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『Nintendo Switch 2 のひみつ展』は、どこでも触って遊んで楽しめる”展覧会”だった。プレイ後に「遊んだ」を超え「行ってきた」感覚になってしまった圧倒的な体験感をレポート

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6月5日に発売を控えるNintendo Switch 2 。その同日に配信されるのが、遊びながらNintendo Switch 2 の機能や仕組みを知ることができるゲーム『Nintendo Switch 2 のひみつ展』です。

先のNintendo Directで発表された本作ですが、パッと見では『すれちがいMii広場』のような、ゲームの機能紹介を兼ねた作品にも見え、筆者はなんとなく「あ、無料で体験できる作品かな」と思っていました。実際は990円のダウンロード販売になるそうです。

990円というと現代ではそこそこのゲームが買えてしまう値段でもあり、無料でないとなると「入手を躊躇してしまうなあ……」となってしまうのは、おそらく筆者だけではないと思われます。しかし今回筆者は任天堂本社でおこなわれた先行体験会に参加し、結論として「これは、かなりアリだ」と思いました。

なんというか本作は、遊んだというより、もはや「行ってきた」という感覚になる、そんな触れて、遊んで、楽しめる展覧会です。

「はたして本作はどんなゲームなのか?」
「どれくらいのボリュームなのか?」
「ぶっちゃけ、価格分の価値はあるのか?」

などなど気になる方もいるでしょうが、ボリュームも想像以上にありそうでしたし、価格で比較するならその対象はゲームじゃなくその手のイベントのチケット代と考えるべきです。そして、そう考えると全然安い!

また、弊誌では今回の取材で撮影した、本作の先行プレイ動画も公開していますので、ぜひあわせてチェックしてください。

取材・文/司破ダンプ
編集/うきゅう


うっかり何度も遊んでしまうミニゲーム、確かにそこにある感触のマラカスデモ、4Kのマリオ1-1…不思議で新鮮で楽しい体験展示の嵐

『Nintendo Switch 2 のひみつ展』は、その名からもわかるように展覧会をモチーフとしたゲームです。Nintendo Switch 2 の本体などをそのまま展覧会のステージに見立てており、プレイヤーは観客としてその中をめぐることで、展示物やミニゲームなどを通して、Switch 2 の性能の数々を知っていくことになります。

まず会場であるSwitch 2 の上を歩き回ってみると、ボタンやマイク、画面などの各部にアイコンが出現。これを調べると各部の名称や機能について知ることができ、また巡った箇所のスタンプもゲットできます。そしてスタンプが集まると、Joy-Con 2 (R)などの次のエリアへと進めるという仕組み。

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また各所にはミニゲームやテック(技術)デモが体験できるコーナーが併設されているのですが…なんといってもこれがそれぞれ面白いです。

今回は手始めに、Joy-Con 2 をマウスとして使える新機能を利用し、降ってくるトゲ鉄球に自機が当たらないように避け続けるミニゲーム「トゲトゲよけ サバイバル」をプレイしました。

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発表時には「はたしてどんな操作感になるのか?」と思っていたSwitch 2 のマウス操作ですが、実際に触ってみると違和感なく動かせ、反応も良好。普段はPCで作業している筆者ですが、まったく自然に操作できました。

そして次々と降り注ぐ鉄球を避け続け、まずは最初の目標となるクリアタイムを達成。

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しかし、本番はここから。ミニゲームには目標が2段階、3段階と用意されており、後半の目標は一気にシビアになっていきます。ゲーム自体はシンプルなものですが、これが思いのほか歯ごたえがあり、テンポ\よくコンティニューできるのも相まって、ついつい何度も遊んでしまう作りになっています。

このほかのミニゲームとしては、自機が壁にあたらないように操作しながらゴールまで進む「スピード迷路」や、Joy-Con 2の振動がもっとも強くなる位置を当てる「強振動探し」などがプレイできました。

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いずれのミニゲームもルールはシンプルですが、どれもクリアごとに現れる目標についつい挑みたくなってしまう魅力があり、こちらも何度もプレイしてしまいました。

またミニゲームは目標をクリアしていくことで、新たなステージもアンロックされるようになっています。「トゲトゲよけ」の場合は「トゲ鉄球を避けながら、降ってくる星を集める」といった新ルールが追加された「トゲトゲよけ2」が登場するようになっており、ミニゲームによっては最大4つのステージが用意されているものもあるようです。

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続いてはSwitch 2 のテックデモを体験できるコーナーへ。

今回はまず、Joy-Con 2の細やかな振動を体験できる「物理計算マラカスデモ」をプレイしました。こちらはマラカスに見たてたJoy-Con 2を振ると、まるで本物のマラカスのように、マラカスの中の砂が跳ねる感触を体験できる、というもの。

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実際にプレイしてみると、そのときのJoy-Con 2の傾きや振り方にあわせて、右へ左へ、前へ手前へと、あちこちに粒が跳ねる感触があり、なんとも不思議で新鮮な感覚です。

また、こちらのデモでは中身を「ゴムボール」に切り替えることもできるのですが、その際はしっかり感触が重くなるという、さらに不思議な感覚も味わうことができました。

このほか、デモの中にはSwitch 2 の画面解像度の進化を味わえる展示として「スーパーマリオ 1-1 4Kデモ」なるものもありました。

これはどういうものかというと…以下の画像をご覧ください。

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…はい、要はSwitch 2 の最大出力サイズである4K(3840×2160ドット)の画面に、ファミコンの『スーパーマリオブラザーズ』(256 x 240ドット)の映像をそのまんま映して遊んでみよう!というものです。いや任天堂のおバカ! 関西人!

ほかにも今回の体験会では、Joy-Con 2の振動だけで音が鳴るのを体験できる「HD振動2サウンドデモ」も体験でき、こちらはJoy-Con 2自体にはスピーカーがないのに、なぜかそこからマリオのコイン音が聞こえてくるという、またしても不思議な体験を味わうことができました。

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それ以外にも、会場にはSwitch 2 の機能を学んでクイズに答えるコーナーがあったり、「おとしもの」を拾って受付に届ける、といった要素も。

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なお本作のボリュームについてですが、今回はJoy-Con 2 (L)、本体、Joy-Con 2 (R)の3エリアをプレイしましたが、その先にもドックやJoy-Conグリップといったエリアが広がっており…全部で12エリアあるとのこと。

ここまででも十分楽しめたくらいですが、ラストまで回るとなると結構なボリュームになりそうです。


というわけで発売に先駆けてプレイしてきた『Nintendo Switch 2 のひみつ展』。最初は有料タイトルであることへの疑問もややありながら挑む形となったわけですが、実際に遊んでみると、体験できるコンテンツに不思議さと驚き、楽しさが溢れすぎていて、もう全然アリな感じでした。

記事冒頭でもお伝えしましたが、本作は、「遊んだ」というより、もはや「行ってきた」という感覚になる作品です。体験展示のある展覧会、それこそ任天堂で言えば、ニンテンドーミュージアムの新コーナーがSwitch 2 で現れたみたいな、そんな感覚でしょうか。

体験性が強いということは結局「遊んでみないとわからない」ということでもあり、文章でその魅力をお伝えしきるのが難しいのは歯がゆい限りですが、本作と価格比較をするべきはほかのゲームではなく、そういった展覧会のチケットなのかもしれません。ゲームではなくチケット代と考えると、990円というのはむしろ安いのではないかと。

『Nintendo Switch 2 のひみつ展』は、Nintendo Switch 2 の発売日である6月5日より配信。ひみつ展への入場料(価格)は税込990円となっています。

© Nintendo

ライター
85年生まれ。『勇者のくせになまいきだ。』シリーズの代表的プレイヤーとして名を馳せたツルハシの化身。 10代の頃、メックシューターゲーム『ファントムクラッシュ』とその続編『S.L.A.I.』の世界にハマり、 ディスプレイ越しに見た2071年に帰るべく日々を生きる。TCGとボードゲームも好物。
Twitter:@Dump29
編集者
小説の虜だった子供がソードワールドの洗礼を受けて以来、TRPGを遊び続けて20年。途中FEZとLoLで対人要素の光と闇を学び、steamの格安タイトルからジャンルの多様性を味わいつつ、ゲームの奥深さを日々勉強中。最近はオープンワールドの面白さに目覚めつつある。
Twitter:@reUQest

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