・コースト
米ハズブロ傘下のゲーム出版会社。日本では『マジック:ザ・ギャザリング』のほか、『デュエル・マスターズ』や『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のメーカーとして知られている。

今回のセットでは、そんな『マジック』の有名キャラクターがブルームバロウ次元を訪れたら?というテーマのもと、モフモフになって再登場しているんです。ゴリゴリにファンタジーで等身高めなキャラクターたちがモフモフ可愛くなっちゃうんですよ!?ご褒美?

・精神を刻む者、ジェイス

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(画像は精神を刻む者、ジェイス (Double Masters) – Gatherer – Magic: The Gatheringより)
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(画像は『ブルームバロウ』カードイメージギャラリーより)

キツネだったり……。

・世界を揺るがす者、ニッサ

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(画像は世界を揺るがす者、ニッサ (War of the Spark) – Gatherer – Magic: The Gatheringより)
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(画像は『ブルームバロウ』カードイメージギャラリーより)

カエルさんだったり。

・大いなる創造者、カーン

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(画像は大いなる創造者、カーン (War of the Spark) – Gatherer – Magic: The Gatheringより)
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(画像は『ブルームバロウ』カードイメージギャラリーより)

木……木!?そういうのもあるのか……いや、あるか!?

実は「もしも」ではなく、本当にブルームバロウ次元にやってきてしまったキャラクターもいます。マジでくるとどうなっちゃうのか、どうなっちゃうんだ!?その姿は、カワウソ……!

・轟く機知、ラル

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(画像は嵐の進行者、ラル (War of the Spark) – Gatherer – Magic: The Gatheringより)
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(画像は『ブルームバロウ』カードイメージギャラリーより)

いや、なんかわかるぞ。わかる気がする「ラル・ザレック≠ベネディクト・カンバーバッチ≠カワウソ」みたいな公式が頭に浮かんできます。これ、やっぱり企画した人天才じゃないですか?

ところで『デュエマ』の話もしたい

なんで急に『デュエル・マスターズ』【※】の話が出てくるんだとお思いの皆さん。安心してください、僕もそう思ってます。でもですよ、『デュエル・マスターズ』ってそもそも最初は『マジック:ザ・ギャザリング』のマンガなんですよ。

それを前提に、2024年7月26日に登場した『デュエル・マスターズ』の拡張パック『デュエル・マスターズTCG 超感謝祭 ファンタジーBEST』収録カードの一部を見てほしいのですが……。

※『デュエル・マスターズ』
2002年から日本国内を中心に展開されているトレーディングカードゲームで、『マジック:ザ・ギャザリング』の兄弟分という関係性を超えた独自の地位を獲得している。
稀に「Black Lotus(ブラックロータス)」など『マジック:ザ・ギャザリング』からの出張カードが登場するほか、ふざけるときは『マジック:ザ・ギャザリング』より突き抜けていることもあり、カードゲームとしてはなかなかスゴい。

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(画像は『デュエル・マスターズTCG 超感謝祭 ファンタジーBEST』製品ページより)

なに?WotCはいま、なにかそういう時期なの?モフモフを出すことを強いられてるの?アカン、WotCとタカラトミーに財布のヒモ握られてる。源流が一緒なんだからモフモフいっぱいでもショウガナイヨネー。

国産・外国産カードゲームに共にモフモフなカードたちが登場している。つまりカードゲーム界隈にケモケモブームがきている……ってコト!?
本当に計算されているんじゃないかというレベルで、今『ブルームバロウ』の世界に触れるナイスなタイミングなんじゃないだろうか。

『マジック:ザ・ギャザリング』と『デュエル・マスターズ』のモフモフをコレクションして幸せになろう!(SE:多幸感に満ちた爆発音)

で、モフモフ成分いっぱい接種したけど、そもそも『マジック:ザ・ギャザリング』ってなによ?

ここまでたっぷりと新次元「ブルームバロウ」やカードイラストについての魅力を語ってきたこの記事ですが、よくよく考えるとまだ『マジック:ザ・ギャザリング』がなにかを説明していませんでした。多少は知ってるよ〜という方は読み飛ばしていただいても構いません。

さて、『マジック:ザ・ギャザリング』は時をさかのぼること約30年前、1993年に発売されたトレーディングカードゲームです。1996年から日本での展開も始まるわけですが、どちらにせよ生まれる前だ……。

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(画像はMTG製品ガイド | マジック:ザ・ギャザリングより)

『マジック:ザ・ギャザリング』ではクラシックなファンタジー世界を中心とした次元が多数存在する多元宇宙が舞台となっています。実際に製品としてコラボもしている『ロード・オブ・ザ・リング』『ダンジョンズ&ドラゴンズ』をイメージしていただけると雰囲気がわかりやすいかもしれません。

この世界には「プレインズウォーカー」と呼ばれる強力な魔法使いたちが度々登場するのですが、彼らは「プレインズウォーク」と呼ばれる次元間を自由に行き来することが出来る能力を持っています。

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▲モフモフなプレインズウォーカーのアジャニさん
(画像は『マジック:ザ・ギャザリング』の公式サイトより)

実はプレイヤー自身も「プレインズウォーカー」。筆者も、筆者が普段遊んでいるプレイヤーたちもみんなスゴい魔法使いなんです。これこそ『マジック:ザ・ギャザリング』というゲームの根底にある出汁みたいな部分だと筆者は感じています。デッキ(呪文書)から呪文を選び、それを土地カードから生み出されたマナ(魔法エネルギー)を用いて対戦相手に放つ。なんかもう、色々こみ上げてこないでしょうか。

それぞれのバトルは遊びで皿洗い担当を決めてるだけかもしれないし、実は生死を賭けた争いをしているのかもしれない。一試合ごとにまた違ったフレイバーが生まれてくるんですよね。

また、新しいセットで新しい次元が描かれるたび、その次元に遊びに行ける。新たな世界にいつでも足を運べる。なぜなら「プレイヤー自身もプレインズウォーカーだから!」という説得力も魅力のひとつかもしれません。オラわくわくすっぞ!

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▲この4セットだけで3つの次元を訪問することになる。なんだかワクワクしない?
(画像はMTGの最新製品 | 『マジック:ザ・ギャザリング』公式サイトより)

フレイバー要素が発売前からてんこ盛り。超ボリューム満点の“二郎系”なボリュームのストーリー

カードのイラストで萌え尽きたら、今回の舞台となる次元「ブルームバロウ」についてご紹介していきましょう。いや、正直キャッチコピーの時点でカワイイので伝わる人には伝わるかもしれないんですがね。

「ちいさなしっぽの、 おおきなぼうけん。」

なんですかこれ?全部ひらがなとか反則だよ。かわいいな?かわいいの権化だな?

気を取り直して……。ブルームバロウの世界では、ハツカネズミやカワウソ、ウサギといったさまざまな動物たちが、ともに集落を作り生活しています。ヨモギ茶をすすったり誕生日会を開いたり、各々が平穏な日常を送っているのです。

本セットではハツカネズミのメイブルを中心に、彼女が仲間たちと協力し、強大な敵を倒そう!というお話が描かれます。

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(画像は『ブルームバロウ』カードイメージギャラリーより)

彼女たちが立ち向かわなければいけない「強大な敵」というのは、ブルームバロウ全土に恐怖をもたらす「災厄の獣」と呼ばれる超デカい動物たち。このあたりの設定もバチバチに練られているのが『マジック:ザ・ギャザリング』の面白いポイントのひとつ。

発売前には数万字に及ぶ濃厚なストーリーや、世界観の解説記事が嵐のように公式サイト上で供給されるのです。

たとえば、「ブルームバロウ」の公式ストーリー第1話「災厄、渓間に来たる」に登場したクリーチャー「羽の夜のマーハ」の描写を見てみましょう。

「不意にそれは翼をはためかせて急降下し、畑をかすめて再び上昇し、その背後に夕闇をたなびかせた。(中略)
昼と夜、太陽と黄昏が交互に現れる中、ヘルガは池に向かって土の道を逃げた。あのフクロウは彼女の左側にいた。完成間近だったマウスフォークの家が破壊され、木の破片と切り裂かれた白い花が飛び散った。」

「ブルームバロウ」の公式ストーリー第1話「災厄、渓間に来たる」より

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(画像は『ブルームバロウ』カードイメージギャラリーより)

「昼と夜、太陽と黄昏が交互に現れる」

いや、カッコよすぎないか?

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そしてこの、圧倒的なボリューム。

ストーリー部分だけで伝わってくる、この他の追随を許さない程に驚異的な文量。そもそも画像に収まりきっていない。

……なんだろう。このチャーハンを頼んだらオマケで二郎系ラーメンと家系ラーメンが出てきたような気分。ゲームプレイとは直接関係ないストーリー的な要素のことを「フレイバー」なんていいますけど、直訳「香り」だって忘れてませんか?

このカッコ良さとテキスト量。もうね、アロマとかのレベルを通り越して、換気扇から直でラーメンどんぶりごと出されてますからね。

だからこそ各カードやキャラクターたちに意味や個性が生まれるわけなんです。

それにしても、発売前からウン万字規模のストーリー、設定の紹介記事、ゲームプレイの解説記事が公式で何本も投稿されているのって、少なくともスゴいというレベルは余裕で通り越しているようにも思えます。WotC恐るべし。

オーケー、『マジック』についてはわかった。でもカードはどうやって手に入れればいいの?

『マジック』のカードを手に入れるためにはいくつかの手段がありますが、思っているよりも多岐にわたります。今回の記事ではイラストや世界観を中心にご紹介したため、プレイを考えない購入方法から順にご紹介していきましょう。

・プレイ・ブースター
1パック15枚入り、1ボックス36パック入り。
気軽にたくさんカードを集めるならば、まずはここから!

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・ベーシック・ブースター
1パック7枚入り
プレイブースターよりも更に手軽に、試しに買ってみたい場合はこれ!
『ブルームバロウ』からはじめて導入されるパックで、コンビニや量販店などで手に入る。

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・コレクター・ブースター
1パック15枚入り、1ボックス12パック入り。
ちょっと大人なコレクションをしたい場合はこれ!イラスト違いのカードやカッチョいいカードが出やすい。

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・バンドル
プレイ・ブースター9パックと、基本土地カードが30枚入った変則セット。「ブルームバロウ」における基本土地カードの絵柄が好きな人や、土地カードと共にある程度の新パックを手に入れたい人なら、ぜひ選びたいセット商品。
大きなライフカウンター用ダイスやカード整理用ボックスのほかに、このセット限定のカードが1枚付属する。(英語版しかないので注意)

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続いてご紹介するのは、コレクションもプレイも楽しみたい!という、未来のプレインズウォーカー向け製品です。

細かいゲームルールなどは基本無料で遊べる『マジック:ザ・ギャザリング アリーナ』のほか、WPN店舗(公認店のようなもの)などで教えてもらうことも出来るので、あわせてチェックしていただくといいかもしれません。

・スターターキット
約2000円で60枚デッキが2つもついてくる超お得なセット。お友達と一緒に買えば1人1000円。
プレイ用、コレクション用どちらでもうれしい、デビューにオススメな一品。(後述の『MTGアリーナ』でふたつのデッキを使えるデジタルコードも封入)

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・統率者デッキ(全4種)
4人対戦の特殊ルール、統率者戦で使用できる構築済み100枚デッキ。アメリカなどで人気なフォーマット(ルールのこと)で、1対1対1対1で戦う。
日本国内にもプレイヤーが多く、筆者もこのルールからプレイをはじめた。4つセットで購入し、ボードゲームのような遊び方もできるのが魅力的。

カード枚数が多くプレイバリューも高いが、人気のデッキは早々に売り切れてしまうことが多いので注意が必要。

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・デジタル
デジタル版という位置づけの『マジック:ザ・ギャザリング アリーナ』【※】で遊ぶ方法。デジタルでもいいのか、紙でも欲しいのかという点で大きく価値観が変わってくるだろう。

とはいえ、まずは無料で遊べる点や、手軽に始めやすい点では『MTGアリーナ』に軍配が上がる。

『MTGアリーナ』では、テーブルトップ版(紙)のリリースよりも早い7月30日から『ブルームバロウ』のカードが使用可能。ゲームとしての『マジック』を今回の新セットから始めたい場合などに。

新セット『ブルームバロウ』は8月2日発売!

さて、ここまで長らくお付き合いいただきました『マジック』新セット『ブルームバロウ』の紹介記事もそろそろお別れです。今回ご紹介した『ブルームバロウ』の製品群は2024年8月2日より発売中です。

今回ご紹介しきれなかったブルームバロウ次元の詳細は、公式サイトでもお読みいただけるほか、新セット「ブルームバロウ」に収録されるカード群を網羅したイメージギャラリーも公開されています。もっとこの次元のことを知りたい!という読者の方は、ぜひそちらもチェックしてみてください。

ライター
最近ゲーム業界にサメ映画ブームが来ている気が・・・え? 『スター・ウォーズ』のゲームが出すぎて手が回らない毎日。1日36時間欲しい。
編集者
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。

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