バンダイナムコエンターテインメントより、2025年3月21日に発売されるPS4、PS5、Xbox Series X|S、PC(Steam)向け対戦アクションゲームの『BLEACH Rebirth of Souls』。本作は、漫画やアニメで展開されている久保帯人氏原作の『BLEACH』を題材にした作品だ。
今作は作中で描かれていたような手に汗握る一撃・逆転のバトルを再現していることが特徴。発売に先駆けて、12月21日と22日の2日間、幕張メッセで開催されるイベント「ジャンプフェスタ2025」で世界最速試遊が行われるが、そちらと同じバージョンのものをひと足お先に体験することができた。
製品版とはすこし異なり、今回体験出来た内容はゲームの基本的な操作が学べるチュートリアルと7人のキャラクターを自由に選んで戦うバーサスモードの2種類である。
製品版では、「死神代行篇」から「破面(アランカル)篇」までを収録したストーリーモードも収録。そのため、『BLEACH』という作品を全く知らない状態でゲームを遊び始めても、物語の流れに沿ってプレイを楽しむことができる。
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また、ゲーム中に聞くことができるキャラクターのボイスは、アニメ版と同じ声優陣であることに加えて、いずれも新規で録り下ろされている。さらに、ゲームオリジナルのキャラクター個別のシナリオも用意されているとのこと。
本稿では、試遊版をプレイしてわかったゲームの魅力や特徴についてご紹介していく。
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夜一さんから戦いの基本をたたき込まれるチュートリアルモード
プレイの最初に操作方法を学ぶチュートリアルモードでは、プレイヤーは主人公の黒崎一護を操り、四楓院夜一にバトルの基本を教わっていくことになる。
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本作はコツを掴むことで自分の思い描くアクションでバトルが楽しめるのはもちろん、以下で紹介するさまざまな要素が盛り込まれていることでやり応えもバッチリ。このチュートリアルで段階を追いながら基礎を覚えることで、より爽快なアクションを楽しむことができる。このチュートリアルでは、段階を追いながらそれらを学べるようになっているのである。
なお、こうしたチュートリアルモードもストーリーモード同様に、キャラクターのボイスが流れるので、そちらにも注目してほしい。
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本作の基本となるのが、「3すくみ」の要素で、これによってバトル中の駆け引きが発生する。
□ボタンの「速撃」は素早い攻撃を繰り出すことができる。△ボタンの「閃撃」は、発動は遅いものの高い威力の攻撃が可能。L1ボタンで「ガード」ができるほか、R1ボタンでガードを強制解除する「崩し手(いわゆる投げ)」を繰り出すことも可能だ。(今回の試遊はPS5版)
たとえば、「ガード」は一般的な攻撃に強いのだが「崩し手」には弱い。その「崩し手」も攻撃には弱いといった関係性がある。また相手の攻撃をガードすることで、隙を生み出すことができる。それを利用して攻撃の起点にしていくというのもアリだ。
バトルでは、これら3すくみの要素をうまく活用しながら、敵の攻撃スタイルに合わせて自分が繰り出す手を変えていくことになるのだ。
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簡単なボタンの組み合わせで繰り出せるコンボが爽快。必殺技の「霊圧技」もポイントに
通常攻撃などを繰り出していくことで、画面下の金色のバーに「霊力」が溜まっていく。そしてこの「霊力」が溜まっている状態で発動できるのが、強力な必殺技の「霊圧技」である。
「霊圧技」は、L2ボタン+△またはL2ボタン+○ボタンで発動することができる。なお、L2ボタンを押したときに、どの技がでるか画面上に表示されるので、最初のうちはこれを参考に立ち回るのがよいだろう。
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本作では、簡単なボタン操作でコンボを繰り出すことも可能だ。このコンボは、大きく分けて2種類が存在している。
「速撃コンボ」は素早い攻撃を繰り出すことができるのが特徴。□ボタンを3回押すことで発動でき、3段目まで当てることで多くの霊力を回復することができる。ただし、成功させるにはかなり相手に近づかなければならない。
もうひとつは、威力が高いことに加えて、広い間合いで繰り出すことができるのが特徴の「閃撃コンボ」だ。△ボタンを2回押すことで発動できるが、技の出始めが遅いため、タイミングを掴む必要がある。
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勝利の鍵を握るのは、一発逆転も狙える「毀魂技」。ド派手な演出も超スタイリッシュ
上記の技を駆使して、相手の「魂魄」をすべて破壊したほうが勝利。この「魂魄」は、いわゆる残機のようなもので、画面上に表示されているゲージに残数が表示されている。
「魂魄」の数値の下に伸びているのは「霊子ゲージ」で、攻撃でダメージを与えて相手の「霊子ゲージ」を0パーセントにすることで、「魂魄」を破壊することができるのだ。
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そして、この「魂魄」を一気に破壊するのが「毀魂技」である。「毀魂技」は、「霊子ゲージ」が0パーセントになると自動で発動し、ド派手な演出が流れた後で「毀魂技」を破壊することができる。この「毀魂技」は、後述のキャラクターを「覚醒」することで破壊する「魂魄」の数を増やすことも可能だ。
破壊する「魂魄」の数が一気に増えることで、勝敗の行方にも大きく影響を及ぼす。たとえば「魂魄」の残り数が1対4で、自分がかなり不利な状況にあったとしても、「毀魂技」を使って一気に4つ破壊することができれば、逆転勝利も可能だ。
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「毀魂技」は霊子ゲージが0パーセントになると自動で発動するものとは別に、R2ボタンを長押しすることで発動できるタイミングがある。それが、「霊子」が30パーセント以下になったときだ。
これは「霊子欠損状態」を表しており、「霊子ゲージ」の色が赤く表示される。このときに、R2ボタンの迫撃からさらにR2ボタンを長押しすることで「毀魂技」を発動することができるのだ。
ゲームを始めたばかりの頃は少々タイミングがわかりにくいのだが、「霊子ゲージ」が赤くなっていることと、「NOW OR NEVER」の表示が出ているときがチャンスである。ここでR2ボタンを長押しすることで、「毀魂技」が確定で発動されるのだ。
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先ほど触れた、「毀魂技」がパワーアップする「覚醒」についても触れよう。戦闘中に「戦意」が一定以上溜まると、キャラクターが覚醒可能となる。画面上部に表示されている「EVOLUTION」の文字が光るので、そこでR3ボタンとL3ボタンを同時に押すことで発動が可能だ。
キャラクターが覚醒することで、キャラクター自体の性能も大きくパワーアップする。たとえば、黒崎一護ならば攻撃スピードが上がり、手数が増えるといった感じである。バトルの局面も大きく変化するため、チャンスが来たら見逃さず覚醒していこう。さらに、キャラクターによっては日番谷冬獅郎のように見た目が大きく変化するものもいる。
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それに加えて、覚醒すると「毀魂技」で魂魄を破壊する数もひとつ増える。また、ウルキオラ・シファーのように、キャラクターによっては2段階で「覚醒」できるものも存在して、その場合は2段階目の「再覚醒」をすることで、さらに「毀魂技」で破壊する魂魄の数も増えていくのである。
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『BLEACH』キャラクターたちが戦う「バーサスモード」。間合いや必殺技など個性豊かな性能を使いこなそう
今回の試遊で、チュートリアルとあわせてプレイできたのが好きなキャラクターを選んでCPUとの対戦が楽しめる「バーサスモード」だ。今回の試遊版では、黒崎一護、朽木ルキア、朽木白哉、市丸ギン、日番谷冬獅郎、四楓院夜一、ウルキオラ・シファーの7人が選べるようになっていたが、製品版ではもっと多くのキャラクターが選択可能とのこと。
執筆時点では21人のキャラクターが公開済み。毎週月曜に新しいキャラクターの情報が公式で公開されているので、こちらも要チェックだ。
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この試遊版で選べたCPUの強さはレベル1から3まで、製品版ではさらにその上のレベル5まで用意されている。なお、レベル3でもゲームを遊び始めたばかりのプレイヤーにとっては十分過ぎるほど強いので、ライトにゲームを遊びたい人からガッツリ対戦をやり込みたい人まで幅広い層が楽しめるような仕様となっている。
プレイをはじめて真っ先に感じたのはグラフィカルな演出やサウンド、対戦に突入する前のカメラワークなどのスタイリッシュさ。ゲーム中に流れるBGMは石元丈晴氏が手がけており、これも相まって一気にゲームの世界観に引き込まれていく魅力がある。
試遊にて筆者が最初に選んだのは主人公の黒崎一護。対戦相手として朽木白哉を選択した。なお、ステージも自由に選択することができた。
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今回筆者が最初に選択した一護は、相手の懐に飛び込んで戦うのが得意な近距離タイプだ。一方の朽木白哉は、相手から少し距離を取りながら戦う中距離タイプで、近すぎると弱い面も。このように、それぞれのキャラクターには個性的な特徴があり、極端に特定のキャラクターが強いというものはなく、対戦ゲームとしてのバランスが取られているように感じた。
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今回のチュートリアルには含まれていなかったが、ゲーム中に使えるアクションとしてL2ボタンと□ボタンを押すことで「リバースアクション」と呼ばれるものを発動することもできた。こちらはタイミングによって3通りの効果があり、その中には相手の裏に瞬時で回り込むことができる「歩法」や「見切り」なども含まれている。
「瞬歩」は、原作ではこのふたりが最初に出会ったときに朽木白哉が見せた技であり、それがゲーム中でも飛び出してきたときには、思わず筆者もニヤリとしてしまった。
一方、一護は「覚醒」することで、スピード感がかなり増したスタイルになる。多くの手数を出しながら戦っていくことができるので、爽快感ある気持ちのいいアクションが楽しめるようになる印象だ。
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本作の最大の見どころは、やはりなんといってもド派手な「毀魂技」である。今回は相手に決められたほうだったが、白哉が「殲景・千本桜景厳」を繰り出すシーンは、まるでアニメでも見ているかのような演出につい見とれてしまった。
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通常の攻撃などは、ボタンやコマンド入力が難しいというわけではないため、ある程度ガチャガチャとした操作でもなんとかなっていた。だが、バーサスモードで対戦をしているときに、なかなかコツが掴めなかったのが「毀魂技」を繰り出すタイミングだ。
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ボタンを押すタイミング自体もそうなのだが、そもそもR2ボタンを長押しするという操作が、ほかのゲームではあまりないため、それ自体に慣れていなかったということも大きかったかもしれない。だが、遊んでいるうちに徐々にコツが掴めるようになり、「霊子ゲージ」が赤くなったときに狙って出せるようになっていった。
筆者はそれほどアクションゲームや格闘ゲームが得意というわけではないのだが、それでも1時間ほど遊ぶことで慣れてきたので、プレイをしていればすぐに狙ったようなアクションを起こす爽快なプレイが楽しめそうだ。
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今回は試遊できなかったものの、「ストーリーモード」では『BLEACH』の漫画やアニメなどを見ていなかったとしても物語の流れを追うことができる。スタイリッシュな演出や、魅力的なキャラクターたちも相まって、原作「未履修」でも楽しめそうだ。
もちろん原作ファンにとっても、高クオリティなグラフィックで剣戟による対戦アクションゲームが楽しめるのは大きなポイント。アクション、映像、音楽、演出のどれをとっても『BLEACH』らしさを感じられるので、発売を心待ちにしたい。