2月11日は『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』(以下、『ドラゴンクエストIV』)が発売された日だ。
『ドラゴンクエストIV』は、ファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された最後のシリーズ作。次作はスーパーファミコンにハードを移す。『ドラゴンクエスト』は、『I』~『III』の3作がロトシリーズ、『IV』~『VI』の3作が天空シリーズと呼ばれており、それぞれストーリーに関連性を持っている。

ただし、知っているとより深く物語と楽しめるというもので、各作品単体でプレイしても問題なく遊べる内容になっている。

『ドラゴンクエストIV』の特徴のひとつが、全5章から成るオムニバスシナリオ。第1章は戦士のライアン、第2章はおてんば姫のアリーナと、お付きのクリフトとブライの3人、第3章は商人のトルネコ、第4章は踊り子のマーニャと占い師のミネアの姉妹がそれぞれ主人公のストーリーが展開する。そして第5章では、主人公である勇者と先の7人、合わせて8人の”導かれし者”たちで冒険をくり広げていくことになる。

第1章ではシリーズ初となる仲間モンスター、ホイミスライムのホイミンを仲間にできたり、第3章ではトルネコで武器防具の売買をして資金を稼いだり、章ごとに異なる遊びが用意されている。第5章ではシリーズで初となる馬車も登場しており、戦闘に参加する4人以外は馬車で待機し、フィールド移動中のほか、戦闘中にメンバーを入れ替えることが可能だった。

『ドラゴンクエストIV』最大の特徴は、学習するAIを使った戦闘システムだ。第5章になると主人公の勇者を除いた7人の仲間たちは、”ガンガンいこうぜ”、”いのちだいじに”といった”さくせん”を指定することで、方針に従って自動で行動を行っていく。

AIには学習機能があり、初めて出会ったモンスターにはさまざまな呪文を試そうとするが、効かないものはだんだんと使わなくなっていく。なお、自分で行動を決められる”めいれいさせろ”は、『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』で導入されたもの。キャラクター別に”さくせん”を設定できるシステムは『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』で導入されている。

また、『ドラゴンクエストIV』では寄り道要素が充実。スロットマシン、ポーカー、モンスター格闘場でコインを稼いで景品と交換できるカジノ、各所に隠されたメダルを集めてその総数で強力な装備などがもらえる「ちいさなメダル」といったシステムも初登場している。


『ドラゴンクエストIV』は、2001年11月22日にプレイステーション版、2007年11月22日にニンテンドーDS版が発売された。リメイク版では作戦に「めいれいさせろ」が追加されたほか、クリア後の特典として第6章が追加。ピサロが仲間となるなど、大胆な変更が加えられた。
