『狼と香辛料VR』を開発したジェムドロップ株式会社代表の北尾雄一郎氏による、「実はセガのロゴは日本と海外で色が異なる」というツイートが国内外で話題となっている。海外メディアKotakuが記事化し、セガの関係者もこのあまり知られていない事実に言及している。
意外と知られてない気がするんですが、セガのロゴは国内と海外で色が少し違います。並べてみるとわかるんですが、受ける印象がちょっと違いますよね。 pic.twitter.com/THC3FCwcaL
— Yuichiro Kitao / 北尾 雄一郎 (@kit_p) August 23, 2019
おはセガ!ヽ(・∀・)ノ 今日は1/6、色の日!
— セガ公式アカウント🦔 (@SEGA_OFFICIAL) January 6, 2015
「セガ・ブルー/SEGA BLUE」と呼ばれるコーポレートカラーはセガが目指す、先進技術による安全で明るい未来、エンタテインメントの楽しさ、そして安らぎを表してます。ご存じでした? pic.twitter.com/DgTIlVN61g
セガの青いロゴは「セガが目指す、先進技術による安全で明るい未来、エンタテインメントの楽しさ、そして安らぎ」を表すという。色の名前は「PANTONE:Process Blue C」。16進数カラーコードは「#0085CA」。爽やかな青色という印象を受ける。一方、海外のセガのロゴのカラーコードは「#0060a8」。日本のものと比べると少し暗めの青になっている。
北尾氏のツイートにはSEGA of Americaのサム・ミューレン氏も反応し、事実であることを認めている。氏はグローバル版と日本版で起動シーケンスの「SEGA」のロゴの色味を比べてみてほしいとツイートした。実際にSteamで販売されている日本語版『Sonic Force』とグローバル版『Sonic & SEGA All-Stars Racing』のロゴを調べてみると、たしかに色味が違うことがわかる。
ロゴの色が違うのはパッケージでも同じで、日本版と海外版を並べてみると、やはり日本版のほうが色味が少し明るいことがわかる。日本のセガサターン版『サクラ大戦』とXbox 360版『ベヨネッタ』、さらに海外版『Condemnd』のパッケージをそれぞれ比較してみると、やはり海外版の方がより深い青であることが確認できる。
ミューレン氏のツイートを見たセガでジュニアプロデューサーを務めるロン・リーゼンバッハ氏は、1990年代まで国内外のロゴは同じ色だったと語っている。2006年9月リリースの『YAKUZA 1』(龍が如く1)では明るい青のロゴを使ったが、2006年12月にリリースされた『Super Monkey Ball Banana Blitz』では現在の海外版の色を使用したという。
しかし、1997年にリリースされたPC北米版『パンツァードラグーン』では、すでに北米版と同じ深い青のロゴが使われていることが確認されている。ミューレン氏は、海外版パッケージでも日本のロゴが間違って使われている可能性もあるとも指摘しており、正確にいつから日米でロゴの色が異なるようになったのかは、セガのすべてのパッケージを調べてみるしかなさそうだ。
It must have been 2006. Yakuza 1 uses the original lighter blue logo (released September 2006), while Super Monkey Ball Banana Blitz uses the darker blue (released December 2006)
— Jon Riesenbach ☀️ (@moriyoshijon) August 24, 2019
当の北尾氏も日本版のロゴ動画を海外版でも流用し、それを指摘されたことで初めて気がついたとツイートしている。セガファンや開発者を中心に語られてきたこの違いだが、海外と日本のセガのロゴが違うことについて公式な見解は見当たらない。
ライター/古嶋誉幸