c233 あさはかなりぃぃー!
だから、正直「この世界観とこのキャラの数なら本来2~3クールは使うべきだろ」と感じる人の気持ちも、めちゃくちゃわかります。なんなら展開もスーパー剛腕だし。直井が一撃で改心してギャグ要員になったの割といまでも納得いってないからね。
だけど、1クールで完結することによって、「異様なテンポ感」が生まれてる。ここも『Angel Beats!』のいいところだと思う。逆にこのアニメを2クールで作って、キャラひとりひとりのエピソードを丁寧に描いていたら、そんなに面白くない気がする。この超スピードあってこそのアニメというか。
要するに、「情報の圧縮」がすごく効いてる作品だと思います。
その圧縮がすごすぎて置いていかれるのも『Angel Beats!』なんだけど。
8話とか、その「圧縮しすぎでしょ」の最たる例というか……。
アレです、天使が増殖して、みんなで「ここは俺に任せろー!」を天丼して死者を無限に出しながらギルドに突入する回です。文字に起こすと改めてヤバい。
この「ギルドに突入すること」自体が天丼なのホンマ……特に椎名が「浅はかなり、浅はかなり──ー!!!」って叫びながら特攻するところとか、オレが椎名ファンなら暴動起こしてると思う。ていうかファンなので暴動起こしていいですか?
もう、このあたりから「これどうやって畳む気なんだ……?」「この異様なスピード感をもってしても終わらせることができるのか……?」という、最後の「畳み方」が一番気になってきました。
c276 私を脱がす気ですか?
「その時の彼女は、どの彼女なんだ?」
「うおおおお椎名がしゃべった!?!?!?」
「これは相当重要な問題ってことだよ!!」
面白すぎる。
なんか不安になってきた。2024年に椎名のことを面白がっているのは自分だけで、記事を読んでいる全員が「そんな細かいシーン覚えてねえよ」と思っているのでは?
ここ、第9話の開始3分くらいのシーンです。
自分はこのアニメで一番面白いシーンだと思ってます。
終盤にこんなしょうもないギャグぶっこめるセンスは圧倒的ですよね。いやこれは本当にすごいと思ってます。常にふざけてる感じ、『Angel Beats!』の好きなところです。
で、ここでようやく「畳み方」が明かされるんですよね。
そもそも音無は理不尽な死を迎えていたわけではなく、報われた気持ちになって、この世界にやってきた。だから、死後の世界くらい、理不尽じゃない人生を送らせてあげたい。報われてほしい。そのために、みんなをこの世界から卒業させる。
やっと……やっとこのアニメの目的がわかった!!
そもそも最初は「天使と戦うこと」が目的だと提示されていたのに、天使が普通に仲間になっちゃってる中盤の「え、これどういう決着つける気なの……」という不安がすごすぎて、ようやく「みんなを卒業させる」という大目標が出た瞬間の盛り上がりがすごかった! なにこの変な盛り上がり?
あと超どうでもいいけど、終わり際に劇伴代わりにED曲流すことが多いせいで本来のEDと合わせて2回連続でED聞くハメになるのめちゃくちゃ『Angel Beats!』あるあるな気がする。ED二重の極みを何回も食らった気がする。
c44 お前のギターのせいでバンドが死んでいる
みんなを卒業させると決心し、とりあえず手始めにユイから卒業させようとしてみるけど、なんかサッカーとかプロレスとかしてる回。
これ10話やぞ?
個人的に、「ユイから卒業させようとしてるところ」が面白いと思ってます。
音無本人がどう思っていたのかはわからないけど、「ユイならアッサリ卒業しそうじゃね?」という無意識の舐めを感じる。別にだーまえ兄さんも狙ってない笑いがここにある気がする。
「俺がしてやんよ!
俺が結婚してやんよ!」
好きな方には申し訳ないのですが、正直自分この回は完全にスピード感に振り落とされました。
いや、「なんかユイと日向いい感じになってんな」と思ってたけど、そこまでだったの!? そんなやんよやんよ言うレベルだったの!?
たぶん、私たちに見えてないところでユイと日向のイベントが進んでたんでしょうね。
視聴者に内緒で愛育んでんじゃねー!
あ、でも「一番の宝物」は名曲だと思う。
ってか、この回「一番の宝物」にオールインしてますよね?
あの「ああああLiSAの曲だあああああ!!!」の盛り上がりにすべてを懸けている気がする。人は話し方が9割。アニメは劇伴が9割。