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「失敗したけど次はうまくやれそう」なバランスのアクションゲーム『ナノアポスル』で、“死にゲー” 始めてみませんか? ひとつづつ対処法を学んで上達していく感覚がたまらない【TGS2024】

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激しい攻撃の嵐と、予測できない攻撃の派生。
ひとつの対応を学んで次に活かすと、また次の壁が現れる。
上手くいった時の快感や、難なくこなせるはずの攻撃によって倒れたときの悔しさで、思わず時間が溶けていく。

台湾のゲームスタジオ・18Light Gameが開発する『ナノアポスル(NanoApostle)』は、上記のようなサイクルで少しづつ上達していく操作感覚がたまらないSFボスラッシュアクションゲームだ。

筆者は今回「東京ゲームショウ2024」の会場にて、今年10月に発売予定のNintendo Switch版を試遊することができた。しかし試遊では、チュートリアル戦闘のあとに登場する第1ボス「バーサーカー」の第2形態を拝むのがやっとであった。家でじっくりやりたい……!

本作は“ソウルライク”形式のアクションゲームを遊びたい人や、ゲームの腕に自信がある人にはもってこいのタイトルだ。執筆時点では日本語対応を予定しているPC(Steam)版も発売中なので、もし上記のような作品を探しているならぜひ注目してほしい。

文/ヨシムネ
編集/柳本マリエ


両手に斧を持った物理パワータイプのバーサーカーがレーザーなんて放つわけないだろ!

今回の試遊で対戦相手となった「バーサーカー」は、両手に持った斧と赤い角、銀色のたてがみが威圧的な生物兵器だ。プレイヤーはとある研究施設の実験によって生まれた少女「アニータ」を操作し、自らの身体へ埋め込まれたナノロボット「クロ」とともに立ち向かっていく。

名前は「バーサーカー」だし見た目もまさに物理パワータイプ。「遠距離攻撃を放ってくるとしてもせいぜい地ならしの衝撃波だろう……」とタカをくくっていたら、出てきたのはカーブするエナジー弾やチャージしてからのレーザー。

お約束と違いませんか???

『ナノアポスル』レビュー。『ナノアポスル』で、“死にゲー” 始めてみませんか?_001
(画像はSteam『ナノアポスル』より)

ひとつひとつの行動は単純なものに見えるが、複数の攻撃を組み合わせてくるとパリィや回避の適切なタイミングは変わり、結果として「普段はうまくやれるのにうまくいかない」パターンも発生し得る。そのため、攻撃パターンの把握と状況に合わせたアドリブの両方を上手くこなせたときに湧き上がる気持ちよさが『ナノアポスル』の大きな魅力となっている。

激しい攻撃の隙に生まれる「破壊ポイント」の露出を見逃すな

ひとつひとつの攻撃に慣れてきたころ、戦いのさなかでときどき表示される“<◆>”の形をしたマークを落ち着いて確認できるようになってくる。敵の最大の弱点であり、本作におけるゲームプレイの特徴でもある「破壊ポイント」のマークだ

本作では、露出した破壊ポイントをグラップリングフックで掴むことで効率的な一撃を与えつつ、敵を一定時間のあいだ無力化できる。無力化されているあいだは一方的に殴り放題となるため、安全の確保だけでなく戦闘時間の短縮にもつながる。攻撃ボタン連打だ!行け!

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(画像はSteam『ナノアポスル』より)

バーサーカーの場合、2本の斧を投げてから引き寄せる攻撃の際に破壊ポイントが発生する。また、斧を振りかぶっての連続攻撃やエナジー弾もパリィで反射していくと破壊ポイントを露出させられるため、練習を兼ねて積極的に狙ってみるとよいだろう。

1体目のボスから第2形態って本当ですか…?

攻撃への対応パターンや「破壊ポイント」の攻撃が上手くいくようになれば撃破は目前……だと思うだろうが、なんと本作ではバーサーカーすらも形態変化を繰り出してくる。

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(画像はSteam『ナノアポスル』より)

もちろん形態が変化すれば、攻撃パターンも変化する。例えばレーザー攻撃が3本に増えたり、連続攻撃が3回から5回に増えたりするので、今までの対応を踏まえた上でさらなる応用が必要となるわけだ。 

バーサーカーの場合は戦いのステージが狭くなるほか、投げられた斧を早めに攻撃して破壊しないと継続的なダメージエリアが生成されてしまい、余計に動きづらくなってしまう。

基本的には把握したパリィのタイミングを漏らさず決めて「破壊ポイント」を突いていく立ち回りを求められるが、必ずしも完璧である必要はない。

回数に制限はあるがアニータは自己回復の手段も持っているため、クリアを目的とする場合は追撃の時間を回復に回してもよいだろう。


今回の試遊では第2形態のバーサーカーで手がいっぱいになってしまい、その先を見ることは叶わなかった。そのため筆者は翌日にSteam版を購入し、パリィを積極的に活用する立ち回りでバーサーカーの撃破に成功した。

上記のほかにも、本作では操作方法を学びながらクリアしていく「チャレンジステージ」とボスごとのお題が用意されており、達成で得られる「スキルポイント」を使って攻撃・回復などの性能を強化できる要素や、アニータを助けたある兵士の回想録を辿っていくストーリー要素も楽しめる。

最初のうちは難しく感じるかもしれないが「よくわからない攻撃で倒される」ような状況は少なく、失敗の原因が分かりやすい傾向にあるため、アクションゲームの成功体験がまだ少ない人にも候補のひとつとして薦められるように思えた。

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(画像はSteam『ナノアポスル』より)

『ナノアポスル』の国内Nintendo Switch版はBeep Japanから10月に発売される予定だ。加えて、Steam版の日本語対応も予定されているため、興味があればお好きなプラットフォームでチェックしておくとよいだろう。

ライター
2019年11月に電ファミへ加入。小学生の時に『ラグナロクオンライン』に出会ったことがきっかけでオンラインゲームにのめり込む。コミュニケーション手段としてのゲームを追い続けている。好きなゲームは『アクトレイザー』『新・世界樹の迷宮2』『GTFO』など。
Twitter:@fuyunoyozakura
編集
幼少期からホラーゲームが好き。RPGは登場人物への感情移入が激しく的外れな考察をしがちで、レベル上げも怠るため終盤に苦しくなるタイプ。自著『デブからの脱却』(KADOKAWA)発売中
Twitter:@MarieYanamoto

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