8月12日、HoYoverseのオープンワールドRPG『原神』に新バージョンVer.7.0「神に愛されぬ雪国」がリリースされました。新たな舞台は氷の国「スネージナヤ」。謎多き組織「ファデュイ」の本拠地へ、とうとう乗り込むことになります。
旅人の前に立ちはだかることもあれば、肩を並べることもあった「ファデュイ」。手段を選ばないやりかたに憤ったこともありましたが、物語が進むにつれて彼らの内面や背景が掘り下げられ、見る目は少しずつ変わっていきました。
そして今回のアップデートです。見せられたギャップに、思わずほっこりしてしまった旅人も多いはず。意外に苦労人だし、何よりやさしい。「……えっ、これまでの素行の悪いやつらはなんだったんだ?」とツッコミたくなる。
なぜ私たちは、彼ら彼女らに心を鷲掴みにされてしまうのか。
本稿では、「ファデュイ執行官(ファトゥス)」の魅力と過去を振り返りながら、Ver.7.0で見えた「ファデュイ」の素顔に迫っていきます。
※本稿にはキャラクターの重要なネタバレが含まれています。
※この記事は『原神』の魅力をもっと知ってもらいたいHoYoverseさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
暗躍を繰り広げることもあった外交組織「ファデュイ」。みんな思わぬギャップを備えている
まずは基本のおさらいから。
「ファデュイ」とは氷の国「スネージナヤ」に属する外交組織です。しかし、これまで旅人が訪れてきた国々では、手段を選ばない暗躍を繰り広げることもありました。
敵対して刃を交えたかと思えば、共通の脅威を前に肩を並べる。悪い一面もよい一面もある……この距離感、我々オタクが大好きなやつです。
なかでも「ファデュイ執行官(ファトゥス)」は、「スネージナヤ」を統治する氷の女皇に直接仕える最高幹部。とにかく権力があって、えらい人たちです。理不尽なまでに強い。しかも、ひとりひとりが個性的で、思わぬギャップまで備えているのです。

かつて執行官第六位だったスカラマシュ。旅人が3番目に訪れる国「稲妻」で対面したときは、こちらを徹底的に苦しめ、非情な仕打ちを平然と行う“悪ガキ感”に溢れていました。
【キャラクター紹介】
— 原神(Genshin)公式 (@Genshin_7) November 24, 2020
外見は眉目秀麗な顔に細身の体型の浮浪人。正体は凄まじい戦闘力と頭脳を持ち合わせた愚人衆執行官。表と裏の差が激しく、予測不可能な人物である。
ファトゥス 第6位 散兵(ざんひょう)
スカラマシュ CV:柿原徹也
「僕が、いつ勝手に判断する権利を与えた?」#原神 pic.twitter.com/UTfTFVa48w
それが「スメール」編での衝撃的な展開を経て記憶を失い、「放浪者」として再登場したのですが……もう別人でした。性格が綺麗になりすぎていて、多くのプレイヤーがうろたえたことでしょう。
しかも記憶を失った理由が、また重いのです。
彼は過去に、恩人を執行官第二位のドットーレに殺されています。しかも、その仇に自分自身が利用されていたという真実まで知ってしまう。行き着いた先が、世界樹から過去の自分を消すという選択でした。関わった悲劇ごと、まとめてなかったことにしたのです。
ただの悪ガキではありません。己の罪と向き合い、存在ごと消えることを選んだ男でした。

水の国「フォンテーヌ」で出会うのは、美しくも冷酷な執行官第四位のアルレッキーノ。孤児院「壁炉の家(ハウス・オブ・ハース)」の主として、子どもたちから「お父様」と慕われている人物です。

一方で、何を考えているか読み取れない冷たい視線。神とされているフリーナをお茶会で精神的に追い詰めたり、夜な夜な襲撃したりと、その行動はなかなかにホラーです(これにはフリーナも涙目)。
しかし、祖国「フォンテーヌ」が滅亡の危機に瀕した際、救助活動を指揮したのは彼女でした。「ナド・クライ」編でも、旅人を手厚く支援してくれています。
「ファトゥス」とは敵対する場面が印象に残っていただけに、こんなに協力してくれる人もいるのかと思った一幕でもありました。冷酷な仮面の裏に、自分なりの正義感を持つ綺麗なお姉さん……控えめに言って最高です。

戦いの国「ナタ」で待ち受けていたのは、最強の男とうたわれる執行官第一位のカピターノ。神であるマーヴィカとサシで渡りあうという、とんでもない戦闘能力を見せつけました。

侵攻もまた正々堂々と。騎士道、正義感、仁義。これらの言葉が似合う男はほかにいないでしょう。
そもそも彼の目的も「ナタを救う」ことでした。旅人と目指す場所は同じ。ただ、手段が違ったために衝突します。やがて和解し、協力関係を結び、そして最後は、ナタを救うために自らを犠牲にしました。
「安らかに眠ってくれ」という気持ちもありつつ、「頼むからプレイアブル化してくれ……!」と叫んだのは筆者だけではないはず。

「ナド・クライ」で出会うのは、かつて執行官第三位を務めたコロンビーナ。月神であり、天使のようなベールに包まれた少女です。歌声は心の奥底に響き、聴いているだけで清らかな気持ちにさせられます。
しかし、その神秘的な雰囲気に反して、箱入り娘で天然な一面も。他人のじゃれあいを観察した結果、初対面の相手にパンチを食らわせて動揺させたことがあるのです。かわいい。

そんな彼女ですが、危機に瀕したナド・クライを救うために本気を出すとものすごく強い。
人々のために「正義」をもって力を尽くします。儚い少女のなかにある強さに、我々オタクは心をぐっとつかまれてしまいます。


新バージョンで描かれた「ファデュイ」の面々は、苦労が絶えないのに親切な人たちだった
これまでの旅路で出くわす「ファデュイ」の末端兵士は、乱暴で素行の悪い連中ばかり。協力的な執行官たちとの関わりはあったものの、正直、組織全体への印象はそこまでよくありませんでした。
しかし「スネージナヤ」へ足を踏み入れると、印象が変わります。彼らの暮らしは決して平穏ではなく、日々さまざまな苦労に直面しているのです。
現在この国では、女皇が「厳冬計画」を実行中。国中のエネルギー資源をかき集めるため、国民に耐え忍ぶ生活を強いるという、過酷な国策が敷かれているのです。
深刻なエネルギー枯渇に直面しながらも、なんとか日々の暮らしをやりくりする現地の人々。その姿を目の当たりにすると、かつての悪辣なイメージはどこへやら、思わず同情の念が湧いてきてしまいます。
そんな「スネージナヤ」では、サンドローネ、そして執行官第十一位のタルタリヤと再会します。
タルタリヤを訪ねてきた旅人を心配して、わざわざ出迎えに来てくれたのがサンドローネでした。仲間のパイモンが体調を崩していると知るや、すぐに医者を手配しようとしてくれる。「もし何かあったら連絡しなさい」と気遣いも完璧。ツンデレなのにやさしい。
そのあとはお茶の話をしながら、「ファデュイ」の内部情報まで教えてくれます。おまけに旅人が留守にするあいだ、パイモンの見張り番まで手配してくれました。手厚すぎる。私のこと好きじゃん。
あとから会えたタルタリヤも同じでした。サンドローネの部下と交代する形で、パイモンが休んでいるレストランの建物内外に、私服の見張りを数名配置。ふたりしてパイモンに見張りをつけてくれたわけです。
そんな彼は、執行官第一位のカピターノにポテンシャルを認められていた男。いまはカピターノの部下たちを引き継ぎ、国の深刻なエネルギー問題に立ち向かっていました。その多忙のなかで、これだけ気を回してくれている。

また、「スネージナヤ」はタルタリヤにとって故郷であり、実際に妹や弟と会うことができます。
もともと“戦闘狂”として知られる彼ですが、弟のテウセルには自身が「ファデュイ」の幹部であることを隠し、「おもちゃの販売員」と嘘をつき通しているのです。
この健気さがまたかわいくてたまりません。妹のトーニャとも初めて顔をあわせられるので、昔からのファンとしては大興奮……そして大衝撃。ここはぜひ本編をプレイしてほしい。
そしてそして、執行官第九位のパンタローネと執行官第五位のプルチネッラのふたりは、皇都評議会にてその姿を現します。


市長であり評議会の議長も務めるプルチネッラは、まだまだ謎に包まれているものの、卓越した政治手腕の持ち主。一方のパンタローネは北国銀行を牛耳り、この国の経済を一手に担う重要人物です。
現時点では関わりこそ少ないものの、この国の政治と経済を握るふたりが今後どう動くのか、期待が高まります。



