アルゼンチンのブエノスアイレスに拠点を置くインディゲームデベロッパーHermes Interactiveは、新作パズルゲーム『Automachef』のふたつ目のティーザートレイラーを公開した。
『Automachef』は、完全オートメーション化されたファーストフードショップの調理ラインを組み立てるパズルゲームだ。プレイヤーは「自分を人間だと信じるロボット」の店長から命令を受け、材料のディスペンサーやロボットアーム、フードプロセッサー、コンピューターをキッチンに配置し、指定された食事を配膳することを目標す。
調理ラインを管理するコンピュータは、あらかじめ用意されたいくつかの命令を組み合わせるだけでなく、プレイヤー自身が実際にアセンブリコードを書いて制御することもできる。
ゲームには50種類のレベルと数十種類の料理、特別なイベント、そして奇妙な仕掛けを持った小さな食品移動販売車が用意されている。また、料理はハンバーガーやチーズバーガーといった単品だけでなく、特定の料理を組み合わせたセットメニューを作ることもできる。
最新の開発ブログ記事では、現在MODのサポートと火災や害虫発生といった災害を製作中だと報告されている。
ティーザートレイラー第2弾に先駆けてゲームの内容を紹介するチュートリアル動画がいくつか公開されている。その中のアドバンスドチュートリアル動画でこのゲームの内容をさらに紹介してみよう。動画に登場するレベルでは、ハンバーガーとチーズバーガーを作ることが目標。ハンバーガーはパティを焼いてバンズと一緒に組み立て機の中に入れることで完成する。チーズバーガーはさらにスライスチーズを作る工程も必要だ。
ラインには組み立て機やコンベア、材料のディスペンサーのほかに、2種類のロボットアームが設置される。流れてきた材料を運ぶだけの単純なロボットアームと、指定された材料だけを運ぶスマートロボットアームのふたつだ。スマートロボットアームはグリルで焼けたパティだけを運ぶ仕事が割り当てられている。
これらを配置し、いざラインを動かすと、すぐに不具合が生じる。チーズとバンズの生産が早すぎてチーズバーガーのラインを埋め尽くしてしまう。このような事態を回避するために必要なのがコンピューターだ。
コンピューターはほかの機械につなぐことで、それらの動作を制御することができる。たとえばチーズバーガーのラインのコンピューターは、注文が入ったらチーズとバンズのディスペンサーを起動させ、ロボットアームで焼いたパティをひとつラインに乗せるという命令を設定する。ハンバーガーのラインでは、注文が入ったとき組み立て機を起動させひとつハンバーガーを作る命令を実行する。
レベルの目標は指定の商品を作るだけでなく、材料と電力をできるだけ抑えることも目標となる。指定よりも少なくできればそれに応じてメダルも獲得できる。
※今年1月に公開された第1弾ティーザー映像。
Hermes Interactiveは、2016年に設立されたインディゲームデベロッパーだ。『Automachef』の前には18世紀から19世紀にかけての海洋貿易会社を運営する『Winds Of Trade』をリリースしている。
アルゼンチンのゲームデベロッパーと聞くと少し珍しく思うが、アルゼンチンはラテンアメリカ最大のゲーム市場として知られている。2016年現在で50を超えるゲームデベロッパーが登録されており、2000人が合計で約3000万ドルの収入を得ている。
『Automachef』は2019年の早い時期の発売を目指して開発が続いている。対応プラットフォームはPC。SteamとHumble Storeで販売される予定だ。目標に応じて最適な生産ラインを組み立てるパズルゲームは根強い人気を誇っている。製品がコンベアを流れ、ロボットアームが規則正しく動く姿は好きな人にはたまらないだろう。本作の続報に期待したい。
文/古嶋 誉幸